教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya)
教育原理Principles of Education
筒井 美紀
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 教職・資格(市ヶ谷)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Ichigaya) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C6005 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期 |
曜日・時限Day/Period | 火・2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 教職科目 |
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Outline (in English)
The History of education, in the relationship of politics, economy, society family. Some basic concepts of education, some educational thoughts.
Active learning; group discussion on the current educational issues
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
第1回で教育原理を学ぶことの意義を説明したうえで、序盤・中盤は順に歴史を追って、政治・経済・社会・家族と教育との関係を確認しながら、基礎的概念を修得し、代表的な教育思想について理解します。終盤は現代社会における教育的諸課題を、小グループでの議論を初めとした相互的・双方向的なやりとりをとおして、教育の基礎的概念や思想・理念を応用しつつ考察する力を磨きます。
到達目標Goal
教育は日常的な営みであるため、日ごろ用いている卑近な言葉で何気なく考え語ってしまいます。しかし、そうした言葉――「発達」「個性」「教育」「学校」「教師」「家族」「子供」「知識」「わかる」など――が意味するところを根本的に考察し、教育の本質や理念に迫ろうとした人びとがいます。そのような思想家や理論家は何と言っているのでしょうか。
また私たちは、いまある教育を「あたりまえ」と考えがちですが、過去からあるいは未来から見れば、私たちが過去の教育を見て「どうして?」と疑問を抱くことがあるように、必ずしも「あたりまえ」ではないのです。なぜでしょうか。
この授業では、教育の基本的諸概念を正確に修得し、教育の本質や理念を歴史的・社会的・思想的変化と関連づけながら理解します。この作業をとおして、現実の教育や学校の営みを、その変遷をも踏まえつつ、深く掘り下げて考察する力を磨きます。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
【授業形式】
・2020年度は履修者が50人未満(40数名)だったので、2021年度は原則対面実施対象の科目となりましたが、履修者数や教室容量、コロナ状況を総合的に考慮し、zoomによるオンライン授業に切り替える可能性もあります。
・第1回の授業では、教室に来て下さい。
【授業の進め方】
授業は予習を大前提に進むので、履修者はテキストブックを読み、「予習のためのQuestions」に対する自分の解・考察をノートに書いたうえで授業に臨むこと。なお、授業終了時に毎回の課題が出されるので、授業支援システムに解・考察を書き込んで提出のこと。課題へのフィードバックは次回授業冒頭で行なう。
大学行動方針レベルが2となった場合、この授業は原則としてオンラインで行う。詳細は学習支援システムで伝達する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション:教育の理念・歴史・思想を学ぶことの意義
テキスト序章を下敷きとする
第2回:古代の教育、近代以前の教育(1)教育と教育思想の発祥
なぜ教育は支配階級のためにしか存在しなかったのか?(プラトン『国家論』とジョン・デューイ『哲学の改造』を下敷きに。テキスト第1章第1・2節、第4章第1節)
第3回:中世の教育(1):近代以前の教育(2)「学校」の諸形態
修道院・修道僧が「学校」「教師」のモデルになったのはなぜか?(エミール・デュルケイム『フランス教育思想史』を下敷きに。テキスト第1章第3節)
第4回:中世の教育(2):近代以前の教育(3)「こども」とは
中世に「こども」はいなかった?(フィリップ・アリエス『子供の誕生』を下敷きに。テキスト第4章第1節)
第5回:近代の教育(1):市民社会と教育思想
絶対王政に対抗する市民社会で生まれた教育思想はどのようなものか?(ルソーとコメニウスを取り上げる。テキスト第2章第1~3節)
第6回:近代の教育(2):産業革命と教育思想
産業革命による社会変化は教育観・方法論にどのような影響をもたらしたか?(助教法・ベル=ランカスターシステムを取り上げる。テキスト第3章第1~3節)
第7回:現代の教育(1):近代公教育制度の成立と展開、およびその教育思想
帝国主義はなぜ・どのように近代公教育制度の成立を促したか?(テキスト第3章第4節)
第8回:現代の教育(2):現代教育・学校の諸問題と制度・教育改革
「児童の世紀」と「児童中心主義」が生まれてきた社会的背景はどのようなものか?(エレン・ケイ『児童の世紀』とジョン・デューイ『子どもとカリキュラム』を下敷きに。テキスト第3章第4節)
第9回:発達と学習
「こども」から「おとな」へと人はどのように発達してゆくのか?(エリック・エリクソン『ライフサイクル、その終焉』を下敷きに。テキスト第4章第2~3節)
第10回:公教育・家庭・地域社会の関係
学校給食か手作り弁当か?――公教育と家庭・養育の関係性とその歴史的変遷
第11回:教科指導・生徒指導の諸理論
知識伝達型授業か知識活用型授業か?――児童中心主義とカリキュラムの中心統合理論との融合
第12回:高度知識社会における学校・教員・教科書の役割
PISA型学力と各国の教育コンテクスト
第13回:個性・能力・学力と教育思想
集団教育か個別教育か?――「否定」の困難を中心に
第14回:総まとめ:教育の理念・歴史・思想についてのふりかえり
教育の基礎的諸概念を中心に総まとめ。筆記試験。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業の進め方と方法を参照。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
筒井美紀・遠藤野ゆり(2013)『教育を原理する--自己にたち返る学び』法政大学出版局
参考書References
・筒井美紀(2014)『大学選びより100倍大切なこと』ジャパンマシニスト社
・中学校学習指導要領、高等学校学習指導要領(本文、解説、資料)(最新版、文部科学省)
→文部科学省ホームページよりダウンロードできます。http://www.mext.go.jp/a_menu/01_c.htm
成績評価の方法と基準Grading criteria
教育学の基本的諸概念を理解しているか、それを用いて学校・教育の歴史的変遷や現状・その課題を記述し、教育の理念と照らし合わせながら考察する力がついているかを、以下の3つの方法で確認し評価します。
毎回授業終了時提出の課題24%(2×12回), 期末論述試験76%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
パワーポイントのスライドは、図や表によるまとめを多くしています。