文学部Faculty of Letters
BSP200BD(初年次教育、学部導入教育及びリテラシー教育 / Basic study practice 200)英語表現演習(Writing)(6)A英語表現演習(Writing)(6)A
宮川 雅Tadashi MIYAKAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2836 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
This course introduces undergraduate students to various modes of writing in English. English writing is heterogeneous, and more varied than simply learning how to write academic essays. Students will participate in a weekly workshop including reading and writing "Narration," "Description," "Exposition," and "Argumentation." These activities will develop an awareness of "style," and also an awareness that the practice of writing is embedded in everyday life. The course aims to help students experience the pleasure of writing in addition to guiding them toward the improvement of their skills of analysis and critical thinking.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「作文」の授業を、若い時いらい、ひさしぶりに担当することになってアレコレ思う春です。先日、ラジオの放送大学の「大学の窓」(授業科目案内)で、「耳から学ぶ英語」という科目の狙いについて聞き(取り)ました。担当の大橋理枝准教授の、英語を聞く力を養うためにこだわった点。――私自身が耳からなんですね。耳からだったんです。10歳のときにアメリカに行って、生活しながら学んだので、耳からだったんです。それも英語の語順で聞き取れるようになるというのを重視しました。文字で書いてある言語っていうのは、読むときって後ろから前にひっくりかえして読んだりとか、何回も読み直したりとかできるんですけども、話し言葉を聴くってなると、話された順番にしか絶対聞こえてこない。そうなると、英語で話された順番に聞き取り、かつそれで情報処理をしないといけないっていう点がキーポイントだな、と思いました。
さて、いま自分がやったのは日本語の聞き取りで、それを文字に起こして書いてみたわけですが、類比的にwritingの問題をいくつか思いました。ひとつは、なるほど、書き言葉は読み直しができる(それはプラトンからソシュールにいたる伝統的なパロール/エクリチュールの対立概念に即していえば、書き言葉は羽根がなくて死んでいるから解剖可能なのでしょうが)けれど、書き言葉だって書かれた順番に読み取り情報処理をおこなうのがまっとうだろうこと、です。話すように書きたい、というなら(とりあえず)それはそれ、しかし、書くように話すという人もいて、それはアレですよね、どうやら異質の基準があるらしい。とりあえずはフォーマリティーという概念が有効そうですけど、話し言葉は心理重視で書き言葉は論理重視という一般論がありそうです。けれども、ファッションとの類比をもちだすなら、スタイルとかTPOとかフォーマル・インフォーマル(どれも死語とは言わずとも古臭い感じがしますかね)とかは、どうやら書き物の「ジャンル」(論文だったり日記だったり手紙だったり創作だったり、手紙も私信だったり商用だったり公用だったり)によって異なるだろうし、時代の変化や個人の嗜好もありそうです。それで、それもふくめて formality という概念について(これは書き言葉に限らないわけだけど)学ぶべきだろうな、と。付随的に、標準・非標準とむかしは云々された standard という意識についても。ふたつめは、いまの「引用」にもかかわる、形式的な、話法とかも含めた、表記の仕方の問題(MLAスタイルとかいうときの意味での「スタイル」)、また句読法の習慣の問題。みっつめは、(間接的に思ったことですが)「作文」「構文」を語ったり論じたりする言葉を共有する問題です。
というわけで、この授業(前半の春学期のAのこの授業)では、スタイルの基本となる formality の概念、そして subordination/ coordination の概念をまずは勉強し、並行して writing の実践と議論を試み、その後の学生同士の議論の準備をととのえていきたい、と思います。
というわけで、秋学期のBがほんとうの実践篇になるかもしれませんが、伝統的な修辞のモードとされてきた、Narration、Description、Exposition、Argument についての作文を試みる、その前段階として理論篇としてスタイルについて学んでいく、という段取りを考えています。しかしリクツだけだと飽きられそうですから、それなりの実践、それなりの議論を春からおこなっていきたい。
到達目標Goal
・毎週継続して、50~200ワードの英文を書き続けることができる。
・英語の文体と構造について理屈を語れるようになる。
・自分の文章について、その意図や特徴を説明できる。また、どう推敲すればより良い文章になるのか理解し、これを実践することができる。
・他者の文章についてその良い点・悪い点、特徴を分析し、自身の英語力(writing と reading の)向上につなげることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・およそ毎週(あるいは数週にわたって)ライティング(あるいはリーディング)課題を出すので、それに沿って(授業前日までに)英文執筆をおこなってもらう。授業では履修者同士でお互いのペーパーにコメントをし、どうやったらよりよい文章になるのか、どういった点に気をつければいいのかを考えてもらう。週ごとのテーマに応じて、担当講師による概説・解説を講義する。履修者同士のディスカッション、講師と学生の双方向的なコミュニケーションを基軸とする、ライティング・ワークショップ形式で授業を展開する。初回授業で参加人数を確認し、クラスのサイズに合わせて授業内容を調整する。
・授業で提出されたリアクションペーパーなどにおけるコメント・質問へは、そのうちのいくつかを取り上げ、全体に対してフィードバックをおこない、議論に活かします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
レポート課題(George Orwell, "Politics and the English Language")の説明/履修者各自のライティング経験、それにかかわる苦手意識や気持ちを共有する。
第2回:自分について書く①
自己紹介の文章を書いてみる。ライティングにおいて「私(の声)」を形作ることの重要さを概説する。
第3回:自分について書く②
パーソナル・ステイトメントの役割を理解し、実際に書いてみる。
第4回:自分について書く③
代名詞と視点について/自伝というジャンルを理解し、実際に書いてみる。
第5回:スタイルについて
スタイルという語の意味の多様性と英語のスタイル。
第6回:フォーマリティーについて
formal/ informal
第7回:標準・非標準と卑俗性
standard/ nonstandard, vulgarity
第8回:構文について
coordination/ subordination
第9回:句読法と引用
punctuation/ quotation
第10回:英語を読むことと書くこと
ライティング力の向上は、他人が書いた文章をどれだけ読み込み考察したか、というリーディング体験と結びついている。書くことと読むことの連環について考える。
第11回:手紙を書く①
手紙の社会・文化的役割について考えつつ、自分でも書いてみる。
第12回:手紙を書く②
オープン・レターの機能を理解し、実際に書いてみる。
第13回:手紙を書く③
名文とよばれる書簡をいくつか選び、その特徴を分析する。
第14回:春学期の総括
これまで学んだことの振り返り。またライティングのあり方や意識の変化について、自己評価をおこなう。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・授業課題に基づいて、毎週50~200ワード程度の英文を執筆し、授業で公開・共有できる状態にしておく。(1時間~2時間半)
・授業中のコメントを踏まえ、授業後に自身の文章を読み直す。どういった修正・推敲の余地があるか考える。(30分)
・授業で扱うジャンルについて、関係する文章をサンプル・お手本として目を通す。リーディングを通じて、それぞれのジャンルの特性を理解する。(30分~1時間)
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。
参考書References
折に触れて提示し、学習支援システムにも示す。
レポート課題 <https://www.orwellfoundation.com/the-orwell-foundation/orwell/essays-and-other-works/politics-and-the-english-language/>
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎週のライティング課題に対する取り組み 70%
George Orwell, "Politics and the English Language" を読んでのレポート課題 30%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません。
その他の重要事項Others
《重要》(他の該当科目と共通する重要事項)
「英語表現演習(Writing)」(5)(6)(7)(8)、「英語表現演習(Speaking)」(5)(6)(7)(8)、「英語表現演習(翻訳)」(1)(2)と「Academic Writing」の春学期秋学期科目合わせて22科目については、今年度から英文学科指定の「定員」数が設定され、かつ英文学科全体で「事前抽選」制度が導入されます。抽選が4月頭(初回授業日よりも前)に実施されるので、必ず期日内に申請し、「事前抽選結果」を確認してください。さらに、「事前抽選結果」発表時に掲示される、定員に空きのある科目を追加で履修希望する場合、春学期授業初回に担当教員による選抜がありうるので、必ず出席してください。