法学研究科Graduate School of Law
LAW500A1(法学 / law 500)民事法特殊研究ⅢIndependent Research on Private Law Ⅲ
大澤 彩
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学研究科Graduate School of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X4323 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 修士「民法特殊講義Ⅴ」と合同 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
The purpose of this lecture is to choose a subject and analyze
the theory and the case of Japanese law. Besides, we examine the foreign law for the comparison with Japanese law.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本科目はコースワーク科目である。
①民法の各テーマに関する日本語文献を講読・整理し、テーマ及び問題点を抽出すること。
②フランス民法等、外国法の学説・判例の調査方法を身につけ、かつ、文献を講読すること。
③比較法研究の方法を身につけること。
なお、本講義は修士課程「民法特殊研究Ⅴ」と合同で行う。
到達目標Goal
各人の興味関心にそってテーマを設定し、そのテーマをめぐる日本法の状況を整理した後、外国法(フランス法を中心的に扱うが、これに限られない)においてそのテーマをめぐってどのような議論が行われているか、外国法の概説書や論文等をもとに検討する。最終的に日本法と外国法を比較し、各自が設定したテーマについての一定の示唆を得る。
これによって、外国語・外国法の基本能力を身につけるとともに、日本法との比較分析を行う能力を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」と「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
現代における民法をめぐる問題の中から関心のあるテーマを各自が設定し、そのテーマをめぐる日本語文献・裁判例を網羅的に収集・整理し、外国法の状況と比較した上で報告・議論を行う。報告者以外の者も、あらかじめ報告者が指定した参考文献を読んだ上で、積極的に議論に参加することが求められる。
詳しくは初回に参加者と相談した上で決める。
学生の報告や質問に対しては、授業内でコメントする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス・打ち合わせ
ゼミの進行についての打ち合わせ
第2回:テーマの決定
講義・質疑
第3回:テーマ①に関する日本法の問題状況の紹介
報告・議論
第4回:テーマ①に関する日本法の学説・判例の紹介・分析
報告・議論
第5回:テーマ①に関する外国法の問題状況の紹介
報告・議論
第6回:テーマ①に関する外国法の判例・学説の紹介・分析(その1)
報告・議論
第7回:テーマ①に関する外国法の判例・学説の紹介・分析(その2)
報告・議論
第8回:総括(比較法研究から得られる示唆)
報告・議論
第9回:テーマ②に関する日本法の問題状況の紹介
報告・議論
第10回:テーマ②に関する日本法の学説・判例の紹介・分析
報告・議論
第11回:テーマ②に関する外国法の問題状況の紹介
報告・議論
第12回:テーマ②に関する外国法の判例・学説の紹介・分析(その1)
報告・議論
第13回:テーマ②に関する外国法の判例・学説の紹介・分析(その2)
報告・議論
第14回:総括(比較法研究から得られる示唆)
報告・議論
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各120時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
初回に指示する。
参考書References
最近の民法の優れた概説書では、これまでの民法の議論状況のみならず、現代的な問題関心も踏まえた記述が多数見られるので参考にしてほしい。例えば、
中田裕康『契約法』(有斐閣、2017年)
中田裕康『債権総論(第4版)』(岩波書店、2020年)
外国法のリサーチ方法について、例えば、
北村一郎編『アクセスガイド外国法』(東京大学出版会、2004年)がある。ただし、絶版であるため、図書館で読むこと。
フランス債務法(契約法・不法行為法分野)の有名な概説書として、例えば
François Terre, Philippe Simler, Yves Lequette, et François Chenede, Droit civil : Les obligations, 12eed, Dalloz, 2018
その他の参考文献も初回に指示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(出席、報告、議論への参加)
原則として、毎回出席すること。欠席が全体の2割に及ぶ場合は、成績評価の対象とならない。
担当回における報告の内容、レジュメの〆切を厳守した否かを考慮に入れる。
担当回以外については、積極的に議論に参加していたかを考慮に入れる。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
該当なし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンラインで演習を行うため、ZOOMが使用できるパソコンを準備すること。
担当教員の専門分野等
<授業担当者の専門>民法、消費者法、フランス契約法・消費法
<研究テーマ>契約法における「濫用」法理の現代化
消費者法の実効性についての考察
<主要研究業績>
拙著『不当条項規制の構造と展開』(有斐閣、2010年)
拙稿「年齢と取引-若年者をめぐる契約法・消費者法の立法的課題」河上正二=大澤彩編・廣瀬久和先生古稀記念論文集(信山社、2018年)363頁以下
拙稿「フランス契約法改正における『附合契約』概念」法学志林116巻2・3号(2019年)410頁以下
拙稿「フランチャイズ契約と消費者契約法」ジュリスト1540号(2019年)30頁以下
拙稿「いわゆる『つけ込み型』勧誘をめぐる私法法理の構造-フランス法の現状(1)」法学志林117巻1号(2020年)1頁以下
拙稿「契約内容規制と当事者間の交渉力不均衡-民法・消費者法と労働法」日本労働法学会誌133号(2020年)20頁以下
拙稿「不当条項規制における行政機関の役割-フランス法の現状」消費者法研究8号(2020年)133頁以下
拙稿「いわゆる『消費者的事業者』に関する一考察」国民生活研究60巻2号(2020年)75頁以下
Aya OHSAWA, La mise en oeuvre et l’effectivité du droit de la consommation au Japon, in H.-W.Micklitz and G.Saumier (eds.), Enforcement and effectiveness of consumer law, Springer International Publishing, 2018, pp.371 et s.
Gael Chantepie, Mathias Latina, Aya OHSAWA, Le renouveau du droit des obligations : perspectives franco-japonaises, Harmattan, 2020