市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT100LA(文学 / Literature 100)日本古典文学BJapanese Classic Literature B
「古事記」の人間の時代に入ってからの部分を読む。
成島 知子Tomoko NARUSHIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1008 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Read the part of "Kojiki" from the beginning of the human era.
We will read the human story drawn against the background of myths, focusing on Yamato Takeru and Sahobime, and think about the charm of Kojiki, which also affects modern fantasy.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「古事記」の人間の時代に入ってからの部分を読む。
神話を背景に描かれた、人間の物語を、ヤマトタケルやサホビメを中心に読み解き、現代のファンタジーにも影響を与える古事記の魅力を考える。
到達目標Goal
古文というと縁遠いものと思われがちな古典文学の中にも現代の私たちに相通じる面白みがあることを感じ取れるようになるとともに、文学史的知識を獲得し、日本の文化への興味、教養を高めることを目標とする。
文学作品が享受されることから新たに文学作品が生み出される関係性も見出していく。
文学作品が成立した時代の影響を受けつつ、時代をこえて理解される価値と、その時代を理解することでより深まる作品理解・享受という2面性を踏まえ、現代の文学のありようをも視野に入れて考えたい。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本は教室での対面授業を想定している。
現代語訳付のテキストを使っての講義形式。
現代語訳付なので、高校時代の古文のように現代語訳が到達点ではなく、それを踏まえた読解のための講義となる。
また、人数にもよるが、読解に関してのディスカッション、意見交換などもできたらいいと考えている。
学習支援支援システムを使っての、質問受付や、理解確認のための設問、まとめ資料の配布なども考えている。
受け身でない、授業参加姿勢を期待する。
「大学の行動方針レベルが2となった場合、この授業は原則としてオンラインで行う。詳細は学習支援システムで伝達する。」
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:導入・背景の説明
作品理解のための時代・制度等の背景説明
第2回:海幸山幸
神の時代から人の時代へ
他界からの助力による権力者の誕生。
第3回:神武天皇1
東征の意味
東に進むメリットはあるのかを考える
第4回:神武天皇2
神婚説話
神と権力の関係性。女性のもつ力を考える。
第5回:サホビメ・サホビコ1
兄・妹の絆
家族制度のせめぎあい。
一夫多妻制における夫と妻と兄と妹の関係性
第6回:サホビメ・サホビコ2
妹と妻と母、女性の姿
サホビメの変化・成長を読み取る
第7回:常世の国伝説
永遠へのあこがれと死
第8回:ヤマトタケル1
西征
さまざまな形で勝ち続ける英雄の姿
第9回:ヤマトタケル2
東征
戦う意味や心の支えを求めて苦悩する英雄の姿。
第10回:ヤマトタケル3
英雄の終焉
英雄とはなにか。王権との関係性。
日本書紀のヤマトタケルとの比較。
第11回:風土記のヤマトタケルと「白鳥異伝」
現代のファンタジーとの関わり。
古典の享受から生み出される現代の作品。現代にも生きる古典の意味。
第12回:神功皇后という存在はなにか
古事記の今との関わり。
持統天皇との比較
第13回:古事記下巻や万葉集にみられるヤマトヒメと天皇の恋と妻問
天皇の恋と王権の関わり、天皇や皇后へのワイドショー的興味が生み出すもの
第14回:まとめと解説・レポート提出
古事記における人間の時代とは。下巻の終末と「古事記の今」との関わり。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
ギリシャ神話や荻原規子、上橋菜穂子のファンタジー作品などを読んでおくと比較がスムーズにできるので望ましい。
古事記成立時期前後(6世紀から8世紀)の日本史を、高校の日本史レベルぶ振り返っておくと、時代背景が理解しやすい。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
講談社学術文庫「全訳注 古事記 中巻」次田真幸
参考書References
講談社学術文庫「全訳注 古事記 上巻」次田真幸
講談社学術文庫「全訳注 古事記 下巻」次田真幸
岩波文庫「古事記の世界」西郷信綱
徳間文庫「白鳥異伝」荻原規子
高校時代の日本史の年表などの資料
その他必要に応じて授業中に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末のレポート。4000字相当がほぼ評価の100%。作品を踏まえての読解が適切になされたうえで、自らの考えを論理的にわかりやすい文章で述べられているかが重要な評価基準となる。
出席は、毎時間とる。半分以上(7回以上)の出席がレポート提出資格となる。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
古典文学を読むにあたって、歴史などと文学を切り結ぶ楽しみを見出す学生が増えるべく、歴史の流れなどの資料を配布するなどしていきたい。
数回、小テストというほどでないが、設問を出し、その回答に対して振り返りを行うことで、理解度が上がるということが、昨年のオンライン授業で経験したのて、そうしたこともとり入れていきたい。
文学作品という関係上、作品のその部分の分量により1コマの時間内に1つのテーマがうまく収まらない場合が多い。時間をまたぐ場合には、できるだけ前回の内容の振り返りをしつつ、進めていく。
また、ディスカッションとはいかなくても、学生の感想・意見を聞くことを講義の中に取り入れていきたい。