市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT100LA(文学 / Literature 100)日本古典文学AJapanese Classic Literature A
「古事記」から日本の神話を読む。
成島 知子Tomoko NARUSHIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1007 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Read Japanese myths from "Kojiki".
From reading the Kojiki part of the first volume of the Kojiki, we read the relationship between the Japanese and God, the view of nature, the imagination of the origin, the social system at that time, and understood the literary activity that expressed them. Enjoy.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「古事記」から日本の神話を読む。
古事記の上巻の神代の部分を読むことから、日本人と神とのかかわり、自然観、始源に対するイマジネーション、当時の社会制度といったものを読み取るとともに、それらを表現した文学としての営みを理解し、享受する。
到達目標Goal
神話の文学作品としての価値を理解する。
現代の日本社会、日本人にも通じる神・自然との関わりが古代からつながるものであることを理解する。
また他の地域の神話と比較することで始源や自然、人間以上の存在のイメージが、共通するものであることなどを理解する。
神話が現代のファンタジーを生み出す温床となっていることから、文学作品の、理解・享受・再生といった、つながりを理解する。
古文というと縁遠いものと思われがちな古典文学の中にも現代の私たちに相通じる面白みがあることを感じ取れるようになるとともに、文学史的知識を獲得し、日本の文化への興味、教養を高めることを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
可能な限り教室での対面式の授業での現代語訳付のテキストを使っての講義形式。
現代語訳付なので、高校時代の古文のように現代語訳が到達点ではなく、それを踏まえた読解のための講義となる。
また、人数にもよるが、読解に関してのディスカッション、意見交換などもできたらいいと考えている。
受け身でない、授業参加姿勢を期待する。
学習支援システムを使ってのまとめ資料などの配布や、質問受付なども、必要に応じて行っていけたらと考えている。
「大学の行動方針レベルが2となった場合、この授業は原則としてオンラインで行う。詳細は学習支援システムで伝達する。」
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:導入 日本神話とは。古事記とは。
古事記の成立経緯から、時代背景など。
2:創世神話1
大地の誕生のイメージ
物事の始まりを昔の人々はどう考えたのか。
3:創世神話2
古事記と日本書紀の違い
多様な始源のイメージの存在と、古事記の特性を考える。
4:イザナギ・イザナミ1
国生み神話
出産という形の、人間的な神の誕生。
5:イザナギ・イザナミ2
黄泉の国訪問と永遠の別れ
死の認識とイメージ。葬儀の風習とのかかわり
6:アマテラスとスサノヲ1
禊により生まれた神とは。
太陽神の姉と風の神の弟の対立。
7:アマテラスとスサノヲ2
天の岩戸神話を中心に
天変地異の理解と地上への追放(天の神地の神の関係性)
8:出雲神話1
八俣の大蛇
災害のイメージとマレビト神
9:出雲神話2
オオクニヌシ1
因幡の白兎を中心に考える
因幡の白兎
末子相続のイメージと、共同体同士の関係
10:出雲神話3
オオクニヌシ2
根の国とは何か
異界・黄泉の国との関係。妻の力。
11:アマテラスから地上へ くりかえされる失敗の意味するもの
天の神と地の神の関係からヤマト朝廷の支配の姿。
12:オオクニヌシの国譲りの意味するもの
支配者の変遷のイメージ
出雲神話から大和の神話へのつながり
13:天孫降臨とは何か
古事記の今との関係性。
政治と神事との関係性とは。
14:試験・日本神話のまとめと解説
神とはどのようなものだったか?
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
身近なまたは有名な神社の祭神について興味をもって見てみる、自然と人間とのかかわり方について考えてみる、伝統的な年中行事の由来について考えてみる、といった意識をもつようにしてほしい。
ギリシャ神話など多神教の神話や現代の神話的ファンタジー小説などを読んでおくと、古事記の神話との関係性が分かりやすいと思う。
古事記成立時期前後(6世紀から8世紀)の日本史を、高校の日本史レベルで振り返っておくと、時代背景が理解しやすい。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
講談社学術文庫「全訳注 古事記 上巻」次田真幸
参考書References
講談社学術文庫「全訳注古事記 中巻」次田真幸
講談社学術文庫「全訳注古事記 下巻」次田真幸
岩波文庫「古事記の世界」 西郷信綱
徳間文庫「空色勾玉」 荻原規子
高校時代の日本史の年表
その他、必要に応じて授業内で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末に事前に発表した問題についてのテスト(持ち込み可)を行う。このテストが評価のほぼ100パーセント。
評価のポイントは、設定された問題テーマについて自分なりに考察し、それが論理的にの論述されているかという点、および、他人に読みやすい文章で表現できているかという点が主となる。
毎回出席をとり、50パーセント以上(7回以上)の出席をテスト受験資格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
文学作品という関係上、授業計画どおりに作品のその部分の分量により1コマの時間内に1つのテーマがうまく収まらない場合が多い。テーマが時間をまたぐ場合には、できるだけ前回の内容の振り返りをしつつ進めていく。
また、ディスカッションとはいかなくても、学生の感想・意見を聞くことを講義の中に取り入れていきたい。
数回、小テストというほどでないが、設問を出し、その回答に対して振り返りを行うことで、理解度が上がるということが、昨年のオンライン授業で経験したのて、そうしたこともとり入れていきたい