市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT100LA(文学 / Literature 100)日本古典文学BJapanese Classic Literature B
『落窪物語』-日本のシンデレラストーリー
園 明美Akemi SONO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q1004 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 土2/Sat.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This course introduces tothe Tale of Ochikubo students taking this course.
By the end of the course, students should be able to do the following:
・Understand a consciousness about The of Ochikubo.
・Recognize the customs of the Heian Period.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
『落窪物語(おちくぼものがたり)』と聞いても、その内容が思い浮かぶ人は少ないかもしれないが、この作品は、継母に虐待されていた美しい姫君が、ある貴公子に救われてその妻となり幸せになるという構成の類似から、「日本のシンデレラストーリー」ともいわれ、後世の作品にも影響を及ぼしたものである。
本授業では、『落窪物語』の読解を通して、『源氏物語』以前に成立した整った構成を持つ「王朝家庭小説」といわれるこの作品の特性を考えてみる。
到達目標Goal
『落窪物語』の本文を物語の展開に沿って紹介し、この物語の持つ特性や、当時の貴族社会の価値観を考察するとともに、現代とは異なる平安時代の習俗等も理解してゆく。
なお、受験のための古文の学習ではないので、文法等にこだわるのではなく、「何が語られているのか」の理解を目指し、可能な限りかみ砕いて解説を行うので、高校時代に古文が苦手だったという人も心配しないでよい。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
オンデマンドによる講義形式。
なお、学習支援システム上でコメントが記入できる形式の授業内容に関わるアンケートへの回答を要求し、その内容をフィードバックすることで、理解を含め、視野を広げることに役立てる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
①:ガイダンス
導入と概説
②:『落窪物語』を読む
薄幸な美しい姫君
③:『落窪物語』を読む
貴公子、姫君に興味を持つ
④:『落窪物語』を読む
姫君への求婚
⑤:『落窪物語』を読む
秘密の結婚・その1
⑥:『落窪物語』を読む
秘密の結婚・その2
⑦:『落窪物語』を読む
貴公子、継母の虐待を知る
⑧:『落窪物語』を読む
継母、姫君と貴公子の関係を知り逆上
⑨:『落窪物語』を読む
継母の陰謀-姫君の窮地
⑩:『落窪物語』を読む
姫君、貴公子に救出される
⑪:『落窪物語』を読む
貴公子の報復・その1
⑫:『落窪物語』を読む
貴公子の報復・その2
⑬:『落窪物語』を読む
和解-それぞれの思い
⑭:『落窪物語』を読む
結末-大団円へ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。
一つの作品を取り扱うので、授業を受けた後、各自紹介された内容をふり返り、次のストーリー展開といかに関わりを持つのか、個々に考察を深めるよう努めてほしい。
また、受験勉強ではないので、文法等にこだわった逐語訳ではなく、エピソードの内容をかみ砕いて解説し、学生諸君に登場人物が何を感じ、いかに行動したのか?を考えてほしい。
テキスト(教科書)Textbooks
特にテキストは定めず、授業支援システムを用いて、毎回必要な資料を配付する。
参考書References
新編日本古典文学全集『落窪物語・堤中納言物語』(小学館)
新日本古典文学大系『落窪物語・住吉物語』(岩波書店)
新潮日本古典集成『落窪物語』(新潮社)
その他、それぞれのエピソードに関連して参考文献がある場合は、授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末にレポート課題を課し、その内容によって評価する(90%)。
平常点は最終評価の参考とする(10%)。ただし、毎回提示するアンケートへの回答がない場合は、評価の対象外とするので注意すること。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
アンケートに記されたコメントから、想像以上に、現代のことと引き比べることや、逐語訳を行うのではなく、「具体的にはどういうことなのか?」を噛み砕いて解説することで、学生諸君が古典文学や歴史に興味を持つことがわかった。
したがって、今後とも「わかりやすく、文学を身近に感じられる解説」に留意したい。
また、毎回コメント欄に記された内容を紹介することにより、「自分と違う考え方を知れてよかった。理解が深まった」という意見も多数見られたので、これからも、この点を充実させてゆくつもりである。