市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
CUA200LA(文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 200)文化人類学LCultural Anthropology L
政治人類学への招待
ベル 裕紀Hiroki BELL
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q2390 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 2群(社会分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This class aims basic understanding of political anthropology / anthropology of politics that has been mainly dealing with topics related to the order and power. Students should study traditional topics as well as contemporary issues such as nation-states, human rights, social movements, global migration, essentialism and so on.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
政治人類学は、文化人類学の中でも権力や秩序といった問題を中心に扱ってきた領域である。学生は、政治人類学的な研究を体系的に学習し、国家、グローバル化、移民、マイノリティ、アイデンティティ、多文化主義といった、現代の問題に関する理解を深める。
到達目標Goal
学生は、国家と統治に関する理解を深めるとともに、政治人類学が培ってきた、社会の動態的な把握という視点を身に付け、安易な本質主義に陥らない社会の認識を身に付ける。それを通じて、政治的な過程としての「本質化」に敏感になり、またなぜそれが行われているのかを深く考察する視点を養うことを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP3、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式を取り、随時映像などの資料を用いる。また、授業の初めに、前回の授業の課題に対する回答をいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第一回:政治人類学の関心
政治人類学の初期における基本的な関心から出発し、エヴァンス・プリチャード以降の政治人類学の議論の大きな流れを紹介する。これが本講義のイントロダクションとなる。
第二回:国家なき統治
政治人類学における「未開社会」の研究、特に政治体系の研究を紹介する。
第三回:法と政治と人類学と
法人類学における法の捉え方、諸研究を概観し、とりわけ規範と制裁をめぐる議論に焦点を当てる。
第四回:暴力の人類学
暴力や戦争を扱った人類学的な研究を取りあげ、集団の境界や関係について、考察を深めていく。
第五回:言語と政治
言語および発話行為と政治に着目した人類学的な研究の展開を概観し、理解を深める。
第六回:国民国家とナショナリズム
A.ゲルナーやB.アンダーソンなど、国民国家をめぐる代表的な議論を学習する。
第七回:人種と民族
政治人類学の重要な概念である、人種と民族の定義を踏まえ、それらが政治的なアイデンティティ、あるいはアイデンティティの本質化とどのように関係するのかという問題を事例を交えて紹介する。
第八回:ジェンダーとセクシャリティ
ジェンダーやセクシャリティといった視点からされてきた人類学の諸研究を概観し、権力やまなざしについての関係論的な理解を深める。
第九回:社会運動論と人類学
人類学における社会運動研究を概観し、集合的アイデンティティの形成、生活と運動との乖離、「歴史性」といったトピックを学習する。
第十回:人権と人類学
1945年以降の人類学における人権の捉え方を通時的に把握した上で、近年の人権に関する議論について学習する。
第十一回:ポストコロニアリズム
サイードの『オリエンタリズム』を中心に植民地主義における「他者」表象、ポストコロニアリズム批判を理解する。
第十二回:難民の人類学
難民という存在をH.アーレントを手がかりに、国民国家を基本とした国際秩序の枠組みの中で捉えた上で、人類学的な難民研究を紹介する。
第十三回:移住労働の人類学
第十回に引き続き、移住をテーマに学習する。東アジアでは、移民がホスト社会に定着し、永住につながるような受け入れ方ではなく、在留期間と活動に制限を加え、定着しないような形での労働力移入政策を取ることが一般的である。この講義ではその特徴と、それの下での移住労働者たちの活動について紹介する。
第十四回:文化と権利
文化と権利という視点から、グローバル化、多文化主義、アイデンティティ、人権といった、これまで授業で取り扱ってきた問題を捉え直す。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
課題を通じた復習と、翌週の授業の準備に概ね2時間程度の時間をかけるものとする。また、それに加えて授業内で紹介する参考文献を、各自の関心に応じて読みこみ、理解と思考を深めることが望ましい。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。毎回の授業で講義レジュメを配布する。
参考書References
授業時間内に適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業ごとの課題60%、レポート40%で評価する。ただし、レポートの提出は必須とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回の授業の内容に関する課題を出す。毎回の授業の冒頭に前回の学生回答の紹介および応答を行うことで、学生の理解を深めていく。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
提出物は学習支援システムを通じて提出してもらうつもりである。また、学習支援システムを通じ、授業のレジュメや参考となる文書を事前に学生に配布する(レジュメに関しては授業当日にプリントしたものを配布する)。