デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design
ADE300NC(建築学 / Architecture and building engineering 300)建築法規(都市)Building law
飯田 直彦Naohiko IIDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | B3660 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4,火5/Tue.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | 都市:建築士 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2023年度~)Category (2023~) | |
カテゴリー(2019~2022年度)Category (2019~2022) |
都市環境デザイン工学科 専門科目 展開科目 |
カテゴリー(招聘学科)Category | 都市 |
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Outline (in English)
In this course, we will learn about various legal rules and procedures for the regulation of buildings such as building, zoning, aesthetic, sign and green codes and so on. This course aims to provide you with key concepts to make your urban design reasonable and practical. We will study complicated provisions, breaking sentences into clauses and referring to theories of civil/architectural engineering, urban planning, administrative laws etc., while exchanging opinions about these codes in order to examine their principles. Your exercise could be helpful for your original urban design.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この講義では建築物単体や集団の基準や景観・バリアフリー・省エネなどの基準と手続きからなる様々な建築法規の精神を探ることで、君の都市デザインをより合理的かつ実行可能なものにするための基本的な考え方を学ぶ。建築法規の条文は一般に長文で複雑であるが、これを節や句に分解し、各種工学や都市計画や行政法などの理論を参照し、君が学ぶ他の科目との関係づけていく。
到達目標Goal
1.建築関連法令の読み方と解釈力を習得できる
2.建築関連法令の内容と趣旨を説明できる力を習得できる
3.法令の本旨を織り込んだデザインをする力を習得できる
4.建築士試験受験の基礎を習得できる
【修得できる能力】*【修得できる能力】*
- (A)歴史・文化・自然の理解・尊重:
- (B)技術者倫理:
- (C)工学基礎学力:
- (D)専門基礎学力:20%
- (E)専門知識の活用・応用能力:60%
- (F)総合デザイン能力:20%
- (G)コミュニケーション能力:
- (H)継続的学習能力:
- (I)業務遂行能力:
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部建築学科ディプロマポリシーのうち、「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
建築関連法令のルール(手続きと基準)の要点、背景そして目的を、テキスト(教科書)や授業資料を用いてその実例を示し、例題を解きながら、身につけていく。その上で、自らの感想や意見を加えて建築法規に裏付け、また、他の授業で学ぶ公共公益サーヴィスの計画と運営と関連付けた都市デザインに反映していく。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:まちやいえでみかける建築法規
道路の幅員や隅切り。建築物と敷地。建築物の用途・位置・規模・形態・意匠に関連する法規の発見。建築物内の居室・廊下・階段、壁・柱・梁、開口部、各種設備配管などに適用される法規の発見。この講義全体の編成とねらい。建築法規の歴史。
2:建築の自由vs公共の福祉
法律・条例・政令・省令・告示・政策方針書や技術的助言や条例などの体系。条や項そして号、本文とただし書きなど条文の構成と読み方。義務づける基準と推奨する基準。環境上繊細な地域での建築規制。作る責任と使う責任(SDGsのNo.12)。レポート作成の心がまえ。
3:室内環境のルール(建築基準法単体規定1)
居室と室。廊下・階段などの日常安全や採光・換気・通風など衛生のルール。建築設備の役割。室内環境と屋外環境との関係。ビル衛生法との関係。
4:構造強度のルール(建築基準法単体規定2)
重さと力の共通点と相違点。建築物の骨組。加わる外力と生じる反力そして応力。基礎と地盤。部材とその接合部での力の伝達とヒンジ。構造方法と壁量計算や構造計算。
5:防火避難のルール(建築基準法単体規定3)
特殊建築物と住宅。居室と無窓居室。火災時の火熱煙の拡大とその抑制。各階の在館者の避難行動特性と消防活動。建築防火と市街地火災。消防法や火災保険。
6:建築物と各種インフラ・公共公益サービスとの関係を秩序づけるルール
道路・上下水道・電気ガス・廃棄物処理などと建築物との関わり。開発許可制度。都市計画制限。土地利用規制と税制。税負担他と公共財の整備経営。
7:建築物と敷地・道路の
ルール(建築基準法集団規定1)
接道義務。道路位置指定・2項道路・3項道路。道路幅員に応じた建築規制。木造密集市街地での防災や居住環境そして空地。道路幅員に応じた用途制限と規模制限。
8:建築物の用途のルール(建築基準法集団規定2)
建築用途の制限(相性悪い用途と補いあう用途、影響力ある用途と影響受けやすい用途、その建築用途が必要とする公共公益サービス)、不法妨害(nuisance)論、用途制限と営業開設許可制や環境公害規制との相補。用途の純化vs異種用途との共生。
9:建築物の規模配置などのルール(建築基準法集団規定3)
面積や高さの算定。容積率・建蔽率・高さ・日影・敷地面積・壁面後退等の制限。地区計画制度。
10:着工前、工事中及び使用中の手続きのルール(建築基準法手続き規定)
建築確認と検査。建築基準関係規定。指定材料や型式適合判定。工程や品質の管理と工事監理。定期報告制度。違反建築物対策。不服申し立てと裁決。適用除外と認定や許可。建築主責任。
11:設計や施工や維持保全や改修などを担う職業専門家へのルール(建築士法ほか)
資格・登録制。維持保全計画。業務請負契約。法令順守・倫理。監督処分と罰則。性能設計と単体規定の性能規定階層化。地域特性に応じた集団規定他の目的志向階層化。損害賠償保険。
12:人口減少・少子高齢社会での建築ストックへのプランとルール
既存不適格建築物。バリアフリー・耐震診断と改修・省エネ・建設リサイクル。景観・緑・屋外広告物。
13:住まいをめぐる市民と専門家(住宅・宅地関係法ほか)
建物の寿命と人間のライフステージ。区分所有。性能表示。瑕疵担保責任・宅地建物取引。住宅金融と税制。契約と登記。防災とすまい
14:基準のlocalizeとcustomize
以上を一敷地一建築物原則と一団地認定を例に義務づける基準と推奨する基準の観点から整理する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
予習ではテキスト(教科書)の該当する文章や図表を一読する。復習では該当する条文をインターネットや法令集で再確認するほか、これらをまちや校舎内やいえでみつける。うち、面白い、気になる、自分だったらこのようにデザインするといった場面と関連する建築法規を後述するノートにメモしておく。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
大村謙二郎 五條渉 萩原一郎 平野吉信 監修;First Stageシリーズ 建築法規概論改訂版、実教出版、2019年9月、2,400円+税。このほか関連する法規や最近の法令改正などを適宜、紹介する。
参考書References
建築基準法、建築基準法施行令などは、法令集のほか、法令データ提供システム 電子政府の総合窓口ーeGovをたどると、また、都道府県や市区町村の定める建築基準条例、建築基準条例施行規則などはその都道府県や市区町村のホームページの例規集をたどると、ダウンロードできる。このほか、都市計画やまちづくりのネット上の記事は豊富で、昔の地形図、まちでみかける道路、建築物、屋外広告物、地形、水、緑などすべてが建築法規の実例となる。また、法令集を辞書代わりに使える力をこの講義で身につける。
成績評価の方法と基準Grading criteria
2回の課題レポート(100%)。
課題レポートでは、自分が今後の都市デザインに特に役立つと考えた建築法規について後輩の学生にわかりやすく伝えるように作成し、上記の到達目標への自分の到達点を確認する。第1回レポートの提出は5月上旬前後、第2回は6月上旬前後を予定するので、テキスト(教科書)や”学習支援システム”(法政ポータルサイト:Hoppii)を身近にみること。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
建築物は他の講義で学ぶ道路・上下水道などインフラと結びついていることに気付く、との声をきいた。建築法規(都市)を君の学ぶ都市デザインやインフラマネジメントにも役立てて欲しい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
お知らせや教材を”学習支援システム”(法政ポータルサイト:Hoppii)を通じて入手し、テキスト(教科書)を身近においてください。また、ノートを一冊、用意して、テキスト(教科書)や教材にある建築法規の図表をメモ風に書き込み、受講やレポート作成に備えてください。
その他の重要事項Others
国・県・市の建築指導行政に携わり、そして建築構造技術者からなる団体での役員としての勤務経験を有する教員が建築法規の趣旨と概要及びそれを自他が律することの意義を講義する。また、他の科目も建築法規と関連深く、しっかりと勉強して欲しい。