文学部Faculty of Letters
LIT200BC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講(6)現代D日本文芸研究特講(6)現代D
梅澤 亜由美Ayumi YAMANAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2680 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
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Outline (in English)
This course introduces one of the style of stories called a first-person novel written after the 1930’s.We learn about its positioning in the history of literature, and analyze it about the problem of its perspectives style.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
*近現代小説の語りの構造、および視点と小説の関係について考える。
→この授業では、1930年代以降の一人称で書かれた小説を読みます。小説の背景を学ぶと同時に、一人称の小説の語りの構造、および視点に注目し、その効果を考えていきます。また、実際に自分で一人称小説を探し、分析をしてもらいます。最終的には、小説における語り・視点の分析が自分でできること、またその役割について理解することを目標とします。
到達目標Goal
1、小説における語り・視点の役割について、理解することができる。
2、語りの構造や視点と小説の関係を分析することができる。
3、学んだことを応用し、自分で小説の分析ができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本的には、以下の3つによって講義を進めます。
1、指定された資料を用いての事前学習
2、教員による講義、および学生同士の意見交換
3、その日のワーク
ワーク①:小説の内容確認や語り・視点についての分析をしてもらいます。
ワーク②:語り・視点を変えた場合の小説の可能性について考察してもらいます。
→ワークについては、前回の授業で提出されたものの中からいくつかをとりあげ、フィードバックを行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
授業のテーマ、目標、やり方について説明する。
第2回:太宰治『駈込み訴え』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第3回:太宰治『恥』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第4回:坂口安吾『風博士』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第5回:梅崎春生『蜆』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第6回:武田泰淳『審判』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第7回:安部公房『死んだ娘が歌った……』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第8回:三島由紀夫『雛の宿』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第9回:山田詠美『蜘蛛の指環』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第10回:村上春樹『レキシントンの幽霊』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第11回:川上弘美『蛇を踏む』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第12回:一人称小説の分析実践編
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第13回:一人称小説の分析実践編
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第14回:まとめ①
一人称小説の語り、視点の特徴とは何か。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・【事前学習】指定されたテキストを必ず読み、以下を行う。
→登場人物を抜き出す(テキストに印をつける)。
→語り手の特徴を抜き出す(テキストに印をつける)。
・【事後学習】講義をもとに、提示された課題を行い、学習支援システムから提出する
→語り・視点を変えた場合の小説への影響を考える(他の人物が語り手になったらどう変わるか)。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
小説テキストについては、前半の太宰治については青空文庫などを用います。後半については、指定された文庫の購入を勧めます。
武田泰淳『審判』、『上海の蛍・審判』P+D BOOKS所収
安部公房『死んだ娘が歌った……』、『R62号の発明・鉛の卵』新潮文庫所収
三島由紀夫『雛の宿』、『女神』新潮文庫所収
山田詠美『蜘蛛の指環』、『色彩の息子』新潮文庫所収
村上春樹『レキシントンの幽霊』文春文庫
川上弘美『蛇を踏む』文春文庫
参考書References
安藤宏『「私」をつくる―近代小説の試み』岩波新書
廣野由美子『一人称小説とは何か―異界の「私」の物語』ミネルヴァ書房
石原千秋他・木股知史・小森陽一・島村輝・高橋世織『読むための理論』世織書房
成績評価の方法と基準Grading criteria
①各回ワーク(60パーセント)
②学期末課題(40パーセント)
※学期末課題は、以下の2つから1つを選んでもらう予定です。
①自分で一人称小説を探し、学んだことをもとに分析してもらいます。自分で一人称の在り方が面白いと思う小説をとりあげてほしいです。
②語り手を変えて、小説の一部を書き換えてもらいます。
なお、学期末課題の提出は12回授業終了より前、12月初旬となります。授業のまとめとして、提出されたレポートを紹介していく予定です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は、オンデマンドとZoomの併用を行いました。学生同士の意見交換について要望が出ていますので、この点を工夫したいと考えています。
その他の重要事項Others
※秋学期の授業となります。2021年9月の状況によっては、授業内容の変更もあり得ます。必ず秋学期最初に、再度、シラバスを確認するようにしてください。
※毎週、指定された小説テキストを必ず読んでおくことが、受講の必須条件となります。毎週1作の小説を読みワークに臨むので、かなり忙しい授業となります。そのつもりで受講しましょう。