人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B4(史学 / History 500)日本古代史研究ⅡAncient History of Japan Ⅱ
春名 宏昭
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0337 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 史学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This lecture is attended under the heading of “The world of Shokunihongi". In the way of taking up some descriptions of Shokunihongi,we were to learn how to grapple with problems in order to understand how Japan changed in the ancient regime.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「続日本紀の史料学」と題して講義を行ないます。八世紀の日本は、当時先進の文化を誇った中国のような国家建設を目標に掲げて邁進していました。『続日本紀』を題材に史料への取り組み方を学び、日本古代史における歴史の流れ、あり方の把握を目指します。
到達目標Goal
続日本紀の記事を数点取り上げ、史料へのアプローチの仕方を習得することができる。この授業を通して、奈良時代の基礎的な理解を身につけ、他の史料に対してもつねに興味を持って臨めるようになり、それを論理的に解析し正しい理解に到達できる技能を身につけられる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
取り上げた記事を糸口に、その背後にある問題点を探り出し検証していきます。講義ですが、聴いているだけでは話が耳を通り抜けていきますから、問題意識をもって授業に取り組むことが必要です。授業を聴いて問題意識をもった後、参考書等をあらためて読み直すと新しい理解が見えてきます。就職活動や教育実習等あるでしょうが、十分な聴講(もちろん遅刻は含まず)が最低限の必須条件です。心して下さい。
課題を課した場合は、次の授業でコメントします。
本科目は対面授業で行いますが、参加が難しい場合はハイフレックス授業を検討します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
講義の概容の説明
第2回:天平二年の太政官奏(1)
続日本紀の3つのテキスト
第3回:天平二年の太政官奏(2)
天平二年六月甲寅朔条の紹介
第4回:天平二年の太政官奏(3)
関連史料の検討
第5回:税司主鎰(1)
大宝令施行直後の地方政治
第6回:税司主鎰(2)
大宝二年二月乙丑条の紹介
第7回:税司主鎰(3)
関連史料の検討
第8回:皇太妃と中宮職(1)
大宝元年七月壬辰条の紹介
第9回:皇太妃と中宮職(2)
天皇のキサキ〈妃と夫人・嬪〉
第10回:慶雲元年の公廨銀(1)
慶雲元年七月庚子条の紹介
第11回:慶雲元年の公廨銀(2)
関連史料の検討
第12回:衛士の代易(1)
和銅四年九月甲戌条の紹介
第13回:衛士の代易(2)
関連史料の検討
第14回:奈良時代史概観
これまでの授業内容をふまえて奈良時代を概観
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
取り上げた記事が含む意味を理解するためには、それぞれの記事に現れた事象の時代背景を知る必要があります。そのためには、どれでもいいですから参考書(奈良時代該当巻)を読んでみて下さい。著者の理解・興味関心によって内容はずいぶん違います。
この講義では、現在の通説的理解がいかに不十分(言葉足らず)かということを述べていきます。それを確認するためにも参考書(該当巻)を読んでおいて下さい。
この講義の準備・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特に定めません。授業に必要な史料はプリントして配布します。
参考書References
岩波書店・新日本古典文学大系『続日本紀』が基本です。他に一般啓蒙書として、中央公論社(文庫)・小学館(文庫)・集英社・講談社(文庫)から出版された『日本の歴史』や、吉川弘文館の『日本の時代史』・『日本古代の歴史』、東京大学出版会の『日本史講座』、岩波新書『シリーズ日本の古代史』、『岩波講座日本歴史』の該当巻があります。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点とレポートで評価します。基準は平常点30%、レポート70%です。レポートで取り上げるテーマは学生各人で選んでよいことにしていますが、どのようなテーマを選んでも授業の理解の度合いはおのずとレポートの内容にあらわれます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書は教師の書いたものをただ写すだけでは身につきません。人物名・事象名・年号や学術用語などのキーワードを書きますから、それらも含めて、自分で工夫して自分なりのノートを作って下さい。
担当教員の専門分野等
〈専門領域〉日本古代政治史
〈研究テーマ〉日本古代の皇権と官制
〈主要研究業績〉
『律令国家官制の研究』(吉川弘文館)
『平城天皇』(吉川弘文館)
『皇位継承 歴史をふりかえり変化を見定める』(共著、山川出版社)
『〈謀反〉の古代史 平安朝の政治改革』(吉川弘文館)