法学研究科Graduate School of Law
LAW500A1(法学 / law 500)社会保障法演習ⅡSocial Security Law Seminar Ⅱ
沼田 雅之
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学研究科Graduate School of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X4179 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金1/Fri.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
The objective of this Seminar is to do case study on Japanese Social Security Law.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・リサーチワーク科目である本授業では、社会保障法のうち社会保険法(医療関係法、年金法、労災保険法、雇用保険法)を学びたい修士課程の院生を対象に、とくに最近の社会保障判例を中心に社会保障法制について研究することを目的とする。
・これらの課題を研究することを通じて、社会保障法の現代的課題を学ぶとともに、社会保障法上の問題(社会保険法)について、リサーチして文献研究を行い、その問題点を析出して学説判例を整理するとともに、社会保障法的ものの考え方を習得することを目的とする。
到達目標Goal
・最新の社会保障法(社会保険法)の主要問題の正確な理解と課題探求・理論の応用・問題解決能力を獲得し、将来の修士論文のテーマ設定の仕方や特定テーマについての論文作成に必要な方法・技術等を身につけることができる。
・この授業に参加した学生は、社会保障法(社会保険法)の基本理論の理解とその応用力を習得することを通じて、社会保障法(社会保険法)上の諸問題について、柔軟かつ論理的に思考し、自らの考えを明確に表現できる能力が涵養される。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP2」と「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・授業形式は、オンライン授業とする。詳細は初回授業で説明する。
・Zoomのミーティングアドレス等は、学習支援システムで確認すること。
・社会保障法(社会保険法)をめぐる最近の法的問題について、この5~6年の間に出された最高裁判決を中心とする社会保障判例を素材にしたケース・スタディを行う。毎回報告者を決め、40分ほどの報告をもとに、ゼミ参加者との間で争点・論点の正確な把握と整理、判例理論の正確な理解と意義付け、当該ケースの理論課題の発見と自己理論の展開・構築などの作業を行う。
・社会保障法(社会保険法)のテーマ研究では、健康保険法や年金保険法などの最近の立法論上の課題を取り上げ、社会保障法(社会保険法)の政策的課題を研究する。
・報告者及び参加者からの質問等には、その場でフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
学期中の計画、演習全体および各受講者の学期を通じた目標設定など。
第2回:判例研究(1)
社会保険法(健康保険の被保険者資格)に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第3回:判例研究(2)
社会保険法(事業主の届出懈怠)に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第4回:判例研究(3)
社会保険法(混合診療)に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第5回:判例研究(4)
社会保険法(学生無年金)に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第6回:判例研究(5)
社会保険法(受給権)に関する裁判例の読み方と判例研究の方法を習得することを目的に、最近の社会保障法(社会保険法)の裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第7回:判例研究(6)
災害補償法に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第8回:判例研究(7)
雇用保険法に関する裁判例を使って、裁判例の読み方、争点整理の仕方、裁判例の意義付け、その問題点の報告の仕方を学習する。
第9回:特定テーマ研究(1)
健康保険法の法解釈・立法政策について研究する。
第10回:特定テーマ研究(2)
国民健康保険法の法解釈・立法政策について研究する。
第11回:特定テーマ研究(3)
年金法の法解釈・立法政策について研究する。
第12回:特定テーマ研究(4)
受講生が設定した社会保障法(社会保険法)に関するテーマについて議論する。
第13回:特定テーマ研究(5)
受講生が設定した社会保障法(災害補償法)に関するテーマについて議論する。
第14回:特定テーマ研究(6)
受講生が設定した社会保障法(雇用保険法)に関するテーマについて議論する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
1. 菊池馨実『社会保障法【第2版】』(有斐閣、2018年)
2. 社会保障判例百選〔第5版〕(有斐閣、2016年)
参考書References
授業内で適宜指示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
配分: 議論の参加度(20%)および報告の負担と内容(80%)により評価する。
評価基準: 欠席が多い場合には単位を与えない。また、出席するだけでは足りず、報告についての議論の参加度も評価対象とする。報告については、準備度合い、負担回数、テーマの重要度、報告の内容の質の高さなどを要素として総合評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 社会法(社会保障法・労働法)
<研究テーマ> 非正規労働者の社会保障法、労働法上の課題
<主要研究業績>
「正社員と契約社員等の労働条件格差の不合理性」(法学教室436号、2017年)、「公契約規整の到達点と社会的価値実現の可能性」(法学志林113号、2016年)、(共著)「労働契約法20条の研究」(労働法律旬報1853号、2015年)、「事業主の届出義務懈怠の私法上の責任と過失相殺 : 労働者の確認請求不行使を中心にして」(賃金と社会保障1645号、2015年)、「労契法20条 : 不合理な労働条件の禁止」(労働法律旬報1815号、2014年)ほか