文学部Faculty of Letters
LIT200BC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講(3)中世C日本文芸研究特講(3)中世C
井 真弓Mayumi INOMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2667 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
"Chusei Ocho Monogatari" is not just a sub-stream or imitation of "Genji Monocatari", but it breaks away from "Genji Monogatari" by drawing out its own world view and theme and elaborating its taste.
The purpose of this lecture is to carefully read "Chusei Ocho Monogatari" and confirm its literary value, keeping in mind the existence of "Genji Monogatari".
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
中世王朝物語を読む(前編)
鎌倉時代以降の物語文学に大きな影響を与えた『源氏物語』は、その卓越した優秀性から物語作者の自由な発想を阻害し、舞台設定の似通った多くの「中世王朝物語」を生み出した。このような「中世王朝物語」は、単に『源氏物語』の亜流・模倣に終始しているわけではなく、独自の世界観や主題を描出し、趣向を凝らすことによって『源氏物語』からの脱却、進化を図っている作品群である。
本講義では『源氏物語』の存在を念頭におきつつ中世王朝物語を丁寧に読み解き、その文学的価値を確認することを目的とする。
到達目標Goal
(1)物語個々の特徴を把握するとともに、その作品の文学史的意義を理解する。
(2)物語相互の影響関係を把握し、物語がどのように変容していくかを理解する。
(3)『源氏物語』以降、どれほど多くの物語が書き継がれていたのかを理解する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式。原文を丁寧に読み解き、その内容を解説する。そしていかに先行作品、特に『源氏物語』の影響を享受し、独自性の創造に至ったかを趣向や表現、歴史的・思想的背景を交えながら指摘する。
授業の初めには前回のリアクションペーパーに寄せられた質問事項の解説を行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:物語文学概説(1)
物語とは何か、『源氏物語』までの物語の流れ
第2回:物語文学概説(2)
中世王朝物語とは(1)
『源氏物語』の存在とは
呼称、研究史について
第3回:中世王朝物語とは(2)
趣向について
第4回:『しのびね物語』を読む
「しのびね型」とは
第5回:『石清水物語』を読む(1)
作品概説、物語構造、『源氏物語』との比較
第6回:『石清水物語』を読む(2)
男色について
第7回:『石清水物語』を読む(3)
武士という設定について
第8回:『風に紅葉』を読む
男色について、『石清水物語』との比較
第9回:『松浦宮物語』を読む(1)
作品概説、物語構造について
第10回:『松浦宮物語』を読む(2)
三人の女性の意味について
第11回:『松浦宮物語』を読む(3)
主人公帰国後の物語展開について
第12回:『我が身にたどる姫君』を読む(1)
作品概説、『松浦宮物語』との比較
第13回:『我が身にたどる姫君』を読む(2)
巻五における女帝の人物造型について
第14回:『我が身にたどる姫君』を読む(3)
巻六における前斎宮の人物造型について
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
(授業前)
・全員が次回の講義箇所の概略をつかんでおく。
(授業中)
・講義を聞き、物語の内容を理解する。
・授業中に配布するプリントに講義内容を書き取る。
・物語本文の解釈に不明なところが残らないように一文ずつ理解していく。
(授業後)
・授業で扱った箇所を再読し、読み方・内容を十分に理解するようにする。
・不明箇所は次回に質問して十分に理解するよう心がける。
・授業で取り上げる本文は作品の一部である。授業で触れることできない部分について通読する。
《授業前(予習)と授業後(復習)、それぞれ120分は必要》
テキスト(教科書)Textbooks
授業内でプリントを配布する。
参考書References
授業内で適宜紹介する。
(1)大槻修、神野藤昭夫編『中世王朝物語を学ぶ人のために』(世界思想社)
(2)神田龍身、西沢正史編 『中世王朝物語・御伽草子事典』(勉誠出版)
(3)ドナルド・キーン『日本文学史 古代・中世篇二・三・五』(中公文庫)
(4)中村真一郎『王朝物語』『王朝文学論 』(新潮文庫)
(5)『日本の歴史5~9』(中公文庫)
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(リアクションペーパーの提出)30%、(授業で学び、考えたことをリアクションペーパーに報告できるか)
学期末試験 70%(授業で扱った内容に関する問題に答えることができるか)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
古典作品の原文を扱うため、古語辞典や電子辞書を用意するとよい。