法学部Faculty of Law

本ゼミは、会社法の分野における近時の重要な判例を取りあげ、株式会社の機関等に関する重要な論点を掘り下げて検討するものであり、企業・経営と法コースの関連科目である。

本ゼミの履修により、株式会社法の主要な制度の内容およびこれに関連する判例の立場を理解し習得することができる。

ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に強く関連。

日本語 / Japanese

新型コロナウイルスの影響により、春学期はオンラインでの開講となる。各回の授業計画に変更がある場合には、学習支援システムでその都度提示する。また、受講生からの授業外の質問については、授業内で回答することとする。

あり / Yes

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：法人格の否認

・最判昭和44・2・27民集23巻2号511頁
・福岡高判平成23・10・27金法1936号74頁

第2回：共有株式の権利行使者の指定方法

・最判平成9・1・28判時1599号139頁

第3回：株主に対する利益供与

・最判平成18・4・10民集60巻4号1273頁

第4回：株式の譲渡

・最判昭和63・3・15判時1273号124頁
・最判平成7・4・25裁判集民事175号91頁

第5回：失念株と不当利得

・最判平成19・3・8民集61巻2号479頁

第6回：株主総会決議の瑕疵等その１

・最判昭和45・8・20判時607号79頁
・神戸地裁尼崎支判平成12・3・28判タ1028号288頁

第7回：株主総会決議の瑕疵等その2

・最判昭和42・9・28民集21巻7号1970頁
・最判平成9・9・9判タ955号145頁

第8回：取締役権利義務者の解任

・最判平成20・2・26民集26巻2号638頁

第9回：取締役会決議の瑕疵

・最判昭和44・3・28民集23巻3号645頁
・福岡高那覇支判平成10・2・24金商1039号3頁

第10回：代表取締役と取引の安全

・最判平成6・1・20民集48巻1号1頁
・最判昭和44・12・2民集23巻12号2396頁

第11回：競業取引規制

・東京地判昭和56・3・26判時1015号27頁
・東京高判平成16・6・24判時1875号139頁

第12回：利益相反取引規制

・最大判昭和43・12・25民集22巻13号3511頁
・仙台高決平成9・7・25判タ964号256頁

第13回：取締役の報酬

・最判平成15・2・21金判1180号29頁
・最判平成4・12・18民集46巻9号3006頁

第14回：取締役の会社に対する責任

・東京地判平成16・9・28判時1886号111頁
・最判平成12・7・7民集54巻6号1767頁

第15回：取締役の第三者に対する責任

・最大判昭和44・11・26民集23巻11号2150頁
・東京高判平成17・1・18金商1209号10頁

第16回：募集株式の有利発行

・東京地決平成16・6・1判時1873号159頁

第17回：募集事項の公示の欠缺

・最判平成9・1・28民集51巻1号71頁

第18回：著しい不公正な方法による募集株式の発行

・最判平成6・7・14判時1512号178頁

第19回：新株予約権の有利発行

・東京地判平成18・6・30判タ1220号110頁

第20回：違法な新株予約権の行使による株式の発行

・東京地判平成21・3・19判時2052号108頁

第21回：株主代表訴訟

・東京地判平成4・2・13判時1427号137頁
・東京高決平成7・2・20判タ895号252頁

第22回：監査役・会計監査人

・最判平成元・9・19判時1354号149頁
・最判昭和61・2・19民集40巻1号32頁

第23回：帳簿閲覧請求の拒絶事由

・最判平成21・1・15民集63巻1号1頁

第24回：重要財産の譲渡と特別決議

・最判昭和40・9・22民集19巻6号1600頁

第15回：合併比率の不公正と合併無効事由

・東京高判平成2・1・31資料版商事77号193頁

第26回：反対株主の株式買取請求に係る「公正な価格」

・最決平成23・4・19金判1366号9頁

第27回：会社分割無効の訴えにおける原告適格の有無

・東京高判平成23・1・26金判1363号30頁

第28回：会社法総則の諸問題

・仙台高判昭和61・10・23判タ624号218頁
・最判昭和33・2・21民集21巻2号282頁

毎回指定された判例を良く読んで準備すること。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。

江頭憲治郎ほか編『会社法判例百選〔第3版〕』（有斐閣、2016年）

授業時に指定する

成績評価は、出席状況やゼミでの発表などに基づいて行うが、出席状況は30％、ゼミ発表は60％、授業態度その他は10％とする。

特になし