人文科学研究科Graduate School of Humanities
LNG500B3言語科学特講Ⅲ BLecture: Linguistics ⅢB
石川 潔
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0256 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 英文学専攻(博士後期課程) |
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Outline (in English)
An intermediate-level course on statistical analysis of experimental
data.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
外国語教育や音声学は昔から実験科学分野ですが、近年は統語論研究においても実験研究への志向が見られます。なので、教育・音声・統語解析・理論言語学で必要となる実験データ分析を中級レベルで学びます。
到達目標Goal
本来このような大学院科目は、履修者のニーズに応じて内容自体を変えるべきであり、具体的に何を目指すかは履修者の希望と照らし合わせて決定します。しかしここでは、担当者の守備範囲の例示として、混合効果一般化線形モデルの入門を挙げておきます。その場合の到達目標は以下の通り:
・正規分布しないデータ(特定の選択肢の「選択率」やコーパスでの
カウント数など)を一般化混合モデルで分析できるようになること。
・伝統的な分散分析では扱えない、実験参加者に加えて言語刺激に
ついても一般化が必要になる通常の心理言語学実験のデータを、
混合効果モデルで分析できるようになること。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
以下の授業計画は、混合効果一般化線形モデルの入門の例。但し、その場合でも、具体的な進度・内容は例示に過ぎません。試験には個別に採点コメントを返却します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:環境整備
統計環境 R の導入
第2回:モデルの構築という考え方
線形回帰、およびその統計量の意味
第3回:線形回帰モデルの構築法
最小二乗法、最尤法
第4回:重回帰分析の基礎1:重回帰分析とは何か
複数の変数による予測
第5回:重回帰分析の基礎2:出力結果の見方
モデル全体としての予測と、個々の予測変数の寄与度との、違い
第6回:重回帰分析の基礎3:個々の予測変数のさらなる評価法
モデル間の比較による、個々の予測変数の寄与度の評価
第7回:重回帰分析の基礎4:伝統的な重回帰分析の限界
分布に関する前提
第8回:線形モデル
伝統的な分散分析や t 検定の、線形回帰モデルとしての表現
第9回:選択率データの分布
2項分布、arcsine square-root transformation、logit transformation
第10回:ロジスティック回帰
ロジット及びロジスティック関数、線形予測子、リンク関数、separation
第11回:混合効果モデル1:目的変数を左右する2種類の因子
固定因子および変量因子の概念
第12回:混合効果モデル2:複数の変量因子への古典的な対応方法
subject analysis と item analysis
第13回:混合効果モデル3:混合効果モデルにおける変量因子の扱い
変量因子にもとづく傾き・切片
第14回:混合効果モデル4:モデル選択
モデルに含めるべき因子の検討
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
パソコンの基本的な操作法の知識は事前に得ておくことが望まれますが、わからない箇所は教員または周囲に尋ねてください。
また、上記の授業計画の場合は、同じ(または似た)技法を使った他の論文を自分で読んでみたり、自分の手持ち(または架空)のデータを分析してみる……といった作業を行うと良いでしょう。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。
参考書References
Baayen, R. H. (2008). Analyzing Linguistic Data. Cambridge
University Press.
久保拓弥 (2012). 『データ解析のための統計モデリング入門―
一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC 』
東京:岩波書店.
Winter, B. (2019). Statistics for Linguists: An Introduction
Using R. Routledge.
その他、適宜指示。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末試験 100 %
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
N/A.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムに登録されたアドレスに諸般の連絡メールが行くので、普段からそのメールが読めるようにしておいてください。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 統語論・意味論、音声学、人間の言語処理
<研究テーマ> 音声知覚の単位と様式、アスペクトの実時間処理
<主要研究業績>
http://www.i.hosei.ac.jp/~kiyoshi/research.html を参照。