人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL600B1(哲学 / Philosophy 600)超越論哲学研究Ⅱ-1Study on Transcendental Philosophy II - 1
大森 一三
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0034 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 哲学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This course will help you to understand Kants Critical philosophy. After taking this course you will be able to deepen the understandings the meaning of some his philosophy and terminology, for example, Ästhetisch, Zweckmäßigkeit and Schönheit. This course will be taught in Japanese.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本授業の概要及び目的は、カントの批判の特徴や思考方法を理解し、その思想史的意義を学ぶことである。同時に批判哲学の現代的意義と課題についても理解し、学んでゆく。
到達目標Goal
カントの批判期哲学の体系性の意義や今日的課題を把握し、具体的に説明できるようになること。また学生は、批判哲学の哲学史的意義と今日的意義の両者の結びつきを正確に示し、美学討論できるようになること。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本的にはオンライン授業型で行う。なお、途中オンデマンド授業も採用して進めてゆく。授業曜日・時間は時間割に示した通りだが、受講者の要望に応じて時間や進め方については、調整してゆく。授業では、毎回報告者を決めて、内容考察のレポートやドイツ語テクストの精読を担当していただき、相互の質疑応答により、内容理解と目的達成に努める。また、適宜、受講生にリアクションペーパーの提出を求め、授業内でフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:批判哲学の概要
批判哲学の思想史上の意義と課題
第2回:三批判書の特徴と内容
三批判書の狙いと構成について
第3回:『判断力批判』の内容と構成
第三批判の狙いと意義について
第4回:『判断力批判』序論について
2つの序論の内容と違いについて
第5回:『判断力批判』第1節の読解
感性の特徴と意味について
第6回:『判断力批判』第2節の読解
趣味とは何か
第7回:『判断力批判』第3節の読解
批判哲学における「快」の意義
第8回:『判断力批判』第4節の読解
善について考える
第9回:ディスカッション
現代における美・芸術と『判断力批判』について考える
第10回:『判断力批判』第5節の読解
快・善・美の比較
第11回:『判断力批判』第6節の読解
美感的判断とは何か
第12回:『判断力批判』第7節の読解
美感的判断と悟性の関係について
第13回:『判断力批判』第8節の読解
主観的判断と客観的判断の違いとその意味について
第14回:本範囲の振り返りと総括
趣味判断の特徴と意義について
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業内で示される講読範囲についての予習が必要です。また、各回での授業内容・訳読についての復習を行うことも推奨します。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
Immanuel Kant,Kritik der Urteilskraft.Meiner,(PHB 39a.), (Amazonにて、2000円程度)。 岩波書店版『カント全集』第8巻(牧野英二訳・解説、5200円)。
参考書References
高峯一愚『カント判断力批判注釈』(論創社、1990年)。『崇高の哲学ー情感豊かな理性の構築に向けて』(法政大学出版局、2007 年)、『新・カント読本』 (法政大学出版局、 2018年)いずれも牧野英二著・編。大森一三『文化の進歩と道徳性 ――カント哲学の「隠されたアンチノミー」』(法政大学出版 局、2019年)、御子柴善之『カント 純粋理性批判』(角川書店、2020年)。
成績評価の方法と基準Grading criteria
訳読及び内容の報告・疑問点の提示を含む発表40%(発表数及び内容の適切さや独創性の評価を含む)、質疑応答30%(討論参加の回数、その努力や説得力の判定・評価)。春学期末提出のレポート (30%)。以上による総合的評価(合計100%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
できるだけ受講者の皆さんと話し合い、それぞれの興味関心や研究テーマに応じて授業を進めてゆく予定です。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン授業に参加できるための機器(パソコン、タブレット、スマホ等)
その他の重要事項Others
初回の授業の際に、受講者からの要望を受けての調整を行いたいと思います。幅広い関心を持った学生の参加を期待しています。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
カント哲学、哲学的文明論、比較思想、教育哲学
<研究テーマ>
近現代哲学および文化、文明に関する哲学的考察
世界市民教育と哲学の関係についての研究
<主要研究業績>
文化の進歩と道徳性ーーカント哲学の隠されたアンチノミー』 (法政大学出版局、2019年)、「世界市民教育としての哲学」 (『哲学の返還と知の越境:伝統的思考法を問い直すための手引き』法政大学出版局、2019年)、「純粋理性宗教と歴史的信仰の相克」(牧野英二編『新・カント読本』、法政大学出版局、2018 年)等