公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
ENV500P2－112（環境保全学 / Environmental conservation 500）自然環境共生研究Studies on Sustainable Use and Conservation of Nature
高田 雅之Masayuki TAKADA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X9572 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
| 曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 （修士課程）サステイナビリティ学専攻専門科目 |
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Outline (in English)
To achieve harmony and coexistence between the natural environment and human activities for a sustainable society, it is hoped that we will explore the essence of the issues surrounding the natural environment and address the issues from the scientific and social perspectives. In this lecture, the theme is to understand the ecosystem and the issues surrounding it, to learn the various measures that have been taken to address them, and the potential of policies for harmonization between human and nature.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
持続可能な社会に向けて、自然環境と人間活動との調和・共生を実現するためには、自然環境を取り巻く問題の本質を探り、科学的・社会的な視点から、社会の各主体によって相乗的で多面的に取り組まれることが望まれます。本講義では、生態系とそれをめぐる諸課題を理解し、それらに対してこれまで取り組まれてきた様々な手立てと、今後の共生実現に向けた政策の可能性について考究することをテーマとします。
到達目標Goal
学生が以下の3点について知識と理解を深め、その要点及び自らの考えを説明できることを目標とします。
①保全対象となる自然環境の特性と、人間活動によって引き起こされた問題の現状と課題
②人間による影響を減じ、機能と恩恵を維持するために取り組まれてきた政策とその意義
③国際的視点に立って自然環境との共生に向けて取り組まれている諸政策
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
「主な生態系の理解と保全上の難題」、「日本における自然環境保全のための基盤的な諸施策」、「生物多様性保全・自然再生・里山保全などの近年の重要課題」、「諸外国における多面的な取り組み事例」、「生物多様性と経済」などについて学びます。国内外の実例を交えたプレゼンテーションにより、知識と問題意識を積み重ね、持続可能な自然環境との共生に向けた自らの意見を養うことを通して到達目標に向かいます。
授業は対面を基本とし、必要に応じてオンラインを併用して行います。また、課題提出後の授業、または学習支援システムにおいて、提出された課題からいくつかポイントを取り上げ、全体に対してフィードバックを行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期前半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：ガイダンスと序論
講義の進め方、自然環境保全を取り巻く動向、生物多様性に関わる概念の進化
第2回：生物多様性のホットスポットと生物の進化
生物多様性のホットスポット、生物の大絶滅・大進化の歴史、哺乳類と人間の登場
第3回：生態系の理解1：森林・草原
森林生態系の構造と機能、半資源草原・高山草原の生態系
第4回：生態系の理解2：湿原・干潟
湧水湿地と泥炭地湿原・干潟生態系の特徴
第5回：貴重種の保護
レッドリストによるリスク評価、希少動物・希少植物の取り組み事例
第6回：外来種問題
様々な導入経路と影響、外来生物対策、国内外の事例
第7回：日本の自然環境保全施策1
自然公園と自然環境保全地域、鳥獣保護制度、野生動物の保護管理
第8回：日本の自然環境保全施策2
環境アセスメントの特徴と手続き、制度構築経過、戦略的環境アセスメント
第9回：里山と生物多様性
里山の資源循環と共生、生物多様性とは、生態系サービス、バイオミミクリ
第10回：自然再生
自然再生とは、近自然河川工法、グリーンインフラ
第11回：海外の自然環境共生事例1
フランスの地方自然公園とエコミュゼ、イギリスのトラスト活動
第12回：海外の自然環境共生事例2
ドイツのビオトープ、欧州農業環境政策
第13回：生物多様性と経済
生態系サービスへの支払い、生物多様性オフセット、認証制度
第14回：景観生態学
景観生態学とは、地理空間情報を用いた分析と事例
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
人と自然との関わりや、自然環境政策、生物多様性などに関するメディア、文献、事例に触れることにより自主的な研究を進めます。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
特定のものは使用しません。講義において適宜資料を配布します。
参考書References
毎回の講義において紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点（50%）：毎回提出するリアクションペーパーにより理解度を評価します。
期末レポート（50%）：最終回に示すレポート課題によって総合的な理解度と考察力を評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
知識の詰め込みとならないよう、具体的な事例や挿話を交えながら、できる限り丁寧に説明し理解を促していきます。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
自然環境政策、湿地生態学、景観生態学、自然環境地理学、保全生態学
＜研究テーマ＞
湿地における自然資源の持続的活用、生物多様性と生態系サービスの評価、湿原生態系の構造と人為的影響の評価、生物多様性オフセット
＜主要研究業績＞
Combined burning and mowing for restoration of abandoned
semi-natural grasslands, Appl Veg Sci., 2017.
Drastic declines in Brown Shrike and Yellow-breasted Bunting
at the Lake Utonai Bird Sanctuary, Ornithol Sci., 2017.
Tropical Peat Formation, Tropical Peatland Ecosystems,
Springer, 2016.
「図説日本の湿地」（朝倉書店，2017）編著
「湿地の科学と暮らし」（北大出版会，2017）共著
実務経験のある教員による授業
公務員、独立行政法人、民間企業