人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL600B1（哲学 / Philosophy 600）ヨーロッパ精神史研究Ⅰ－１Study on History of European Ideas I - 1
半田 勝彦
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0036 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水3/Wed.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 哲学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
‘Man is by nature a political animal.’We read Aristotle's Politics. It is one of the most influential texts in the history of political thought. Aristotle believed that the state is needed by man to fulfil his potential.By reading the Politics,we can study the nature of political organization, the aims of the state, justice, law, the best constitution, and other basic political concepts.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
「人間は本性上ポリス的（国家を持つ）動物である」という命題で夙に知られるアリストテレスの『政治学』を講読する。これは、西洋政治思想史において非常に大きな影響力を有する著作である。人間は自らの可能性（本性）を実現する為に国家を必要とする、とアリストテレスは考えた。本書の読解を通じて、国家の本質や目的、正義、法、最善の国制、その他政治に関する基本的な概念を考察することができる。
到達目標Goal
テキストを正しく読解することができる。原文の内容を正確に理解したうえで、アリストテレスの考えを適切に擁護、ないしは、批判することができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
この授業は、オンデマンド授業(資料型)形式で行います。毎回1章ずつ進むことにして、担当者に、その章の ① 要約 ② 疑問点・問題点 ③ 意見・感想 などを報告してもらう。それに対して、他の参加者は、学習支援システムを介してコメントを投稿する。最後に、教員が、論点を整理し、コメントを加えて、全体に対してフィードバックを行う。このような形で授業を進めていき、必要に応じて、研究論文も読みながら、アリストテレスの考えの意義や問題点などを検討していきます。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：イントロダクション
授業の進め方
第2回：『ニコマコス倫理学』第１０巻第９章
倫理学から政治学へ
第3回：『政治学』第１巻第１章
共同体
第4回：『政治学』第１巻第２章
国家の自然性
第5回：『政治学』第１巻第２章
ポリス的動物
第6回：『政治学』第２巻第７章
パレアスの国制論批判
第7回：『政治学』第３巻第１章
市民の定義
第8回：『政治学』第３巻第２章
市民の定義に関する問題
第9回：『政治学』第３巻第３章
国家の同一性
第10回：『政治学』第３巻第４章
よき人の徳とよき市民の徳
第11回：『政治学』第３巻第５章
市民の種類
第12回：『政治学』第３巻第６章
正しい国制と逸脱した国制
第13回：研究論文の講読
論文の精読
第14回：総括
春学期のまとめ
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習：テキストを精読し、疑問点や問題点を挙げておく。
復習：テキストの誤読がなかったかを確認し、疑問点や問題点を整理して自分の考えをまとめる。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
共通の邦訳テキストとして、
『政治学』：岩波新版『アリストテレス全集』第17巻
『ニコマコス倫理学』：光文社古典新訳文庫
を使用しますので各自用意して下さい。
参考書References
『政治学』・『ニコマコス倫理学』の邦訳は、岩波文庫、岩波旧版『アリストテレス全集』、西洋古典叢書（京都大学学術出版会）にあるので、必要に応じて各自参照して下さい。
成績評価の方法と基準Grading criteria
読解・要約50％（テキストを正しく読解し要約できているか）と、解釈・意見50％（原文の内容を正確に理解したうえで、アリストテレスの考えを適切に擁護、ないしは、批判できているか）を勘案して総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
テキストの内容を正確に理解したうえで、研究論文を批判的に読めるようにする。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞古代ギリシア哲学
＜研究テーマ＞プラトンとアリストテレスの政治・倫理思想
＜主要研究業績＞①『自然と人間』（共著、梓出版社、2006年）
②「大衆の主権と政治参与――アリストテレスにおける「衆知の論」をめぐって――」（『倫理学年報』第61集、2012年）
③デモステネス『弁論集６』（共訳、京都大学学術出版会、2020年）