経済学部Faculty of Economics
ECN300CA(経済学 / Economics 300)日本経済史AJapanese Economic History A
長原 豊Yutaka NAGAHARA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学部Faculty of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | K6225 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(2015年度以前入学生) | 専門教育科目 |
カテゴリー(2016年度以降入学生) | 専門教育科目 |
カテゴリーCategory |
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Outline (in English)
(1) Our class aims at understanding the specific period from the Meiji Restoration (1868) to the WWI as the "formation-establishment" process of Japanese Capitalism.
(2) (1) is, however, composed not simply of chronologically “sorting out” the historicals facts but rather of theoretico-historical grasping of the productive factors of capitalism such as capital, labour, and land in relation to the establishment of the modern social institutions of course including the State called “Nippon”.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
(1) 明治維新(1868年)から第一次世界大戦にかけての日本資本主義の「形成−成立」過程を「史実」として現れる歴史具体的な過程として理解すること。
(2) 単なる「史実」の〝羅列〟ではなく、これらの「史実」が日本における産業資本の確立を構成する3つの「商品」——資本・労働・土地——とその蓄積の維持を担保する国家・制度の社会的確立の帰結として、しかも経済理論的に、理解できるようになること。
到達目標Goal
到達目標は以下の2点である。
(1) 日本における「歴史的近代」が成立していく過程を「資本」形成の視点から大摑みにできるようになること。
(2) その際、具体的「史実」とその「理論−論理」的理解を説明できるようになること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP8」「DP9」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
(1) 教員が作成した図表および資料等の「基本データ」(教員だけが加工可能)および講義の基本的行程を示した「基本ノート」(受講者も加工可能)を講義の進捗に合わせて「学習支援システム」の「教材」欄から順次配置し(講義の前日に更新される)、それをZoomの「画面共有」で教員と受講生の共通の議論の「素材」として使用する、リアルタイム講義を行う。
(2) 「基本データ」は教員だけが加工可能(色つけ・ハイライトなどによる視覚化)であり、「基本ノート」は受講生が自分のノートとして加工利用できる。
(3) 教員が講義中に書き込みした「基本データ」および「基本ノート」は、講義終了後に「学習支援システム」にアップロードされ、受講生はそれを自分が書き込んだ「ノート」と統合して、蓄積することができる。
(4) 教員による書き込みがなされた「基本資料」および「基本ノート」は、学期間中「学習支援システム」に残され、受講生はいつでも繰り返しアクセスできる。
(5) 講義の最後に10分ほどの「ディスカッション・タイム」を設けるだけでなく、受講生には、「学習支援システム」を通じてリアクション・ペーパーの提出を求め、有益なコメントについては、次回の講義冒頭で紹介的に受講生全体にフィードバックする。
(6) 最終授業では、(5)で蓄積されたさまざまな論点を講評的に紹介し、学期末試験として出題される「課題=レポート」作成のための一助とする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:資本主義と「日本」資本主義
「日本」という資本主義的地勢と国民経済形成:資料「資本の原型Ver.1」配布。
※ 以下配布される資料はすべて受講生も書き込み可能な資料です。
第2回:明治維新の「政治」的意義を経済学からみる
明治維新政府の経済的特徴:王政復古・版籍奉還・廃藩置県→「学習ガイドA-1」を配布
第3回:明治維新の「通知」政治
封建的規制の廃止の経済的意味:資料「資本の原型Ver.1」と「学習ガイドA-1」による明治初期の資本主義的制度形成を整理
第4回:地租改正の経済的意味(1)
財政(短期)的視点から地租改正を整理する:資料「明治初期財政」の配布を歳入的視点を軸に
第5回:地租改正の経済的意味(2)
資本形成(長期)的視点から地租改正を整理する:私的所有権の視点
第6回:秩禄処分の経済的意味(1)
財政(短期)的視点から地租改正を整理する:資料「明治初期財政」の配布を歳入的視点を軸に
第7回:秩禄処分の経済的意味(2)
資本形成(長期)的視点から地租改正を整理する:資料「資本の原型Ver.2」配布
第8回:通貨金融制度の形成
地租改正・秩禄処分の「意味」を踏まえて、明治初期を貨幣的側面から整理する:「学習ガイドA-2」配布
第9回:大隈財政と松方財政
「財政」政策の資本制形成能力:「学習ガイドA-3」配布
第10回:日本の「産業」革命
技術導入の「日本」的特殊性:「学習ガイドA-4」配布
第11回:明治期の産業構造の整理
工業の近代化の「日本」的あり方:「学習ガイドA-5」の配布
第12回:転換期としての二つの「戦争」
日清戦争と日露戦争の経済史的意味を整理する:「学習ガイドA-6」配布
第13回:いわゆる「農工間資金循環」論の紹介
農業セクターから工業セクターへの資金移動をこれまでの講義の総括として提示する:「資本の原型Final」配布
第14回:「農工間資金循環」論と二重構造論を整理し、秋学期の講義を展望する。
前回配布した「資本の原型Final」とレポート作成のための手引き「見取り図」を配布し、春学期を振り返る。またこれまでのレアクション・ペーパーの総括的講評を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業中に指示するテキストの該当箇所や参考文献を読み、理解を深める。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。
【注意事項】
さきに【授業の進め方と方法】Method(s)で示した方法で講義が進められることから、講義のなかで受講生とのインタラクションも含めて、学期末での課題提出のための「資料集的なガイドブック」を共同で作成するという形態をとっている。
参考書References
中西聡編『日本経済の歴史:列島経済史入門』名古屋大学出版会、初版、第2刷、2015年、2800円+税
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末試験(記述式の課題=レポート)によって成績評価する(100%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
講義冒頭で前回講義の単なるサマリーを行うだけでなく、理解深度が浅いと感じられた場合は、重複的に講義を反復する必要があることに気づかされた。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
【重要】
例えば、MSWord・PowerPoint・Excelなどのような機能をマウントしたPCが必須です。
専門分野
日本経済史・経済理論
研究テーマ
経済史方法論・経済理論
主要業績
『天皇制国家と農民』日本経済評論社、1989年
『われら瑕疵ある者たち』青土社、2008年
『ヤサグレたちの街頭』航思社、2015年
『敗北と憶想』航思社、2019年