市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT200LA(文学 / Literature 200)外国文学と文化LAForeign Literature and Culture LA
西洋文学と音楽
鈴木 正道Masamichi SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1309 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This course deals with occidental literature, especially works adapted for music. Literature, which expresses its objects by signs, and music, which appeals to sentiments by sequences of sounds, are closely related to each other. Stories were once sung accompanied by musical instruments.
The works dealt with during the spring term will be:
"Les Misérables" (musical), "La Traviata"(opera), "Romeo and Juliet" (movie, ballet, opera), "West Side Story" (musical).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業は、西洋の文学、特に音楽とかかわりの深い作品を扱います。音声や文字という記号の表現である文学と、直接感性に訴える音の連なりである音楽は、元来切っても切れない関係にあります。「詩」は「うたふ」ものであり、かつて物語は韻律をともない楽器にのせて語られました。
春学期では、ミュージカルの名作として愛され続けている『レ・ミゼラブル』を原作を参照しつつ分析します。さらに最も人気の高いオペラの一つである『椿姫』を扱います。次にシェークスピアの名高い『ロミオとジュリエット』を取り上げます。この作品は様々な作曲家により音楽化されています。さらにこの現代への翻案として創られたミュージカル『ウエストサイド物語』を扱います。
到達目標Goal
芸術作品を観賞しつつ、批評、分析し、それを表現する手法を学びます。
「文学」のようなものは「実用性がない」ように言われがちですが、「衣食足りて」「モノ」から「コト」へと消費が移ってきた現在において、さまざまな知識を身に着けることで、今後の職業生活で必要な「ネタ」を蓄え、さらには自ら探り当てる習慣を身に着けることは大切でしょう。
この授業を履修することで、出版、メディア、教育などの分野で働くうえで必要な基礎的な知識と表現力を身につけることができます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教室での授業ができない見込みですので、on demand方式を採ることになりそうです。学習支援システムでその方法をおしらせします。教材や資料は同じく学習支援システムに載せます。皆さんは資料の情報を参考にしながら作品(のさわりとなる部分)を鑑賞し、教材に示された問題点、着眼点などについて考えてください。それぞれの作品ごとに課題として600字ほどの書き物を学習支援システムを通して出すことになります。私は同じく学習支援システムを通してお返しします。
まずはヴィクトル・ユゴーによる『レ・ミゼラブル』の原作を概観したうえで、ミュージカルを鑑賞し、分析します。次にほぼ同時期に書かれた小説かつ戯曲をもとに創られたオペラ『椿姫』を扱います。さらに『ロミオとジュリエット』を概観し、鍵となる場面を詳しく検討します。そのうえで音楽家によるさまざまな作品を鑑賞し、分析します。さらに『ロミオとジュリエット』の現代への翻案として創られた『ウエストサイド物語』を、元ネタとのかかわりを含めて鑑賞し、分析します。時代も背景も異なる状況で書かれた物語にも、シェイクスピアの名高い作品の影が映っていることを見ます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:授業の説明、
『レ・ミゼラブル』1
そもそもこれはどのような作品か
ヴィクトル・ユーゴー:ロマン主義運動の総帥
小説『レ・ミゼラブル』
2:『レ・ミゼラブル』2
ぶつかる二人の主要人物
ミュージカル:
ジャン・ヴァルジャン
とジャヴェール
3:『レ・ミゼラブル』3
ハッピーエンドのカップルともう一人
コゼットとマリウス
エポニヌという存在
4:『レ・ミゼラブル』4
様々な作品
英語によるミュージカルということ
他の英語による映画、フランス語によるドラマなど
5:『椿姫』1
そもそもどのような作品か。「椿」の「お姫様」とは?
アレクサンドル・デュマ(息子)の小説と戯曲『椿姫』
6:『椿姫』2
誰もが知っているあのメロディー
ジュゼッペ・ヴェルディのオペラ『椿姫』
序曲と冒頭
「乾杯の歌」
7:『椿姫』3
父と息子、息子の妻
アルフレードの父とヴィオレッタ
8:『椿姫』4
原作とオペラでなぜ最後が異なるのか
最終場面
小説と戯曲とオペラの比較
9:『ロミオとジュリエット』1
誰もが聞いたことはあるあの作家、あの作品、
誰もが見たことのあるあの場面
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲:元ネタと著作権という考え方
映画版:ゼフィレッリ監督 1968年
冒頭とバルコニーの場面
10:『ロミオとジュリエット』2
どう描くか、演出による違い
決闘の場面
最終場面
ゼフィレッリ版とルールマン版(1966年)
11:『ロミオとジュリエット』3
バレエ:セリフがないシェイクスピア演劇
セルゲイ・プロコフィエフのバレエ音楽
冒頭
「騎士たちの踊り」
(シンセサイザーなどによるELP版)
バルコニーの場面
12:『ロミオとジュリエット』4
原作と最後が大きく違うオペラ
シャルル・グノーのオペラ:
冒頭とバルコニーの場面
決闘の場面
最終場面
13:『ウエストサイド物語』1
誰もが見たことのあるあの振り付け
現代への翻案
ジャズ的表現:裏拍; 悪魔の?魅惑の?減5度
『ロミオとジュリエット』との比較:
登場人物と設定の共通点と違い
冒頭場面
Tonight
America(The Niceによる編曲)
14:『ウエストサイド物語』2
どこが、そしてなぜ「原作」と異なるのか
決闘場面
Cool
最終場面
永遠のテーマ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
扱われる作品の原作をあらかじめ読んでおいて下さい。さらにAVライブラリなどで借りて映像作品をみておくといいかと思います。ただし現在の状況ではそれもなかなか難しいことだと考えられます。インターネットで視聴できるものは私のほうからも紹介しますが、皆さんも独自にいろいろ探してみてください。
1-4:原作の小説を読む。主要登場人物についてまとめる。映画版やドラマ版を選んでを視聴する。
5-8:原作の小説(できたら演劇も)を読む。オペラ版を選んで視聴する。
9-12:原作の演劇を読む。映画版やバレエ版を選んで視聴する。
13-14:映画版を視聴する。舞台版を選んで視聴する。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
決まった教科書はありません。資料、教材を学習支援システムでお配りします。
参考書References
【参考書 / References】
『大学生のためのレポート・論文術』小笠原喜康、講談社現代新書1603.
『論文レポートの文章作法』古郡廷治、有斐閣新書C164
『著作権とは何か』、福井建策、集英社新書0924A
他にも随時紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
各作品の鑑賞と分析が一区切りついた時点で、600字ほどの書き物を学習支援システムの「課題」を通して出していただき、その評価の合計で成績を出します(100%)。春学期は4作品扱うので4回出していただくことになる予定です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は、課題を出していただくのが頻繁過ぎたこともあり、私のほうでもなかなかお返しすることができませんでした。今年度は絞り込んだうえでなるべく早く見たいと思います。