人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B7（史学 / History 500）国際日本学特殊講義ＥⅡLecture: International Japanese Studies E II
得能 壽美
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X1176 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(博士後期課程) |
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Outline (in English)
The history of Ryukyu relations with East Asia is considered while reading Ryukyu historical materials.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
琉球からみた東アジアとの関係史を、具体的な論考で使用した史料を確認しつつ考察を進める。論文作成のための課題設定、史料調査の方法、史料の所在なども、具体的事例をもとに講義する。
到達目標Goal
史料について理解と読解能力を身に着けられるようにする。日本史とは異なる琉球史の方法と史料によって、学生自身の研究テーマにもそくして、新たな研究テーマの創成を考えられるようにする。個別の発表を求め、講評・解説、論文作成まできればと考える。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
具体的な論考に使用した史料を講読しつつ、近世琉球の生産と税制、物流を、具体的な産物をとりあげて、東アジアにおよぶ広がりをみる。史料講読から新たな研究テーマを創成し、その報告を求めることも考えたい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1：琉球史入門
講義の概要と、琉球・中国・日本の関係史を概説する
2：近世琉球産品の由来と島産化Ⅰ
東アジアにおける技術などの移動
3：近世琉球産品の由来と島産化Ⅱ
琉球国内の島産化の展開と商品流通
4：ナマコⅠ
琉球関係史料にみる生産と上納
5：ナマコⅡ
薩摩・幕府への献上と中国との貿易
6：海人草
近世琉球の専売制、近現代における生産・流通
7：上布
人頭税と八重山上布
8：木綿Ⅰ
伝搬と栽培の広がり
9：木綿Ⅱ
近世における利用と商品としての展開
10：ジュゴン
近世の税制・捕獲・信仰
11：イノシシ
近世おける害獣駆除と利用
12：牛馬
近世の利用と規制
13：アダン
近世における上納と民衆生活での利用
14：パインナップル
近代の導入事情と展開
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
全体的に下記で示す参考書を読む。
テキスト（教科書）Textbooks
「移動するナマコと変化するその役割」（得能、『琉球・沖縄研究』第３号）など、それぞれのテーマに関連した論文のコピーを配布する。
参考書References
『琉球王国』高良倉吉 岩波新書
『琉球・沖縄史の世界』豊見山和行（編） 吉川弘文館（日本の同時代史18）
『近世八重山の民衆生活史』得能壽美 榕樹書林
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50％ レポート50％
毎回の史料の性格と内容が異なり、当該史料から解説を繰り返すことがないので、出席を重視する。平常点は、史料講読に積極にあたること、授業の内容にとって有益な議論や質問を用意できること、史料批判や史料に即した議論ができることなどを考慮する。レポートでは、琉球史からみた対外関係史の理解度を確認するとともに、新たな研究テーマについて提案してほしい。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回、時間の許す限り、史料の読み方を解説する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン、プロジェクター
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞ 琉球史 近世史
＜研究テーマ＞ 八重山地域史、生業と民衆生活史、史料論
＜主要研究業績＞
『近世八重山の民衆生活史－石西礁湖をめぐる海と島々のネットワーク－』単著（榕樹書林 2007年 316頁）
『日本近世生活絵引 奄美・沖縄編』編集・分担執筆（神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター 2014）
『八重山の歴史と文化、自然』分担執筆（石垣市教育委員会2015）
「明和大津波の被害概要と復旧・復興」『最新科学が明かす明和大津波』南山舎2020