スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
HSS200IA(健康・スポーツ科学 / Health/Sports science 200)専門演習ⅠSeminar I
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | M5026 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | 演習 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 専門演習 |
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Outline (in English)
The participants should stand on their own feet. You should keep journalistic views, especially under the consciousness of society in the sports world and the sports world in society. The two structures will be good and well aware that the athletes live in it. The fundamental technique must be mastered, to collect material for your own theory, to find out the essential parts which overlap on two different sources, to combine several materials up to the stuff, to organize some appropriate pictures on your slides. You would be expected to maintain reliable viewpoints.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
受講生主体で進む100分間である。ジャーナルな視点を大切にし「スポーツの中の社会」「社会の中のスポーツ」の両方を意識しながら、さまざまな問題やスポーツ組織のありよう、アスリートの環境などを綿密に調べ上げていく。卒論につながる専門演習Ⅲまでを視野に入れて進める。基本的な手法も身につけなければならない。①資料を選択しポイントをいかに取り出すか②複数の情報源に当たり、取り出した材料の重複部分を探す③素材の断片をどう組み合わせて自分の論理に重ねるか④理解促進や論理強化のための写真やデータをどう配剤するか。世論を見極めた上で世論に流されない、自分なりの世界観を身につけてもらいたい。そのために法の定めるところ、経済の原則に倣うところ、社会の求めに応じるところをわきまえて自分の意見表明を構成する。演習では、3年生が中心となってディベートを回す時間が増える。自分の思考だけに集中せず、視野を広くして演習に臨もう。
到達目標Goal
専門演習Ⅰのポイントは、示されたテーマに対しさまざまな体験と知見をもとに焦点を定め、くまなく見回し、深く考えて持論をまとめ上げることで、最終的に求めるのは論理立てた表現に他ならない。スポーツの世界でおきるさまざまな出来事を「私はこう思う」というのではなく「こう主張する以外に論理が通らない」と強く説得できるような素材を集め、それを提示する力を涵養する。
伝える際の根本原則、①わかりやすい構成②新鮮な情報③魅力的な提示④説得力のある論理立て⑤第三者の意見の尊重、そして⑥他人にはない個性があってなお均整のとれたものの見方を把握する。
そうした手法を自らのものにしながら、社会を貫く世界観を人前で提示できるようにする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」「DP6」「DP7」「DP8」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
演習の基本原則は、教員の指導に頼るばかりでなく自ら学ぶ姿勢を大切にするところにある。折に触れて提示されたテーマに対し、自分なりの視点を設定するところから始まる。
今年もポイントにしたいのはディベートである。目前の対象に対する評価を求められたとき、心の中で意見が分かれることは珍しくない。良いように見える自分がいる一方で「良くないぞ」とささやく自分がいたりもする。そんなときに取るべき姿勢は、二つの自分を戦わせてみることだ。それをあえて片方の意見に重心を置いて、別の人間と対峙する。自分の置いた重心を大切にしながら、言辞、映像、資料を使って持論を展開する。やがて、自分の思考の及ばなかったところ、情報の欠落していた部分がわかるようになる。この段階で既に論理をめぐる貴重な経験を自分の中に積み始めている。ディベートを大切にした演習を展開したい。
当初は、ウィルスの影響下でウェブを使った演習となる可能性が残る。そのため、教室における演習に比べて、参加者個々の考え方、主張などを出す機会が増えるものと予想される。考え方によっては、通常のゼミの1.2倍の濃さにしていきたい。積極的な取り組み、発信を期待している。
ウェブでの参加者相互の意見表明など、できるだけのことを試すつもりでいる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:ガイダンスと自己紹介
ゼミ長選定
これからの演習の進め方をガイドするとともに新たな参加者の自己紹介を口頭で受ける。2年生のゼミ長、副ゼミ長を決定する。
2:プレゼンテーションの見方、聞き方、読み方
ディベートの基礎
専門演習Ⅱのゼミ生のプレゼンテーションを見て、そのあり方を分析し、どうとらえたかをディベートに昇華させる。
3:素材のあり所と押さえ方
テーマを追求するのに当たって、材料がどんなところにあるのか。具体的なテーマを巡って選択肢やアプローチの方法を知る。
4:プレゼンテーション制作
他人のプレゼンテーションを参考にしながら、あるべきスタイルやその構成を知る。アニメーションの使い方、スライドの構成を実際に作って体験する。
5:プレゼンテーション
前週に制作したプレゼンをスクリーンで発表し、意見交換をし、それぞれの過不足を論じる。
6:調査・インタビュー・素材抽出
自分の主張を構成する素材を集めるに当たって、自ら方向付けをし、仮説を規定するのがインタビューやアンケートである。その考え方を学び取る。
7:論文の分析、書き方
先行研究のとらえ方、目次、アブストラクト、章だてなど論文の手法を内外の論文や記事を参考にしながら確認する。
8:プレゼンテーション:
焦点の捉え方
近年、社会で話題になったスポーツ界のトピックを取り上げ、自分なりの分析をPPT(Keynote)で制作する。
9:プレゼンテーション:異論を取り込む
前週の制作PPT(Keynote)を発表。参加者の批評を元に、新たな方向付け、深みの取り方をディベート形式の議論で学ぶ。
10:図書館文献検索法研修
多摩図書館で文献検索の方法を受講する(予定、日付移動の可能性あり)。
11:スポーツの常識/非常識
複数のメディアを比較しながらそれぞれの主張の違い、その背景を検証する。
12:プレゼンテーション制作:視野の広がりと重心の置き方
海外の論調を取り入れて、これまでの主張を改訂する。
13:プレゼンテーション制作:過去に遡り源流を求める
先行研究を読み込んで、自分の分析に加える。
14:春学期総括
演習内で提示する短いテーマに、時間内に持論を制作する。
秋学期
15:夏課題総括:個別のテーマ検証
春学期に設定しておいた夏課題の成果を発表する。
16:夏課題総括:独自性の立て方
あらかじめ設定しておいた夏の課題で自分なりの工夫がどこに設定されているかを検討。
17:夏課題総括:論理の流れを組み立てる
あらかじめ設定しておいた夏の課題の成果をストーリーベースでチェックする。
18:プレゼンテーション制作:[スポーツ組織をどう捉えたか]
ジャーナルなテーマを元にプレゼンテーションを制作し、それによってスポーツ界の構造変化を再確認する。
19:プレゼンテーション発表:「課題のつかみと目指す方向」に視点を置いて
前週制作したものを発表する。その際に、課題の設定にジャーナルな観点があるかを確認する.
20:プレゼンテーション発表:「資料の収集と整理」に視点を置いて
制作にかかっていたもののうち、主張や分析の基礎となる資料に関する検討を行う。
21:プレゼンテーション発表:「論理上の整合性」に視点を置いて
過去2週の間に演習で受けた批評をもとに、自作のプレゼンテーションを論理性を大切にしながら改訂する。
22:プレゼンテーションとディベート:改善点と工夫
前週の改訂版を提示し、どこにどのような手を加えたのかを意識しながらプレゼンする。
23:プレゼンテーションとディベート:メディアの主張と対比する
前々週から改訂してきたプレゼンに同様のテーマを取り上げたメディアをぶつけてみる。
24:プレゼンテーションを元に論文制作
二次研究発表=夏以降作った研究の改訂版と批評を行う。
25:論文発表:自らのテーマを論文形式に書き起こし、参加者に配布する
プレゼンテーションと対をなすのが文章化した素材である。口頭での発表を、書き起こしてみる.
26:論文発表と校正:配布した論文を取り上げ参加者で議論
それぞれが手にした他のゼミ生の論文を厳しい目で批判する。
27:論文発表と校正:議論を反映したものを改めて文章化し参加者に配布。
書き方、構成、ストーリーの整合性など、点検をした末の改訂バージョンを制作。
28:小論文により研究、執筆、PPT制作の力量試験
これまでの演習で伝えられた、議論になった内容から、持論を展開する小論文を執筆する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
①情報取得のために信頼のおける情報源に対する接触を怠らないことで、特にその際の出典元を誤らないようにしっかりメモ、それもすぐにメモをすることが大切だ。
②自分自身の体験を取り込んで、そこにある普遍性を大切にする。自分の口で訊ね、自分の耳で聞き、自分の手で書き残すことが重要である。
③気になったシーンは写真に撮っておく。自分の発表に利用すると効果的なスライドになることがある。写真の撮影時期、対象、場所などの記録も忘れない。
④専門演習Ⅱの受講生とも密に情報交換し、その手法や視点を学ぶこと。
⑤テレビのプレゼンテーションをよく分析する。流れ、展開、材料の引き出し方など参考になるものがたくさんある。本授業の準備学習・復習時間は2時間を標準とする。スパンを区切って2週間かけて制作するようなリズムを作りたい。
テキスト(教科書)Textbooks
なし(必要に応じその都度、用意する)。
参考書References
求めに応じて個別に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
配分:
平常点(批評の内容/スライドを使った発表)60%、 最終小論文40%。
評価基準:積極性・独創性・多様な選択肢・具体事例をもっているかどうかなど。
最終演習日の小論文は、演習の総括として大きな意味がある。
※プレゼンテーションは、ウェブ上でも可能な範囲でチャレンジしてもらう。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
受講生の発表できるチャンスをさらに増やす。
学生主体のアクティブな時間を有効に組み立てる。
ディベート形式の時間に軸足を移す。そこから意見や見解の相違が世界観を広げるのに役立つよう配慮する。
ポイントになるところで外部講師を招いて、社会の見方を再確認する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコンでスライド制作ソフトを使用する。携帯できる自分のパソコンがある場合は持参すること。パワーポイント、Keynote、DVD、映像資料などは頻繁に使用する。
その他の重要事項Others
[研究室]担当教員の研究室は456(LineであればYamamotora28)分からないこと、新しいアイデア、何かを抱えていたら一人で閉じこもらず、コミュニケーションの機会を増やすこと。
[外部講師]どんなジャンルの人物をどのタイミングで招くのか。盛んな意見を出してもらいたい。
[ゼミ合宿]事情が許せば休みを利用したゼミ合宿を編成したい。関東近県をターゲットに予定を検討する(ウィルス問題が不安のない状態になった場合)。演習室で獲得できない時間を過ごす。
特記事項
今年10月から11月にかけてドイツ人教員のスポーツメディアに関する特別講義(英語による特講/英語が母国語でない分、分かりやすい)がある。今年のテーマは「スポーツ報道」。メガイベント報道を世界比較した上でのホットな内容が、欧州の視点で講じられる。週2回ベースの講義だが、登録し思い切ってチャレンジしようという学生を求めている。ドイツに行かなくてもドイツ人教員の講義を直に受けられる滅多にない機会であって、受講を強く推薦する。