法学部Faculty of Law
POL200AC（政治学 / Politics 200）公共投資論Ⅰ公共投資論Ⅰ
田畑 琢己Takuki TABATA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | A0867 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 土1/Sat.1 |
| 科目種別Class Type | 講義 |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー（法律学科）Category (法律学科) | |
| カテゴリー（政治学科（2021年度以降入学者））Category (政治学科（2021年度以降入学者）) | |
| カテゴリー（政治学科（2020年度以前入学者））Category (政治学科（2020年度以前入学者）) | |
| カテゴリー（国際政治学科（2021年度以降入学者））Category (国際政治学科（2021年度以降入学者）) | |
| カテゴリー（国際政治学科（2020年度以前入学者））Category (国際政治学科（2020年度以前入学者）) |
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Outline (in English)
Every year, incidents related to public investment occur. For example, the typhoon that occurred two years ago caused great damage such as the disruption of roads and power transmission lines due to a large number of fallen trees from abandoned forests, and the collapse of the banks of the Chikuma and Abukuma rivers. Last year, there was a road collapse incident in a residential area on the tunnel construction route of the Tokyo Gaikan Expressway, and the problem of replanning the Kawabe River dam triggered by hydraulic control measures for the Kuma River, which was flooded by heavy rain . Causes of damage or damaged forests, roads, power lines, and embankments have been constructed by past public works. Public Works Theory I first explains the natural disasters that have been attracting attention recently, and then deals with Kakuei Tanaka, who played an important role in public investment, and the history of public investment. After that, we will explain the types and history of individual public works such as roads, rivers and dams. Through the class, I would like you to think about what Japan's public investment should be. Public Investment Theory I and Public Investment Theory II are interrelated, but since the lessons will be conducted so that the content can be understood even if only one of them is taken, it is welcome to take only Public Investment Theory I.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
毎年、公共投資に関係する事件が発生している。例えば、一昨年発生した台風は放置された森林からの大量の倒木による道路や送電線の寸断、千曲川や阿武隈川の堤防決壊などの大きな被害をもたらした。昨年は東京外環道のトンネル工事ルート上にある住宅街で起きた道路陥没事件、九州豪雨で氾濫した球磨川の治水対策を契機とする川辺川ダム再計画の問題などである。被害の原因又は被害を受けた森林、道路、送電線、堤防は過去の公共投資により整備されたものである。公共投資論Ⅰでは、最初に最近注目を集めている自然災害を解説してから、公共投資で重要な役割を果たした田中角榮と公共投資の歴史を扱う。その後、道路、河川、ダムなどの個別の公共投資の種類や歴史を解説する。授業を通じて、日本の公共投資はどのようにあるべきかを考えてほしい。春学期の公共投資論Ⅰと秋学期の公共投資論Ⅱは相互に関連しているが、どちらか片方のみの受講でも内容を理解できるように授業を進めるので、公共投資論Ⅰのみの受講も歓迎する。
到達目標Goal
道路、河川・ダム、森林・林業などの公共投資について、その歴史、現在の問題点、今後の公共投資のあり方を考えることができる。特に、一昨年、新しい公共投資の財源として森林環境税・森林環境贈与税が創設された。これは毎年国民1人当たり1,000円を負担して総額620億円に達する。森林環境税・森林環境贈与税は目的税であるが、戦後、日本で初めて目的税（ガソリン税）を創設したのは田中角榮である。これらの目的税は受講生の皆さんも負担する税金であり、公共投資の財源となっている。公共投資について自分の考えを持てることを期待する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に強く関連。「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
オンラインでの開講になった昨年度の経験から授業支援システムのみでの受講も認めます（教室での授業に出席しなくても構いません。）。授業の初めに、前回の授業で提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に 対してフィードバックを行う。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1：オリエンテーション
授業内容や授業の進め方について説明する。課題リポートを提示する。
2：自然災害と森林・林業
近年、多発している自然災害と森林・林業の政策との関係を講じる。
3：公共投資の政策と歴史
田中角榮が主導した最初の法律「全国総合開発法」による全国総合開発計画は公共投資の青写真となっている。この全国総合開発計画を中心に公共投資の歴史を講じる。
4：田中角榮と議員立法
公共投資を行うために多くの法律を造った田中角榮を講じる。田中角榮自ら国会へ提出した33本の議員立法の中で道路3法、特に戦後初めての目的税となったガソリン税を中心に、その成立過程について講じる。
5：道路事業
道路の種類、歴史、問題点などについて講じる。
6：河川・ダム事業
河川とダムの種類、歴史、問題点などについて講じる。
7：鉄道事業
鉄道の種類、歴史、問題点などについて講じる。
8：空港事業・港湾事業
空港、港湾の種類、歴史、問題点などについて講じる。
9：土地改良事業
土地改良の種類、歴史、問題点などについて講じる。
10：電力事業
電力の種類、歴史、問題点などについて講じる。
11：水道事業
水道の種類、歴史、問題点などについて講じる。
12：公園事業
公園の種類、歴史、問題点などについて講じる。
13：林道政策と林道技術
明治時代以降の林道政策が林道技術に与えた影響について講じる。
14：とりまとめ
「公共投資論Ⅰ」を振り返り総括する。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
公共投資に関する新聞記事、ニュースなどを見て公共投資の問題点や今後の公共投資のあり方について自分なりの考え方を持つようにしてください。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は使用しない。参考資料は各回の授業で配布し、参考文献は各回の授業で示す。
参考書References
田畑琢己『公共事業裁判の研究 －需要予測論と比較衡量論』（日本評論社、2016）
田畑琢己『公共事業裁判の研究 －技術基準論』（志學社、2017）
田畑琢己『公共事業裁判の研究 －民事事件の科学技術的分析』（志學社、2018）
五十嵐敬喜=小川明雄『公共事業のしくみ』（東洋経済新報社、2001）
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業内容は公共投資について幅広く扱います。授業は毎回独立した内容とするので興味がある授業のみを受講しても構いません。授業への参加（授業支援システムによる参加も含む。）での質問や意見と課題リポートの提出・内容を見ます。授業（授業支援システムによる参加も含む。）での質問と意見20%、課題リポート80%を成績評価の基準とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
なし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
なし。
その他の重要事項Others
新聞などに掲載されている公共投資の記事などを読んでほしい。