市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
HIS200LA(史学 / History 200)東洋史LⅠAsian History LI
岡安 勇Isamu OKAYASU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1421 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火1/Tue.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
「This program is designed to lecture on "descendants of the previous two dynasties" in ancient China.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
中国古代の国家構造については皇帝を頂点とする一元的支配(=個別人身的支配)という概念で理解されている。
しかし皇帝権力の絶対性の側面を強調すると、その絶対的権力を打倒して新王朝が出現する王朝交替のメカニズムを解明する糸口が見失われてしまう。
また「例外において本質が顕現する」(C.シュミット)と言われるように、皇帝支配における例外的措置としてこれまであまり顧みられることのなかった王朝の「賓・客」(旧王朝の子孫)の存在とその待遇問題について注目して新たに中国古代の国家構造を明らかにしてみたい。
つまり、本授業では中国古代の国家構造を「二王の後(旧王朝の子孫)」の視点から解明する。
漢文講読の経験の有無にかかわらず、中国に興味関心のある学生が本授業を受講することによって、これまでにない中国古代の国家構造を理解することができる。
到達目標Goal
中国古代(おもに尭・舜・禹の伝説時代から殷・周~秦・漢・三国時代)の社会・思想のうち興味深い事柄が理解できる。また、そのような社会や思想を理解した上で、一般に知られていない中国古代の「二王の後」の存在も明らかになる。「二王の後」の視点から中国古代の王朝交替のメカニズムが明確に理解できるようになる。
なお、授業では現代に溶け込んでいる中国古代の故事なども取り上げるので、これまでとは違う知識が得られる。また、授業で漢文を読むことになるが、初心者でも次第に漢文の読み方が上達すると考えられる。
試験では授業で扱った漢文史料を引用して自分自身で中国古代の王朝交替のメカニズムをこれまでにない視点から説明することが出来るようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義で講読する史料や参考資料はプロジェクターを使用してスクリーンに映しだして説明を加えるので、黒板に書くチョークの文字よりも見やすいと思われる。また、黒板に書く作業が省略される分時間の短縮に繋がり、教師と学生が常に対面できるという利点もある。
講義形式(漢文初心者にも理解できるように説明し、丁寧な解説を加える)で行う。授業計画にも示してあるが、講義では、中国古代史上における興味ある話題について参考資料などを示して紹介するつもりである。
なお、授業の概要、重要事項などを確認するリアクションペーパーの提出を義務づけているが、その中で提出された質問のうち共有化すべきものについては、次回の授業で回答する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:二王の後とはなにか
授業内容:春学期授業のガイダンスと中国古代の国家構造について
第2回:伝説上の王朝について
尭・舜・禹の伝説上の帝王間の政権交替についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第3回:実在する最古の王朝について
夏王朝から殷王朝への王朝交替と「二王の後」についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第4回:殷王朝から周王朝へ
殷王朝から周王朝への王朝交替と「二王の後」についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第5回:周王朝から秦王朝へ
周王朝から秦王朝への王朝交替と「二王の後」についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第6回:秦王朝から漢王朝へ
秦王朝から漢王朝への王朝交替についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第7回:漢王朝初期
漢王朝初期の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第8回:漢の武帝の初期
漢の武帝初期の二王の後礼遇の再建についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第9回:漢の武帝期②
漢の武帝期の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第10回:漢の宣帝・元帝期
漢の宣帝・元帝期の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第11回:漢の成帝期
漢の成帝期の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第12回:王莽時代
王莽時代の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
第13回:後漢・三国時代
まとめ
後漢・三国時代の二王の後についてとその理解のための史料講読および関連する時代の社会・文化紹介
春学期講義のまとめおよび結論。
第14回:試験・まとめ
試験についての説明を行った後、試験実施 まとめと解説
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。参考図書などについてはテキストに記載してあるが、それ以外のものについては、授業中に紹介するので、それらの参考図書を授業前後に読み、取り扱うテーマとその歴史的背景を理解すること。
なお、中国に関する展覧会などにも積極的に出掛けて、中国への関心と理解を高めることに心がけてもらうとよい。
テキスト(教科書)Textbooks
岡安勇『中国古代の国家構造』 生協扱い。
必要に応じてプリントを配布する。
参考書References
なし。ただし、参考図書などについてはテキストに紹介してある。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験:70%
平常点:30%(毎時間、授業の理解度確認のためのリアクションペーパー提出)
合計:100%
成績は毎時間に提出するリアクションペーパーによる平常点と期末試験で評価する。リアクションペーパーを一定枚数以上提出した者が成績の評価対象となる。期末試験では講義で使用するテキストやプリントとその説明のためにとったノートがなければ解答できないと思われる。すなわち出席を重視するゆえんである。なお、試験問題は授業の個々の内容から出題する。
上記の予定が2021年度春学期に実行できず、春学期がオンラインでの開講となった場合には、成績評価の方法と基準も変更する。具体的な方法と基準は授業開始日に学習支援システムで提示する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
今後も知的好奇心を刺激する授業を展開するよう心がける。また、専門的な分野を理解できるように、これからも工夫を加えていきたい。
その他の重要事項Others
春学期の「二王の後」という視点、秋学期の「中国古代の席次」という視点の両面から中国古代の国家構造というテーマを解明していくので、両者の視点によってより明確にテーマを理解できると思われる。そのため、履修者には通年での履修を勧める。