公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
POL500P2－014（政治学 / Politics 500）国際政治学基礎Introduction to International Politics
森 聡Satoru MORI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X9512 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 （修士課程）研究科共通科目 |
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Outline (in English)
This is an introductory course on international politics. The objective of this course is to gain knowledge of basic concepts of international relations in order to lay the foundation for systematically learning advanced theories of international relations. Students would be exposed to the main paradigms or research programs relating to international politics.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義の目的は、国際政治学に関する基礎知識を修得するとともに、専門知識を体系的に学習するための準備を行うことにある。
複雑さを増してやまない国際社会の諸問題を、広い視野から理解したり説明したりするのに必要な国際政治学や国際関係論と呼ばれる学問分野の基本概念や理解・認識の枠組み（パラダイムないしリサーチ・プログラム）を解説する。現在進行中の国際政治経済、国際安全保障の話題を随時取り上げる。
到達目標Goal
次の三つの到達目標を目指して、＜国際政治学ないし国際関係論の主要パラダイム＞について学ぶ。
第一に、国際政治学における基本的な用語・概念や主要なテーマについての知識を身につける。
第二に、国際政治学ないし国際関係論を捉えるための分析枠組みにまつわる諸々のポイントを正確に理解する。
第三に、現実の国際社会の諸事象を、基本的な概念や分析枠組みを使って理解し、諸資料を活用しながら実証的に説明できる初歩的な能力を修得する。
また、2年次以降に、国際政治の専門的なテーマに関する理論を扱う学術論文を正確に理解するための基礎理解力を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP1」「DP3」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP1」は特に強く関連している。サステイナビリティ学専攻においては、ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
春学期は、Zoomによるライブ形式での開講とする。
授業計画を変更する場合には、学習支援システムでその都度告知する。学習支援システムからの授業に関する通知メールを確認されたい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1：国際政治学のあゆみ
主要パラダイムの概観。学問としての国際政治学の発展の歴史。
2：国際政治学における分析の枠組み
理論とは何か。分析レベルの問題。リサーチ・プログラムとは何か。
3：競争の国際政治―理論編
リアリズムの中核概念。古典的リアリズムとは何か。構造的リアリズムとは何か。攻撃的・防御的リアリズム。
4：競争の国際政治―事例編
米中対立、米露対立の原因と展開。
5：協調の国際政治―理論編
リベラリズムの中核概念。観念的・商業的・共和的リベラリズムとは何か。ネオリベラル制度論とは何か。ネオ・ネオ論争。リベラリズムへの批判。
6：協調の国際政治―事例編
国際貿易・金融システムの仕組み。気候変動をめぐる国際政治。
7：観念の国際政治―理論編
コンストラクティビズムの中核概念。適切性の論理と結果の論理とは何か。規範と文化に関する諸理論。コンストラクティビズムへの批判。
8：観念の国際政治―事例編
人権と制裁・介入の国際政治。
9：中間レビュー
前半の諸理論の振り返り
10：対外政策の理論―「点」からみる国際政治
対外政策を動かす国内要因を理解する。指導者、政党、利益集団、世論など。
11：対外政策の事例
第三次世界大戦を回避した米ソの危機外交
12：国際秩序の理論―「面」からみる国際政治
国家が共通の規則や制度に拘束されていると考えている時に生まれる国際関係を理解する。
13：国際秩序の事例
冷戦終結後の大国間秩序の変容
14：総括
学期中の主要課題に関する解説・講評を行う。学期末レポート課題の説明など。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は2時間程度を目安とします。
テキスト（教科書）Textbooks
テキストは特に指定しない。学習支援システムで講義用資料を配信する。
参考書References
必要に応じて授業中に示す。以下を購入する義務はないが、要すれば適宜参照されたい。
・田中明彦・中西寛編『新・国際政治経済の基礎知識（新版）』、有斐閣ブックス、2004年、2400円。
・小笠原高雪・栗栖薫子・広瀬佳一・宮坂直史・森川幸一編『国際関係・安全保障用語辞典』、ミネルヴァ書房、2013年、3000円。
・世界地図。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績は、レポート課題により評価する予定。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・毎回、授業の冒頭で、前回後半の講義内容を振り返って、記憶を喚起する。
・複雑な概念を扱う際には、二回の講義を利用して説明を行う。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義用アウトライン（見出し入りレジュメ）を学習支援システムにアップロードするので、履修者は各自でそれをダウンロードして、授業に持参するとよい。アウトラインに、授業で使用するパワーポイントや講義の内容を書き込んでいくとよい。
国際政治学、現代アメリカの対外政策
＜専門領域＞ 国際政治学、戦後アメリカの外交と安全保障
＜研究テーマ＞ 先端技術と国際政治、パワーシフトと国際秩序、現代アメリカのインド太平洋戦略など
＜主要研究業績＞
・川島真・森聡編著『アフターコロナ時代の米中関係と世界秩序』、東京大学出版会、2020年。
・"US Technological Competition with China: The Military, Industrial and Digital Network Dimensions," Asia Pacific Review, Vol.26, No.1 (2019), pp.77-120.
・"U.S. Defense Innovation and Artificial Intelligence," Asia Pacific Review, Vol.25, No.2 (Fall 2018), pp.16-44.
・「統合作戦構想と太平洋軍―マルチ・ドメイン・バトル構想の開発と導入」、土屋大洋編著、『アメリカ太平洋軍の研究―インド・太平洋の安全保障』、千倉書房、2018年7月。
・「リベラル国際主義への挑戦―アメリカの二つの国際秩序観の起源と融合」、『レヴァイアサン』第58号（2016年4月）、23-48頁。
・「アメリカのアジア戦略と中国」、北岡伸一・久保文明監修『希望の日米同盟―アジア太平洋の海洋安全保障』、中央公論社、2016年、39-91頁。
・『ヴェトナム戦争と同盟外交―英仏の外交とアメリカの選択1964-1968年』、東京大学出版会、2009年（日本アメリカ学会清水博賞受賞）。
など