文学部Faculty of Letters
LIT300BD(文学 / Literature 300)英米文学演習(5)B英米文学演習(5)B
小島 尚人Naoto KOJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2952 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
This course is a seminar on American literature. Through the close reading of The Man in the High Castle and its film adaptation, students will develop their skills to analyze literary and visual texts in a critical way. Most classes consist of presentations by students, class discussions, and lectures.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
アメリカの作家の長篇をくわしく読解することを通じて、小説のおもしろさ、解釈をおこなうことのおもしろさを知るとともに、米文学・文化への理解および文学研究の方法論への理解を深めることを目的とする。今学期は、純文学とSFを横断し「SF界のシェイクスピア」とも称される作家Philip K. Dickの歴史改変小説The Man in the High Castle(1962)を一学期かけて読破する。
到達目標Goal
・作品の細部に目を配り、正確に意味をとって読解しようとする習慣をつける。
・他者の考えに耳を傾けて理解し、建設的なやり方で応答することができる。
・自分の考えを分かりやすく効果的に伝えることができる。
・自分の解釈を論理的に記述することができる。
・多様な批評の方法についての知識を得て、関心を持つ。
・『高い城の男』について、テクストの具体的なキャラクターや細部に触れながら自分なりに語れるようになる。
・フィリップ・K・ディックの生涯と作品、時代背景、米国SF小説史の概略を学ぶことを通じ、米国の文化と社会についての知識を深める。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
受講者は毎週予習として作品を読み、感想・疑問や気になったことをまとめて授業に臨む。予習の段階では適宜翻訳を参照して構わないが、授業内での発表やディスカッションにおいては基本的に英語原書を用いる。授業は演習形式で進め、毎回発表担当者がハンドアウトを作成のうえでプレゼンテーションをおこない、担当コメンテーターによるコメント・質問、そして受講者全員参加によるディスカッションをする。適宜教員による補足説明がおこなわれる。発表担当者は、担当箇所の物語内容を要約したうえで、本文から気になった箇所をいくつか引用して分析し、ディスカッションのためのトピックを提示する。
発表に対しては授業内で口頭によるレスポンスがなされ、レポートに対してはフィードバックのコメントをつけたファイルが返却される。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス/卒業論文中間発表会
授業内容の確認と発表分担者の決定決定ののち、4年生による卒論テーマ、章立て、概要についてのプレゼンテーション
第2回:アメリカ小説ブックトーク/米国SF小説史概説講義
3年生によるブックトーク(夏休みに読んだおススメ作品の紹介)ののち、フィリップ・K・ディックとその作品、第二次大戦後の米国社会とSF小説の関わりについての概説講義
第3回:The Man in the High Castle読解①――書き出しを分析する
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第4回:The Man in the High Castle読解②――語り手と文体
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第5回:The Man in the High Castle読解③――冷戦と1950~60年代
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第6回:The Man in the High Castle読解④――歴史改変小説の系譜
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第7回:映画と小説の比較分析①
Amazonオリジナルドラマ『高い城の男』(2015-19)の該当エピソードを鑑賞してディスカッション
第8回:The Man in the High Castle読解⑤――日本の立ち位置
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第9回:The Man in the High Castle読解⑥――現実と虚構、本物と偽物
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第10回:The Man in the High Castle読解⑦――メタフィクション
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第11回:The Man in the High Castle読解⑧――結末を考える
分担者によるプレゼンテーション、全員参加のディスカッション、教員による補足
第12回:映画と小説の比較分析②
Amazonオリジナルドラマ『高い城の男』(2015-19)の該当エピソードを鑑賞してディスカッション
第13回:批評論文の読解
The Man in the High Castleについて書かれた論文を読み、小説を論じる方法について考える
第14回:まとめのワークショップ
受講者が各自のレポートの計画について発表し、それについて討議することを通じて、今学期のまとめをおこなう
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
発表担当者になっているときはもちろん、そうでないときも、毎回事前に作品を読んで、ディスカッションに積極的に参加できるように準備しておくことが最も重要。読みながら面白かった点、気になった点、質問したい点などについてメモをとっておく(予習4時間以上)。
授業でのディスカッションを通じて自分の興味・関心のありかを見定め、それに関する研究書、論文、関連資料などを自ら調査・収集して読むことも重要。
テキスト(教科書)Textbooks
Philip K. Dick, The Man in the High Castle. Penguin Essentials, 2014.
ISBN: 9780241968093
参考書References
早川書房編集部(編)『フィリップ・K・ディック・リポート』(早川書房、2002年)
ポール・ウィリアムズ『フィリップ・K・ディックの世界』小川隆訳(河出書房新社、2017年)
ローレンス・スーチン(編)『フィリップ・K・ディックのすべて――ノンフィクション集成』飯田隆昭訳(ジャストシステム、1996年)
P・K・ディック他『悪夢としてのP・K・ディック 人間、アンドロイド、機械』(サンリオ、1986年)
三田格(編)『あぶくの城――フィリップ・K.ディックの研究読本』(北宋社、1983年)
諏訪部浩一(編)『アメリカ文学入門』(三修社、2013年)
杉野健太郎(編)『アメリカ文化入門』(三修社、2010年)
ほか適宜授業で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業への貢献度(ちゃんと予習ができているか、討議に積極的に参加しているか):30%
・プレゼンテーション(担当箇所の内容が正確に把握できているか、引用箇所の分析がよくできているか、討議のための主題を提示できているか):30%
・4000字程度の期末レポート(自分の解釈を提示し、リサーチにもとづいて、適切な箇所を引用しながらその解釈の妥当性を論証する):40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の皆さんが発言しやすい環境がつくれるようつとめます。また、クラス全体のディスカッションと教員による補足解説との配分をバランスよくしたいと思います。
その他の重要事項Others
春学期に英米文学演習(5) Aを履修しておくことが望ましい。