理工学部Faculty of Science and Engineering
ECN300XF(経済学 / Economics 300)公経営論Public Management
落合 勝昭Katsuaki OCHIAI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学部Faculty of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | H6597 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工学部>Category |
経営システム工学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
This course will help you to understand the financial management of the central government and local governments in Japan.
The goals of this course are to
(1) Obtain basic knowledge about current situation of the government finance.
(2) Understand why the public sector is necessary from a economic perspective.
(3) Obtain basic knowledge about the mechanism of budgeting.
(4) Understand the difference in accounting principles between the public sector and the private sector.
(5) Understand the importance of (i)fiscal transparency, (ii)stable and sustainable public finance and (iii)performance-based budgeting.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
現在、国の債務残高はGDPの2倍程度の金額であり、他の先進国と比べても極めて高い水準となっており、財政破綻の危険性が取りざたされている。地方自治体においても平成に入り、福岡県赤池町(現在の福智町)、北海道夕張市が財政再建団体となった。人口減少により消滅する自治体の存在も危惧されている。バブル崩壊後の失われた10年、リーマンショックなどの影響から、国、地方自治体ともに厳しい財政運営を行わなければいけない状況が続いている。2011年春には東日本大震災、福島の原発事故が発生し、2020年にはコロナ禍において多額の財政出動がなされた。政府や日銀がデフレ脱却を目指すも結果は芳しいものではなく政府の経済運営は一層難しいものとなっている。
本講義では、国及び地方自治体の会計制度と財政の現状について学び、民間企業との違い、公的部門の運営がどのように行われているかなどを理解できるようになることを目標とする。また、公的部門の問題点、公会計の課題についても理解を深めることを目的とする。
到達目標Goal
行政の政策運営について、それがどのように行われているのかを理解し、その内容についてデータと理論に基づき評価する能力を身につけることを目標とする。
具体的には
1.日本の財政の現状についての基礎的な知識を身に着ける
2.公的部門がなぜ存在するかの経済学的な意味を理解する
3.予算編成についての基礎知識を身に着ける
4.公的部門と民間部門の会計原則の違いを理解する
5.財政の透明性、財政の安定性および持続可能性、成果主義に基づく予算編成の重要性を理解する
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
国及び地方自治体の予算、決算、財政状況といったデータを利用しながら、公的部門の会計(公会計)について、民間企業の会計制度と対比させ説明する。また、単に会計制度の技術的な側面を解説するだけではなく、公的部門の存在意義やその行動を理解する際に必要となる(主に経済学的な)理論についても解説を行う。
講義方法は、時事的な内容を含んだ講義のため、必要に応じて資料を配布し、それに基づき説明を行う。また、講義中に扱った内容についてのミニレポートを課す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
講義の概要
第2回:国と地方の財政状況を概観する
日本経済および国と地方の財政についての様々なデータを紹介する
第3回:公的部門は何故存在するのか(1)
公的部門とは何か、なぜ存在するのかの理論的な背景を説明する
(市場メカニズムと市場の失敗)
第4回:公的部門は何故存在するのか(2)
公的部門とは何か、なぜ存在するのかの理論的な背景を説明する
(政府の政策目標と政府の失敗)
第5回:日本の財政制度
日本の財政の制度面について説明する
第6回:国と地方の財政制度(1)
国の予算制度について説明する
第7回:国と地方の財政制度(2)
地方の予算制度について説明する
第8回:企業のガバナンスと政府のガバナンス
企業会計について説明し、企業と政府のガバナンスの違いについて説明する
第9回:これまでの公会計のあり方と問題点
これまでの財政制度の問題点について説明する
第10回:公会計整備の流れと手法
財政制度の改善のために行われている公会計整備について説明する
第11回:行政の政策評価の考え方
財政運営を評価する手法について説明する
第12回:公会計整備の具体的事例(財務諸表による分析)
地方自治体を例に取り上げ、公会計整備の成果を説明する。
第13回:財政運営の健全性と持続可能性(1)
経済と政府の財政支出、収入のバランスはどうあるべきかを説明する
第14回:財政運営の健全性と持続可能性(2)
経済と政府の財政支出、収入のバランスはどうあるべきかを説明する
金融政策についても説明する
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
経済のニュース、特に政府の活動(予算の審議や政策の執行)などに気を付けると講義に興味が湧くと同時に、理解が深まります。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストは指定しない。
講義内で適宜資料を配布する。
参考書References
指定なし。必要に応じて講義中に紹介する。
財政学、公共経済学のテキストに目を通すと理解が深まる。
成績評価の方法と基準Grading criteria
対面授業の場合、試験(80%)及び、講義内に指示するレポート(20%)による。
遠隔授業の場合、平常点(講義の進展に合わせた複数回の課題(80%)とまとめのレポート(20%))
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
経済系の基礎科目を受講していると講義の理解が深まる。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義資料は印刷しての配布は行わず、ネット経由で主にPDF 形式で配布する。
各自で印刷するか、資料が表示できる端末を準備すること。