法学部Faculty of Law

刑事手続のうち捜査に該当する部分について、基本的な法的知識を修得し、法的推論の能力を涵養するものとする。
「裁判と法コース」にあげられるような刑事手続について、より深い理解をすることができることを目標とする。なお、この科目は「行政・公共政策と法コース」および「文化・社会と法コース」にも属している。

捜査手続について、法律の仕組みや判例の基本的な事項を理解し、具体的に事例に即して説明することができる。

ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に関連。

日本語 / Japanese

刑事手続のうち捜査に該当する部分について、講義します。

新型コロナウイルスの影響で、対面での授業はできません。学習支援システムを通じ、オンラインで行います(文字データによる)。学習支援システムを通じて、適宜、質問を受け付け、また、課題に対する解説を行います。

下記の授業計画に書かれている内容は、必要に応じ、適宜、調整・変更することがあります。

なし / No

なし / No

前期

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：刑事訴訟法の意義と目的

刑事訴訟法の意義・法源・目的。
刑事手続の実際。

第2回：刑事手続の関与者

刑事事件の処理の流れにしたがい、その関与者につき概説する。

第3回：捜査の意義
捜査の端緒

捜査の意義。捜査機関。捜査の端緒の種類・実数。職務質問と所持品検査。自動車検問。

第4回：強制捜査と任意捜査

強制処分法定主義と令状主義。強制処分と任意処分の区別。任意処分の許される限度。

第5回：逮捕と勾留

通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕。逮捕後の手続。勾留の意義・要件・手続・期間・場所等

第6回：逮捕・勾留に伴う諸問題ーその１

逮捕前置主義。逮捕の違法と勾留。事件単位の原則。

第7回：逮捕・勾留に伴う諸問題ーその２

再逮捕・再勾留。分割の禁止。別件逮捕・勾留。

第8回：取調べ

被疑者の取調べ。参考人等の取調べ。起訴後の取調べ。

第9回：捜索・差押え・検証ーその１

令状による捜索・差押え・検証

第10回：捜索・差押え・検証ーその２

逮捕に伴う捜索・差押え・検証。電磁的記録の取得・保全。

第11回：捜索・差押え・検証ーその３

身体検査。鑑定嘱託。電気通信の傍受。

第12回：捜査の限界

おとり捜査。写真撮影・録画、ＧＰＳ捜査。強制採尿。ポリグラフ検査等

第13回：被疑者の防御
捜査の終結

黙秘権・弁護人依頼権。接見交通と接見指定。証拠保全。違法捜査に対する救済。
警察における処理。事件送致後の捜査。検察官の事件処理。

第14回：まとめ

まとめ

事前、事後に教科書を熟読すること。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。

田中開・寺崎嘉博・長沼範良「刑事訴訟法」第6版（有斐閣)
井上正仁ほか「刑事訴訟法判例百選」第10版（有斐閣）

井上正仁・酒巻匡「刑事訴訟法の争点」新・法律学の争点シリーズ（有斐閣）

新型コロナウイルスによる授業形態の変更のため、最終回よりも前に、学習支援システムで課題を出し、成績評価する予定です（100％）。

基礎・基本を大切に、学生の理解度に留意しながら、わかり易い授業を実現すべく、授業内容の改善を図っていきたい。