社会学研究科Graduate School of Sociology
SOC500E1-1302(社会学 / Sociology 500)統計分析法Statistical Analysis Methods
斎藤 友里子
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学研究科Graduate School of Sociology |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X6016 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 博士後期課程「社会調査法2」と合同 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
You can get some "output" of a statistical application software once you learn how to use it. However, if you have no knowledge of statistical theory or method per se, there is quite a possibility that you end up lying about what you have found through the analysis. If you do not want this, you need to know how to fit your research question into the framework of statistical analysis. This course will offer an opportunity to learn how to pursue your research question, quantitatively.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
分析結果(解釈ではない)は統計ソフトの扱い方を憶えれば「一応だせる」.ただし,分析手法や統計学に関する知識が欠如していれば,堂々と嘘をつくことになりかねない.また,データに基づき主張するには,実質的なテーマをどのように統計解析に落とし込むかが肝要となる.この授業では,モデルの基礎を数学的に学びつつ,実際にデータを用いて分析する.これにより,社会学的な発想に導かれた計量分析の実際を知り,それを自ら行うための基本的な技術の修得をめざす.「発見すること」「理論を確かめること」と分析の関連――計量研究における分析視角がもつ重要性についても理解を深めたい.
到達目標Goal
数理統計学の基礎をふまえながら,主に重回帰分析と因子分析の学習を通して,多変量解析の基本を理解する.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
多変量解析の基礎に関する講義とSPSSを用いた実習とフィードバックにより,理解を深める.
本授業は,オンラインで実施する第1回授業を除き,対面形式で実施する(第1回授業のアクセス方法等詳細は学習支援システムの「授業情報」で通知する).ただし,以下に注意してほしい.
1)新型コロナ感染防止のため,大学の指示で対面での授業実施が困難となった場合,SPSSを用いた実習は,法政大学多摩情報センターが提供するアプリケーション(「SPSS:リモートデスクトップ」)を用いて実施する.
2)SPSSはレポートの作成に必要となる.受講希望者は,対面授業が不可能となる場合に備えて初回授業時までに各自の責任で,自分のパソコンに「SPSS:リモートデスクトップ」をインストールし利用できるようにしておくこと.
「SPSS:リモートデスクトップ」は学生専用のアプリケーションであるため,授業担当者はサポートできない.インストール方法の詳細は多摩情報センターウェブサイト「利用ガイド」を参照されたい.
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション-社会学と多変量解析
社会学と多変量解析
第2回:散らばりの指標と推測統計の基礎知識
散らばりの指標に関する学習を通して統計学の表記法に慣れるとともに推測統計の考え方について概説する
第3回:線形代数の基礎知識
線形代数の基礎について概説する
第4回:多変量データとベクトル・行列
多変量データと線型代数の関係について論じる
第5回:説明変数・目的変数と二変量回帰モデル
二変量回帰モデルの考え方について解説する
第6回:回帰理論の数学モデル
誤差項と回帰係数・切片について線型代数を用い解説する
第7回:重回帰分析の導入
回帰分析の数学モデルの重回帰分析への拡張を行う
第8回:最小二乗推定と多重共線性
回帰モデルの推定方法の1つであるOLSと,重回帰分析における多重共線性の問題について解説する
第9回:偏回帰係数の検定とモデルの評価
偏回帰係数を中心としたモデルの解釈を学ぶ
第10回:重回帰モデルの使用とモデルの改善
モデルの改善・評価について解説する
第11回:因子分析の数学モデル
因子分析の数学的構造について解説する
第12回:探索的因子分析の実際
探索的因子分析の事例を紹介する
第13回:探索的因子分析と確証的因子分析
探索的因子分析との比較により,確証的因子分析の概略を学ぶ
第14回:共分散構造分析およびその他の分析手法
その他の多変量解析法について概説する
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
第1回~第4回 線型代数と統計学に基礎的な表記の予習・復習
第5回~第14回 教材の復習と出された実習課題の遂行.
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする.
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない.教材を配布するほか,授業中に適宜指示する.
参考書References
ボーンシュテット&ノーキ『社会統計学』ハーベスト社,1990;ウォナコット&ウォナコット『統計学序説』培風館,1981;他授業中に適宜指示.
成績評価の方法と基準Grading criteria
各自が設定したテーマについて,授業で取り上げた分析を使用して執筆されたレポートにより評価する(100%).
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
担当教員の専門分野等
<専門領域>数理社会学・理論社会学・社会意識論
<研究テーマ>共同性とフェアネスの関係,ジャスティスの社会学,公平評価の数理モデル.
<主要研究業績>
2011『現代の階層社会 第3巻 流動化の中の社会意識』(斎藤友里子・三隅一人編)東京大学出版会.
2011「『新自由主義の受容』は何により促されたか-市場化と価値意識」斎藤友里子・三隅一人編『現代の階層社会 第3巻 流動化の中の社会意識』東京大学出版会.
2011「不公平感の構造―格差拡大と階層性」斎藤友里子・三隅一人編『現代の階層社会 第3巻 流動化の中の社会意識』東京大学出版会(大槻茂実との共著).