生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry
AGC100YD（農芸化学 / Agricultural chemistry 100）植物栄養学Plant Nutrition
亀和田 國彦Kunihiko KAMEWADA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | H8108 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes |
成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学 生：教員の受講許可が必要(オンライン授業の場合は、学習支援システムで許可を得るようにする) |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜生命科学部＞Category |
応用植物科学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
Animals as well as human rely on plants for food for energy and many other nutrients. The "plant nutrition" required by plants is the most basic environmental factor to ensure the healthy growth of plants.
As an plants nutrition, 17 essential elements are known, and 14 elements other than carbon, hydrogen and oxygen are absorbed from soil through roots.
In this course, you will learn about the function of these elements in plants and the process of root absorption., and a management approach of soil nutrition. In addition, you will learn the relationship between plant growth and plant nutrition and management techniques to evaluate or control plant growth from the perspective of plant nutrition.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
人類を含めて動物は，エネルギーの獲得およびその他の栄養素の多くを食料として植物に依存しています．植物が必要とする栄養素｢植物栄養｣は，植物の健全な生育を確保するため，最も基本的な環境要因です．
植物の必須元素として17元素が知られ，炭素，水素および酸素以外の14元素は根を介して土壌から吸収されます．本科目では，それら元素の植物体内での機能や根による吸収過程について学びます．その上で，植物栄養面から植物生育を評価し，またはコントロールするため，植物生育と植物栄養との関わりと管理手法を学びます．
到達目標Goal
植物が生育するために必要な17種の必須元素の機能を光合成や体内代謝の植物生理的現象と関連づけて学び，理解します．また，植物根による養水分吸収機作と各種養分の土壌中での動態を学び，植物生育のコントロールのための，養水分管理の考え方や方法を理解します．
栄養成分の欠乏や過剰による植物生育の障害は植物病と同程度に重要です．それら障害の発生を土壌中での各養分の挙動に関連づけて理解し，植物医科学分野に必要な知識を習得します．
さらに，植物を中心とした地域生態系での物質循環を学び，植物の生育と環境保全の両面を維持するための地力保全のあり方を考えます．
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
DP2
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
パワーポイントと板書による基本的な講義．
学習支援システムにより，資料を提供する．
毎回，リアクションペーパーの提出を求める．
課題等の提出・フィードバックは「学習支援システム」を通じて行う．
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：植物と植物栄養
植物栄養学の発展
植物の構造の概観
無機栄養概観
第2回：光合成と呼吸
高等植物の光合成
葉緑体でのATP合成
カルビン回路
光呼吸
CO2濃縮機構(C4植物，CAM植物)
デンプンとショ糖の生合成
光合成の生態学的考察
植物の呼吸
解糖
ミトコンドリアでのATP合成
呼吸の生態学的考察
第3回：植物による水の吸収
植物根の構造
根による水分吸収と体内での輸送
水と植物細胞
植物の水収支
土壌-植物-大気連続体
第4回：植物による養分吸収と物質輸送
根と土壌
根圏
受動的および能動的輸送
養分の膜を介したイオン輸送
篩部転流
ソースからシンクへの輸送様式
光合成産物の分配
環境への応答
養分欠乏への対処法
第5回：窒素とイオウ
土壌および環境中の窒素
窒素の生理機能
硝酸とアンモニウムイオンの同化
タンパク質の分解と合成
共生窒素固定
硫酸イオンの吸収と同化
イオウの生理機能
窒素の過剰と欠乏
イオウの過剰と欠乏
第6回：リン
土壌中のリン
リンの吸収と輸送
リンの同化と生理機能
体内代謝と移行
ミコリザ
リンの過剰と欠乏
第7回：カリウムとナトリウム
カリウムの吸収と生理機能
カリウムの過剰と欠乏
ナトリウムの吸収と生理機能
第8回：カルシウムとマグネシウム
カルシウムの吸収と生理機能
カルシウムの過剰と欠乏
マグネシウムの吸収と生理機能
マグネシウムの過剰と欠乏
第9回：微量元素
鉄の吸収と移行
鉄の生理機能
ホウ素の吸収と移行
ホウ素の生理機能
マンガン
モリブデン
ニッケル
亜鉛
銅および塩素の吸収と生理的機能
微量元素の過剰と欠乏
第10回：ケイ素とアルミニウム
ケイ素の吸収と移行
ケイ素の生理機能
ケイ素集積
酸性土壌とアルミニウム毒性
植物のアルミニウム耐性
第11回：土壌溶液と養液栽培
土壌溶液イオン組成
溶液栽培のイオン組成
栄養診断
土壌診断
第12回：肥料と施肥
植物の養分吸収速度と施肥方法
化学肥料の種類と性質
有機質肥料
施肥法(種類，時期，位置，量)
肥料取締法の違い
第13回：地力保全と食料生産
利用可能な農地
生産力の持続
流亡
集積
脱窒
固定
難溶化
有機化
第14回：物質循環と環境
地域環境
農業環境
地球環境における植物栄養を中心とした物質循環(炭素，窒素，リン，カリウム)
塩類集積や重金属汚染に対する植物の反応
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】講義ノートや参考書をもとに，講義内容を復習.
テキスト（教科書）Textbooks
なし
参考書References
植物栄養学 第2版 間藤・馬・藤原編，文永堂出版，2011
新植物栄養・肥料学 米山・長谷川・関本・牧野・間藤・河合著，朝倉書店，2012
植物生理学・発生学 リンカーン・テイツ，エドゥアルド・ザイガー,イアン.M・モーラー,ガス・マーフィー編集，講談社，2017
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験60%，毎回提出のリアクションペーパーを含む平常点40％による総合評価とする．
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回提出の小レポートで質問や提案を受け，できる限り次回の授業までに回答し，次の授業に反映する．
その他の重要事項Others
秋学期開講の土壌科学を併せて受講するとより，理解が深まる