生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry
BLS200YB（生物科学 / Biological science 200）発生生物学Developmental Biology
小林 麻己人、川岸 万紀子
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | H7509 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期集中/Intensive(Spring) |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes |
成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学 生：教員の受講許可が必要(オンライン授業の場合は、学習支援システムで許可を得るようにする) |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜生命科学部＞Category |
生命機能学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
Developmental biology is an academic field that arouses the interest of a number of biologists from ancient days. At the end of the 20th century, the mechanisms of individual occurrences in developmental biology become clear at the molecular level and are understood to be closely related to human diseases, cancer, aging, and so forth. Therefore, studying developmental biology brings valuable information for medical and agricultural application. In this lecture, we introduce the outline of developmental biology and refer to connections with other fields such as regeneration, evolution, medicine and agriculture.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
発生生物学は、古代ギリシアにルーツをもち、古来より生物学者の興味をそそる学問分野である。しかし、20世紀末の分子生物学ツールの導入により、個体発生のメカニズムが分子レベルで明らかになるにつれ、その制御システムはヒトの疾患・癌・老化などに密接に関連することがわかり、単に学問的だけでなく、医療や農業などの産業にも重大な情報をもたらすものになった。本授業では、発生生物学の概要を、分子レベルの切り口も含め紹介し、再生・進化・医学・農学など他分野とのつながりにも言及する。
到達目標Goal
近年における発生生物学の全容と発展、さらには他分野、特に医学と農学とのつながりの理解を目指す。具体的には、１）受精から老化に至る、発生生物学の全体像をイメージできる、２）その中で特に、体軸形成・細胞分化・誘導シグナル・ゲノム遺伝子の発現、の重要性をそれぞれで活躍する代表的な遺伝子・タンパク質の名前を習得しながら理解する、３）発生工学的及び実験胚発生学的手法が、現在の生命科学の発展にいかに貢献してきたか、を理解する、４）医学・薬学・農学において、発生生物学に関連する知識や技術がいかに重要であるかを理解し、自身のキャリアに活かす、ことを到達目標とする。その上で、受講後も継続して自主学習する受講生がでてくることを期待する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
DP2
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
大枠としては、発生の基本概念、分子レベルでの理解、他分野への応用、の順で授業を進めるが、きっちりとは分けず、それぞれを織り交ぜる。方法は、プリント配付とPCプロジェクター映写の併用を考えているが、板書も含め、状況や内容に応じて、工夫を施す。受講者とのやりとりを期待する。前半の動物の発生および医学との関連性を小林が担当し、後半の植物の発生および農学との関連性を川岸が担当する。
各授業の進め方であるが、いずれの授業においても最後に小テストを行い、学生の理解度を確認する。その解答解説は、次の授業の初めに行う。また、3日間の集中形式で行うものであるが、各日の最終授業で中間試験を行い、その1日全体における理解度を確認する。その解答解説は翌日の最初の授業で行う。なお、中間試験の際にリアクションペーパー提出も同時に課する予定である。解答解説時に合わせて紹介したい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：発生生物学とは？
ヒトの発生、ゼブラフィッシュの発生、植物の発生
第2回：動物の発生
着床前診断と体外受精、双子と細胞運命、体軸形成、背中とお腹、BMPと抗BMP
第3回：細胞分化と発生シグナル
幹細胞、転写因子、エピジェネティクス制御、オーガナイザー、誘導、Nodal経路
第4回：がんと老化
再生、Wnt経路、早老症、酸化ストレス
第5回：中間試験１
前半の学習内容
第6回：ゲノムと遺伝子
ヒト突然変異、進化、遺伝子機能、過剰発現解析と異所的発現解析、ノックダウン解析
第7回：発生工学とモデル動物
遺伝子改変動物、ゲノム編集、トランスジェニック動物、突然変異体、イメージング解析
第8回：植物の発生と進化
植物とは、植物の進化系譜、環境適応、モデル植物、遺伝情報
第9回：植物の細胞と成長
植物細胞の特徴、細胞分化、被子植物の受精、胚発生、栄養成長と生殖成長
第10回：中間試験２
中盤の学習内容
第11回：植物遺伝子工学
遺伝子組換え、細胞工学、ゲノム編集などによる植物の改変
第12回：植物の環境応答と農作物の改良
環境応答、農作物の新品種開発、品質制御などへの応用
第13回：まとめ
全体の学習内容の復習
第14回：最終試験
全体の学習内容
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】特に準備学習は必要としない。分子生物学や細胞生物学の基礎的理解があれば十分。膨大な範囲からの抜粋になるため、授業では全てを詳細に説明することはできない。したがって、興味をもった箇所に関しては、授業後の自主学習を期待する。
テキスト（教科書）Textbooks
指定せず
参考書References
ギルバート発生生物学第10版（阿形・高橋訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
ウォルパート発生生物学第４版（武田・田村訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
老化生物学（McDonald著・近藤訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
新・生命科学シリーズ 植物の成長 （西谷著）
裳華房社
成績評価の方法と基準Grading criteria
最終試験の成績で評価する。加えて、小テスト、及び、中間試験、の結果も加味する。要素毎の配分は、最終テスト（70%）、小テスト（10回、2%ずつ）、中間テスト（2回、5%ずつ）である。各テストは「到達目標」に合わせ、発生生物学の基礎的事項に加え、他分野、特に医学と農学とのつながり、に関わる問題を授業で教えた内容から出題する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。
その他の重要事項Others
講師は筑波大学医学医療系の教員及び農業・食品産業技術総合研究機構の研究員であり、本科目は夏休み中（8月下旬）に集中講義として開講される。3日間連続5限(4限)の講義となるため、集中して学習できるメリットと逆にデメリットもある。その点を十分理解した上での受講を望む。