人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL600B1（哲学 / Philosophy 600）現代哲学研究Ⅰ－２Study on Contemporary Philosophy I - 2
大池 惣太郎
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0023 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 哲学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
The aim of this seminar is to reconsider the existential philosophy of Sartre, particularly on his strange idea of “freedom”. We read mainly the third part of Sartre’s monumental work, Being and Nothingness: An Essay on Phenomenological Ontology (1943), comparing that to some points of view of today’s philosophical discourses concerning the “existence”, human or not.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
ジャン=ポール・サルトルの主著『存在と無』（L’Être et le néant, 1943）の枢要をなす第三部「対他存在」を精読する。サルトルは「自由」を、選択の自由や束縛からの解放とはまるで異なる意味に了解している。私たちは恣意的に選べないものに事実として拘束されているが、そこになぜ「自由」が見出されるのか。近年の実存論のリバイバルの状況なども踏まえつつ、主に自由という主題において、サルトル的「現象学的存在論」の基本的な特徴を理解することが目的である。
到達目標Goal
・主に自由という主題において、『存在と無』の考え方や概念の拡がりを学び、それを通じて、サルトル的「現象学的存在論」の基本的な特徴を一定程度理解すること。
・研究した知見をレポートにおいて、説得的な形で論述できるようになること。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・参加者全員が指定されたテクストを読んだ上で授業に参加する。毎回、発表担当者が決められ、担当者は、指定範囲のレジュメを作成する。
・授業の初めに、前回の授業で提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
・授業では、担当者が重要と思う論点や疑問点を授業内で提起し、それを受けて全体でディスカッションを行う。
・本授業はオンラインで実施します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：イントロダクション
サルトルの『存在と無』第一部、第二部について概説
第2回：サルトル哲学における他者の存在
第三部第一章前半（p.17-44）講読
第3回：他者の視線① 他者の現象の意味
第一章第四節、p.92-107の講読
第4回：他者の視線② 他者と世界
第一章第四節、p.108-123の講読
第5回：他者の視線③ 私の対象性の必要条件
第一章第四節、p.124-144の講読
第6回：他者の視線④ 視線の本性
第一章第四節、p.144-167の講読
第7回：他者の視線⑤ 対他存在て
第一章第四節、p.167-186の講読
第8回：他者の視線⑥ 他者の対他への直接性
第一章第四節、p.186-201の講読
第9回：他者の視線⑦ 精神の脱自的構造
第一章第四節、p.201-218の講読
第10回：対自としての身体① 感覚的認識の問題
第二章第一節、p.226-246の講読
第11回：対自としての身体② 共通世界と現前のかなた
第二章第一節、p.246-270の講読
第12回：対自としての身体③ 視野について
第二章第一節、p.270-288の講読
第13回：対自としての身体④ 身体を「存在する」
第二章第一節、p.289-308の講読
第14回：総括：サルトル的な自由について
授業全体のまとめ
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・参加者は、指定された範囲や関連文献をあらかじめ読んだ上で授業に参加する。
・発表担当者はレジュメを作り、事前に論点や疑問点を整理して授業に臨む。
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
ジャン＝ポール・サルトル『存在と無 現象学的存在論の試み』II、ちくま学芸文庫、2007年）。
参考書References
フレドリック・ジェイムソン『サルトル 回帰する唯物論』（論創社、1999年）
ジャン＝リュック・ナンシー『自由の経験』（未來社、2000年）
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への発表・参加（70%）と学期末のレポート（30%）で総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
担当教員の専門分野等
20世紀フランス思想・文学