人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B7(史学 / History 500)国際日本学特殊講義EⅠLecture: International Japanese Studies E I
得能 壽美
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X1175 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(博士後期課程) |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The history of Ryukyu relations with East Asia is considered while reading Ryukyu historical materials.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
琉球からみた東アジアとの関係史を、琉球・中国・日本の基本的な史料講読を中心に考察する。
到達目標Goal
(1) 近代琉球を考えるために必要な中国・日本・琉球の史料を読解できるようになる。
(2) それらの読解から得た知識をも利用して、琉球史を考えることができるようになる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
前半は琉球史の概括的な理解と、史料の全体的な把握にあたる。後半は、琉球史料から、その解読方法を学びつつ、東アジアにおける関係史をみる。基本的には講義だが、史料講読に際しては、習熟度によっては担当部分を決めて報告を求め、講評や解説を行なう。また、個別の疑問にも答える。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:琉球史入門
講義の紹介と、琉球・中国・日本の関係史を概括的にみる
2:日本史と琉球史の史料論
日本史研究と琉球史研究における史料論と、その相違
3:古琉球期史料にみる対外関係(中国・日本古代史料)
古代の琉球をめぐる中国と日本の史料について
4:古琉球史料にみる対外関係(歴代宝案・朝鮮王朝実録・琉球史料)
中世の琉球をめぐる中国・朝鮮・琉球の史料について
5:近世琉球史料にみる対外関係(島津関係史料)
1609年以降の島津による琉球統治関係史料について
6:近世琉球史料にみる対外関係(琉球史料)
いわゆる日中両属に関する琉球史料について
7:史料講読 中山世譜・中山世鑑・球陽
史料講読。首里王府編纂史料にみる近世琉球のありかた
8:史料講読 羽地仕置
史料講読。羽地朝秀の施策にみる琉球の立場と政治的転換
9:史料講読 御教条
史料講読。蔡温の琉球史の認識と立場
10:史料講読 農務帳と絵画史料
史料講読。近世琉球の農業政策と絵画にみる農業
11:史料講読 尚家文書
史料講読。王家文書の概要と利用
12:史料講読 評定所文書
史料講読。首里王府最高議決機関の史料
13:史料講読 琉球家譜史料
史料講読。琉球士族の家譜を読む
14:史料講読 地方史料と在台湾琉球関係史料
史料講読。琉球内政関係と、台湾で確認されている琉球関係史料について
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。全体的に下記で示す参考書を読む。毎回の授業では史料等を配布する。該当する史料の概要について、事前に調べる。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。史料等を配布する。
参考書References
『沖縄からアジアが見える』比嘉政夫 岩波ジュニア新書
『アジアのなかの琉球王国』高良倉吉 吉川弘文館(歴史文化ライブラリー47)
『琉球王国』高良倉吉 岩波新書
『沖縄入門-アジアをつなぐ海域構想』浜下武志 ちくま新書
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50% レポート50%
毎回の史料の性格と内容が異なり、当該史料から解説を繰り返すことがないので、出席を重視する。平常点は、史料講読に積極的にあたること、授業の内容にとって有益な議論や質問を用意できること、史料批判や史料に即した議論ができることなどを考慮する。レポートでは、それぞれの研究テーマに即しつつ、琉球史からみた対外関係史の理解度を確認し、さらに史料による考察を加えてほしい。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回、時間の許す限り、史料の読み方などを基礎から説明する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン、プロジェクター
担当教員の専門分野等
<専門領域> 琉球史 近世史
<研究テーマ> 八重山地域史、生業と民衆生活史、史料論
<主要研究業績>
『近世八重山の民衆生活史-石西礁湖をめぐる海と島々のネットワーク-』単著(榕樹書林 2007年 316頁)
『日本近世生活絵引 奄美・沖縄編』編集・分担執筆(神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター 2014)
『八重山の歴史と文化、自然』分担執筆(沖縄県石垣市教育委員会 2015)
「明和大津波の被害概要と復旧・復興」『最新科学が明かす明和大津波』南山舎2020