市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
PHL200LA(哲学 / Philosophy 200)倫理学LⅡEthics LII
伊藤 直樹Naoki ITOU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1398 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
In this lecture, we will study the relationship between the self and others, which is the basis of ethics. In particular, we will consider the question of what others are, and the relationship between others and the self.
The purpose of this lecture is to remind students of the obvious fact that I do not live alone, but that there are other people in front of me and next to me, and that I live with other people.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義では、倫理の基底である自己と他者との関わりを学んでゆく。とくに他者、なかでも「あなた」とはなにかということを問題とし、他者と自己との関わりを考察してゆくことになる。
私はたった一人で生きているのではなく、私の前や隣には人がいて、その私以外の他人とともに生きているという、このあたりまえのことに、あらためて気づくためである。
到達目標Goal
講義を終えた後、受講生が、上記の諸問題について自分なりに考えてゆくことができるようになることが、到達目標である。具体的には、学期末のレポートにおいて、それを行なってもらう。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
まず、他者論の問題設定の発生を明らかにして、そのうえで、サルトル、和辻哲郎、ブーバー、レヴィナスなどが、その問題をどのように考えているかを見てゆく。
基本的に講義形式を取るが、いずれかのタイミングで「哲学対話」を取り入れたい。また、受講者からの質問、コメントをもとに、それに答えるかたちで講義内容を補⾜してゆく。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:はじめに
単位取得方法、および講義の概要についての説明
第2回:問題設定の確認
他者という問題設定(デカルト、フッサールなど)の確認
第3回:サルトルの他者論(その1)
サルトル哲学の紹介
第4回:サルトルの他者論(その2)
サルトルの対他存在
第5回:和辻哲郎の倫理学(その1)
和辻哲郎という人物、「面とペルソナ」について
第6回:和辻哲郎の倫理学(その2)
和辻倫理学の主要論点(個と全体、⼆⼈共同体)
第7回:和辻哲郎の倫理学(その3)
和辻倫理学の問題点
第8回:M・ブーバーの思想(その1)
ブーバーという⼈物、「わたし-きみ」「わたし-それ」
第9回:M・ブーバーの思想(その2)
ブーバーの⼈間観
第10回:M・ブーバーの思想(その3)
ブーバーの思想の問題点、E・レヴィナスによる批判
第11回:E・レヴィナスの他者論(その1)
レヴィナス哲学の紹介
第12回:E・レヴィナスの他者論(その2)
E・レヴィナスの他者論(その2)レヴィナスの他者論(顔)
第13回:E・レヴィナスの他者論(その3)
レヴィナスの他者論(他者)
第14回:他者論のまとめ
これまでの議論を総括し、問題点を析出する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
前回の講義内容に関して、自分なりの理解をまとめておくこと
テキスト(教科書)Textbooks
内容が多岐にわたるため、特定のテキストは用いない。授業毎に、資料を配付する。
参考書References
参考文献等は、そのつどの講義で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末にレポートを提出してもらう。
成績評価の基準は次のようにする。
平常点35%;レポート65%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度の授業では、次のような感想いただいております。
「哲学者たちの考えを自分と照らし合わせることで新しい価値観が芽生えてきたり、他者を認識するプロセスを追ってみたりすることができた。ブーバーの応答関係で出てきた例などを考え意識してみると、どの考え方も自分が思っていたよりも日常のなかで見つけることができた。
また哲学対話の回は印象的だった。初めての体験だったが、それまで以上に他人とのコミュニケーションの機会が少ない中、自分以外の価値観に触れるのが久しぶりだったので刺激があったし、心の運動をした気分になった。」
哲学対話を導入したので、上記の感想の後半はそのことについてふれている。次の感想もそうである。
「今学期を通し、私が一番印象に残ったのは哲学対話の回です。今年は他の生徒とほとんど関わらない環境であったので、他者の意見を聴き、議論することの面白味を感じました。また、授業内容としても「他者」にフォーカスをあてた話であったり、「この主張は○○だ」→「批判として□□という意見がある」というような、主張のみにとどまらず、現代の視点から批判などが取り上げられたのも印象的でした。」