経営学部Faculty of Business Administration
ECN300HA(経済学 / Economics 300)国際経済協力論ⅠInternational Economic Cooperation I
武貞 稔彦Naruhiko TAKESADA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学部Faculty of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A5408 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2019年度以降)Category (2019~) | 特殊講義 |
カテゴリー(2018年度以前)Category (~2018) |
選択 特殊講義 |
すべて開くShow all
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Outline (in English)
This is the first part of the course on economic cooperation for developing countries putting an emphasis on Japanese Official Development Assistance (ODA). Students will be able to understand basic concept and background of economic cooperation for developing countries.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
グローバリゼーションが進展する世界において、国と国の間に所得だけではなく様々な格差が広がっている。経済協力は、そういった格差を是正し、新しい国や社会さらには世界を、共に築き上げていく手段の一つである。人々がより善く生きることができる社会の構築に受講生が関わるために、この講義では国際経済協力に関する基礎的な知識の習得を目的とする。
到達目標Goal
本講義を通じて獲得を目指す基礎的な知識は、具体的には、経済協力の歴史、仕組み、その背景にある途上国開発の理論、これまでの経済協力の成果や影響、近年の新たな課題と取組みを含む。これら基礎的知識をもとに、日本が国際社会で果たす役割、一人ひとりがなし得ることについて、受講生が自分なりの意見や考えを持ち、人に伝えられるようになることが期待される。加えて「持続可能な開発目標(SDGs)」におけるパートナーシップの意義についても説明できるようになることが期待される。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
国際経済協力論Ⅰにおいては、講師の経済協力の実務経験の紹介も交えながら、日本の取り組みを中心に、経済協力の歴史や背景、その仕組みについての理解を深めるための講義を進める。必要に応じて映像教材を活用し、多くの学生にとってなじみのない開発途上国の人々の暮らしや問題について、言葉だけでは語りつくせないイメージを得る一助とする。またリアクションペーパー(教員からの簡単な質問への回答と、学生からの質問やコメントを記入するもの)を配布、時間内に記入のうえ回収することがある。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
Ⅰ 春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:オリエンテーション:国際経済協力(開発協力)とは?
国際経済協力(開発協力)とはどのような取り組みか、またなぜそのような取り組みが必要とされているのかについて理解する。
第2回:開発途上国とは?
開発途上国と呼ばれる国や地域はどのようにところで、どのように生まれたのかを理解し、われわれが途上国をみる際の視点を再考する。
第3回:国際社会と開発協力の歴史(1)(1945年~1960年代):戦後世界と南北問題
第二次世界大戦後の国際秩序形成の過程と南北問題の登場、初期の開発協力の取り組みについて概観する。
第4回:国際社会と開発協力の歴史(2)(1970年~1980年代):経済協力への失望と変化の兆し
開発協力の初期の取り組みへの反省と幻滅、その後の変化につながる新たな考え方の登場を概観する。
第5回:国際社会と開発協力の歴史(3)(1990年代~現在):冷戦後の世界とグローバリゼーション
冷戦終結後の国際秩序と、グローバリゼーション下における開発協力の位置づけを概観する。
第6回:日本の開発協力の歩み(1):被援助国から援助国へ
第二次世界大戦後の日本は援助を受ける国であったこと、その経験がその後の日本の開発協力に与えた影響について理解する。
第7回:日本の開発協力の歩み(2):援助国としてのスタート
日本の援助国としての取り組みについて、1950年代〜1970年代までの社会経済の変化とあわせ概観する。
第8回:日本の開発協力の歩み(3):援助大国と日本の責任
日本の援助国としての取り組みについて1980年代〜2000年以降の社会経済の変化とあわせ概観する。
第9回:開発協力の仕組みと方法
日本の開発協力の仕組みと現状(特徴)につき、統計資料などをもとに理解する。
第10回:開発協力の現場に関わる人々:政府、援助機関、企業、NGO(NPO)
日本の開発協力はどのような人々に担われているのかを理解する。特に政府(「官」)ではなく、「民」の果たしている役割の大きさについて理解する。
第11回:開発協力をめぐる議論の大きな流れ(1):経済成長と人間開発
開発協力の基本的な目標の変遷について大きな流れとして理解する。「経済」重視から「人間」重視に移り変わる様を、具体的な戦略(アプローチ)の変遷およびSDGsのような国際目標を通じて理解する。
第12回:開発協力をめぐる議論の大きな流れ(2):持続可能な開発と環境
開発協力の分野で環境をめぐる問題がとりあげられてきた経緯を知り、時代ごとに異なる環境問題の様相について理解する。
第13回:開発協力の評価と効果をめぐる議論
これまでの開発協力には効果はあったのか、という問いに対する答えを概観する。そのうえでこれからの経済協力について考えるための材料を得る。
第14回:日本が開発協力を行う理由
日本は途上国への開発協力を続けるべきか、そうだとすればその理由は何か、日本国民がそれらの問いをどう考えているかを知る。そのうえで自分なりの答えを考える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
毎回の講義で紹介される資料等を使用して必ず予習・復習をすること。
受講生は各回に指定される参考文献および参考図書の該当部分を、講義の事前/事後に適宜参照し、講義内容の理解を深めることが必要である。
テキスト(教科書)Textbooks
特定の教科書は利用せず、担当教員が作成した印刷物を授業にて配布する。
参考書References
斎藤文彦(2005年)『国際開発論』(日本評論社)
勝間靖編著(2012年)『テキスト国際開発論:貧困をなくすミレニアム開発目標へのアプローチ』(ミネルヴァ書房)
牧田東一編著(2013年)『国際協力のレッスン:地球市民の国際協力論入門』(学陽書房)
外務省(毎年発行)『日本の開発協力』(ODA白書)
成績評価の方法と基準Grading criteria
中間レポート(20%)と期末試験(80%)による。リアクションペーパーは加点要素とする場合がある。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生が記入したリアクションペーパーに対する、教員からのコメントなどの対応の充実を目指す。また、提供される情報が多いため、理解しやすい形でメリハリをつけることが求められているところ授業運営に引き続き留意したい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義ではスライドを主に利用する。講義資料として配布したものやスライドなどは、授業支援システム上に掲示する。
関連の深いコース
履修の手引き「7.3 専門科目およびコース関連科目表」を参照してください。
実務経験のある教員による授業
担当者は、途上国への経済協力に携わっていた経験がある。本講義においては、途上国駐在も含めた経済協力実務で得られた知見が活用されている。