文学部Faculty of Letters
PHL300BB(哲学 / Philosophy 300)哲学特講(8)-1/科学哲学Ⅰ哲学特講(8)-1/科学哲学Ⅰ
木島 泰三Taizou KIJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2226,A3672 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月2/Mon.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 心理学科生は「科学哲学Ⅰ」として履修。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
Our primary objective is to learn about the so-called modern "mechanical worldview" . It is a world view beginning with the "scientific revolution" in the 17th century, which conceives the natural world by analogy with a machine or a clockwork.
You shall learn the history of how this worldview emerged, developed, and criticized, as well as learn its detailed implications. Finally, we will consider philosophical meanings of the scientific worldview generally.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
今期は「機械論的自然像の成立とその後の展開」をテーマにする。近代力学が描き出す世界のあり方は、近代科学の成立期以来、「機械」、さらにいえば「時計仕掛け」にたとえられてきた。今期の講義は、この比喩によって示される自然観の成立、その後の展開とそれへの批判、この自然観の正確な内実などを学び、科学的世界像と言われるものの哲学的な含意を考えていく。
到達目標Goal
到達目標は次の2点である:
(1)講義で取り上げた科学史的事項やそれと関連する哲学的諸問題について、概略的にではあれ正確な説明ができる程度の知識を習得すること。
(2)その知識をベースに、近代科学の成立によって開かれた「機械論的自然像」をめぐって、各種資料の裏付けに支えられた自分なりの論述を作成できるようになること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は資料を配布しながら講義形式で行う。またリアクション・ペーパーや小レポートによる理解度の確認も随時行い、双方向的な、能動的な学びの機会を設ける(提出課題は翌週以降コメントを付して返却する)。また、最終回には授業内試験による確認問題を課し、同時にレポート提出を求める。
(なお、大学の行動方針レベルが2となった場合、この授業は原則としてオンラインで行う。詳細は学習支援システムで伝達する。)
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:はじめに:
自己紹介、授業の進め方や成績評価などの説明、授業の概要など。
第2回:西洋思想史における哲学/科学のはじまり
ミレトスのタレスに始まる古代ギリシャの自然哲学について学ぶ
第3回:ソクラテスの道徳哲学とプラトン『ティマイオス』における目的論的自然観/アリストテレスの目的論的自然観(その1)
ソクラテスとプラトンにおける、古代ギリシャ哲学の大きな転機を「目的論的自然観」の問題を中心に見た後、アリストテレスの思想を見ていく。
第4回:アリストテレスの目的論的自然観(その2)
前回に引き続き、中世を通じて支配的な学説となるアリストテレス自然学にの概要を見ていく。
第5回:ストア派とエピクロス派の自然観/中世からルネサンス期までの展開
ヘレニズム期のストア派・エピクロス派の自然観を、後の機械論的自然観との対比で見た後、中世の中期から後期にかけて西ヨーロッパで進んだ、機械時計を含む機械技術の進歩を見ていく。
第6回:17世紀科学革命におけるアリストテレス自然学の批判
17世紀科学革命と言われている知的革新を概観する。
第7回:デカルトの機械論的自然観
機械論的自然観を哲学的に打ち出したデカルトの思想を見ていく。
第8回:機械論哲学と「時計仕掛け」のメタファーの興隆
「機械論哲学」と呼ばれた思想と、それに関連する機械時計のメタファーの流行を概観する。
第9回:スピノザによる目的論的自然観の批判
機械論哲学のある意味での徹底としてのスピノザの思想を、「目的論的自然観の批判」を中心に見ていく。
第10回:ライプニッツとニュートンの論争・その1
スピノザのような徹底した目的論的自然観への批判に対し、目的論的自然観を守ろうとした思想家としてのライプニッツとニュートンの思想を、彼らの論争を中心に見ていく。
第11回:ライプニッツとニュートンの論争・その2
前回の続き。ライプニッツのデザイン論的な機械論と、ニュートンの生気論はその後の主要な潮流の端緒になっていく。
第12回:18-19世紀における機械論的自然観への批判
18世紀から19世紀にかけての機械論的自然観批判を概観する。
第13回:機械論的自然観と現代
20世紀以降の自然科学の発展の中で改めて機械論的自然観を考えていく。
第14回:まとめ:科学革命と現代/授業内試験/レポート回収
全体を振り返った後、授業内試験とレポートの回収を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
最低限必要な知識は授業内で提供し、完結した内容を提供するが、配布・紹介した参考資料は各自で読み一定の理解を得ておくこと。また講義後は十分に復習し不明な点は次回確認するなどすること。他に、期末レポートの適切な準備のためには、関連資料・関連文献の各自の参照は必須である。(質問等は授業後および配付資料に記載するメールアドレスにて常時受け付ける。)なお、本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に定めず、適宜資料を配付する。
参考書References
個々の主題に沿った参考書は授業内で適宜紹介するが、全般的な参考書として、木島泰三『自由意志の向こう側――決定論をめぐる哲学史』(講談社選書メチエ)、ジョン・ヘンリー『一七世紀科学革命』(岩波書店)、オットー・マイアー『時計じかけのヨーロッパ』(平凡社)、など。
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポートによる「到達目標」(2)の到達度の評価を中心とする(70%)。他に、期末確認試験の結果による「到達目標」(1)の到達度の評価(15%)、および、小レポート等を含む平常の授業への参加態度(15%)も参考にする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書は講義を理解するための補助としてのみ使用しているので、ノート作成においては前後の文脈なしに板書を書き写すのではなく、講義を聴き取って書き取ることを心がけて欲しい。無論こちらも見やすく分かりやすい板書、聴き取りやすい講義を心がける。