人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B7（哲学 / Philosophy 500）国際日本学特殊講義ＤⅡLecture: International Japanese Studies D II
安孫子 信
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X1174 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(博士後期課程) |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The Japanese are said to love Japanese theory. In addition, Japanese theory often goes to the assertion that the Japanese are special and the world does not understand them. In the class, we are going to take "Structure of" Amae "" from Doi Takeo as a representative Japanese theory by the Japanese, and try to interpret it critically. In the autumn semester we shall cover the second part of the book.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
『「甘え」の構造』を読む。
「日本人は日本人論が好きだ」と言われます。加えて、その日本人論はとかく、「世界は日本人をわからない」といった日本人特殊論に向かいます。授業では、日本人による代表的な日本人論として土居建郎『「甘え」の構造』を取り上げて、そこでの日本人特殊論を批判的に読み解くことを試みます。秋学期には、同書の後半を扱います。
到達目標Goal
a.代表的な〈日本人論〉で著者の主張を正確に理解できるようになります．
b.代表的な〈日本人論〉で著者の主張に批判を行うことができるようになります．
c.グローバリゼーションが進む現代世界において〈日本人論〉がレゾンデートルを持つのかどうかを考えることができるようになります．
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
※基本的に対面で行います。
毎回，定められたテキスト箇所についてまとめと解釈のレジュメ発表を当番が行い，その後発表者の問題提起に従って，全員参加で討論を行います．なお,授業内での発表,また,授業外でのレポートがすぐれている場合には,それらは続く授業で行われる解説で積極的に活かされて行きます.
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：導入
授業の進め方を確認し，テーマについて概要の説明を行います.す。
第2回：第3章「甘え」の論理
―気の概念
議論の理解と批判
第3回：第4章「甘え」の病理
―「とらわれ」の心理
議論の理解と批判
第4回：第4章「甘え」の病理
―対人恐怖
議論の理解と批判
第5回：第4章「甘え」の病理
―「気がすまない」
議論の理解と批判
第6回：第4章「甘え」の病理
―同性愛的感情
議論の理解と批判
第7回：第4章「甘え」の病理
―「くやむ」と「くやしい」
議論の理解と批判
第8回：第4章「甘え」の病理
―被害感
議論の理解と批判
第9回：第4章「甘え」の病理
―「自分がない」
議論の理解と批判
第10回：第5章「甘え」と現代社会―青年の反抗
議論の理解と批判
第11回：第5章「甘え」と現代社会―現代人の疎外感
議論の理解と批判
第12回：第5章「甘え」と現代社会
―父なき社会
議論の理解と批判
第13回：第5章「甘え」と現代社会
―連帯感・罪悪感・被害者意識
議論の理解と批判
第14回：第5章「甘え」と現代社会
―子供の世紀
議論の理解と批判、加えて全体で総括の討論を行います。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回予定のテキスト箇所は下調べをし、読み、理解した上で授業に参加します。またとくに当番に当たっときは、当該箇所について、解釈と問題提起のレジュメを作成して授業に参加します。学期末にはまとめのレポートを作成します。本授業の準備学習・復習時間は、各 2 時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
土居建郎『甘えの構造』（弘文社，増補版，2007）
参考書References
土居建郎『表と裏』（弘文堂，1985）
土居建郎『続・「甘え」の構造』（弘文堂，2001）
中根千枝『タテ社会の人間関係』（講談社現代新書，1967）
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点40％，レジュメ発表40％，学期末レポート20％で評価します．さらにそのそれぞれの方法において，到達目標3点の達成を，テキストの理解30％，テキストの批判30％，日本人論の評価40％の割合で勘案します．
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
留学生の参加があった場合には，日本語の運用能力の改善ができるだけ図られる授業運営を行っていきます．
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
-国際日本学
-哲学
＜研究テーマ＞
-明治の日本近代思想の再評価
-西洋思想の近代日本への導入の問題
＜主要研究業績＞
-Japanese Studies: seen from Europe, seen from Japan(共著、
Hosei University Center of International Japanese Studies,
2008)
-「明治啓蒙思想家の中国理解―西周と福沢諭吉」（『国際日本学』国際
日本学研究所研究成果報告集第10 号、2013 年3 月29 日、法政大
学国際日本学研究所）
-「西周と軍人勅諭」（『日本のアイデンティティを＜象徴＞するもの』、
国際日本学研究叢書17、2013 年3 月、法政大学国際日本学研究所）
-La philosophie japonaise（共著、Vrin, 2013）
-『風土（Fudo）から江戸東京へ』（編著、法政大学出版局、2020年3月）