文学部Faculty of Letters
HIS300BE（史学 / History 300）日本古代史演習日本古代史演習
小口 雅史Masashi OGUCHI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | A3129 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 年間授業/Yearly |
| 曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリーCategory | |
| 他学科公開科目 | |
| クラスGroup | |
| 昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
On the 8th century of Japan, based on the two major historical materials named "Shoku-nihongi" and "Shosoin documents", we will sutudy.
For the "Shoku-Nihongi", we extract and analyze Northern History in ancient Japan. Regarding "Shosoin documents", we will carry out with the main theme of land management. We will aim to become readable.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本古代国家の骨格が形成された8世紀の律令時代について、国家によって編纂された正史である『続日本紀』と、世界史の奇跡といわれる「正倉院文書」という二大史料群をもとに、それら文献史料から具体的に古代社会の実態を自力で具体的に読み取れるようになることを目標とします。『続日本紀』については北方史関係史料を、「正倉院文書」については土地経営関係史料を主たるテーマにして実施します。
到達目標Goal
二つの史料群を素材に、文献史料から具体的に古代社会の実態を自力で具体的に読み取れるようになることを目標とします。正史の場合には、中央政府内の編纂者による色眼鏡がかかっていますから、それをいかに取り除いて実態に迫れるかについて訓練します。また古文書の場合には、当事者同士で自明なことは史料上に書かないという特徴があります。その時代の人間になりきって、いかにその古文書を読み解いて、当時の社会を再構成できるかが勝負です。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
基本的に１回ごとに参加者１人が報告し、それをもとに参加者全員で議論を行います。個別の担当史料を律令法典や同時代の文学作品をも参考にしながら、その正確な読みから日本古代社会の実態を復原する方法を取得できるよう工夫してもらいます。正史の場合には、中央政府内の編纂者による色眼鏡がかかっていることもありえるのでそれをいかに取り除くかについて訓練します。また古文書の場合には、当事者同士で自明なことは書かないという特徴がありますから、いかにその時代の人間になりきって古文書を読めるようになるかが重要な論点となるはずです。
発表へのフィードバックについては、次回の授業の初めに、前回の授業で提出資料からいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
通年
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：ガイダンス
ゼミの運営方針、担当配分など
第2回：『続日本紀』解題
『続日本紀』の特徴について
第3回：史料338、341を読解する
大伴駿河麻呂について
第4回：史料339を読解する
出羽国への征夷について
第5回：史料340を読解する
鎮守府の官職について
第6回：史料342を読解する
古代の船について
第7回：史料343を読解する
出羽守について
第8回：史料344、347を読解する
俘囚の移配について
第9回：史料345を読解する
免田租について
第10回：史料346を読解する
陸奥国征夷について
第11回：史料348を読解する
免課役について
第12回：史料349、350を読解する
渤海使について
第13回：史料351を読解する
陸奥介について
第14回：まとめ
古代北方史の特質について
秋学期
第15回：演習内容を理解する
正倉院文書の性格、担当割当確認
第16回：正倉院（東南院文書）解題
正倉院文書と東南院文書の特徴
第17回：史料集成１を読む（1）
桑原荘の成立
第18回：史料集成１を読む（2）
桑原荘の景観
第19回：史料集成２・３を読む（1）
桑原荘の経営（1）
第20回：史料集成２・３を読む（2）
桑原荘の経営（2）
第21回：史料集成５を読む
桑原荘経営の困難
第22回：史料集成７を読む
桑原荘田使の引責解任
第23回：史料集成８を読む
桑原荘の溝の改修
第24回：史料集成９・１０を読む
造東大寺司と桑原荘（1）
第25回：史料集成１１・１３を読む（２）
造東大寺司と桑原荘（2）
第26回：史料集成６・１２を読む
鯖田国富荘の経営実態
第27回：史料集成２８を読む
高串荘立荘時の作為と条里制
第28回：天平の社会改革の総括
古文書を通じてわかったこと、すなわち天平時代とはどのような時代であったのか、その特徴をまとめます。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
テキストはかなり難解なので、発表者は言うまでもないが、他の参加者も事前に必ず担当テキストを熟読しておくこと。司会担当者、コメンテーターは、進行の仕方を事前に検討し、また発表内容についての疑問点をあらかじめリストアップしておくこと。本授業の準備・復習時間は標準的には各２時間を必要とします。
テキスト（教科書）Textbooks
『青森県史』資料編古代Ⅰ・『青森県史資料編古代Ⅰ補遺』（いずれもコピーで可）
『デジタル古文書集日本古代土地経営関係史料集成 東大寺領・北陸編（大学テキスト版）』（同成社）
参考書References
『続日本紀（前篇）』新訂増補国史大系（吉川弘文館）・新日本古典文学大系『続 日本紀』（岩波書店）／『令義解』新訂増補国史大系（吉川弘文館）／『律令』 日本思想大系・新装版（岩波書店）
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常のゼミ内での活動から判断する。発表内容では古典籍・古文書写真からの文字の解読・判定についての、パソコンを用いての正確な翻刻実習の成果も判定の対象とする。担当の史料を正確に読めるかどうかがもっとも重要なポイントとなる。それに加えて夏休みにはプレ卒論として、レポート作成に取り組んでもらう。ゼミでの発表内容が７５％、ゼミ内での質疑応答が２５％の割合で評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度はサバティカルにつきなし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
事前に授業支援システムにアップされたレジュメを画面に投影しながらゼミをすすめます。パソコンで古代史料を適切に組み上げる能力を鍛えてください。
その他の重要事項Others
このゼミは卒論を執筆するための準備の場です。全ての作業が卒論に直結しています。夏休みにはミニ卒論も書いてもらいます。
担当教員の専門分野等
〈専門領域〉
日本古代史・法制史・北方史・国際日本学
〈研究テーマ〉
日本古代社会経済史・日中比較律令法史・古代中世北方史
〈主要研究業績〉
2010 年、『古代末期・日本の境界－城久遺跡群と石江遺跡群』
2008 年、『エミシ・エゾ・アイヌ』（編著）、岩田書院
2008 年、「近時の在欧吐魯番出土漢文文書の整理・公開等をめぐって」『古文書研究』66
2007 年、「『在ベルリン吐魯番出土漢文世俗文書総合目録』のその後－FileMaker によるDatebase のWeb 公開の一例として」『漢字文献情報処理研究』8