公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
SOS500P2-055(その他の社会科学 / Social science 500)地域コンサルティング論Consultation for Community Design
佐谷 和江Kazue SATANI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X9531 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 (修士課程)研究科共通科目 |
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Outline (in English)
① In this lecture, you will learn specific examples of regional consulting.
② We will also practice consulting methods.
③ In addition, we will discuss the structure of the system and the role of regional consulting within the framework of local autonomy and local governance.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
①本講義では地域コンサルティングの具体的なケースについて、発意・背景、コンサルティングの過程、成果・課題を分析・評価して提示する。
②また、コンサルティングに関する手法の演習を行う。
③さらに、地域自治やローカルガバナンスという枠組みの中で、実現のための体制やシステムのあり方、その中での地域コンサルティングの位置づけなどについて、方向性を示す。
到達目標Goal
①地域コンサルティングの理論や方法論を実践的に学び、それを踏まえて、他事例について説明することができる。
②基礎的な地域コンサルティング能力を習得することができる。加えて、コンサルティングという職種研究を通じてキャリアデザインの一助とすることができる。
③地域コンサルティングの位置づけやシステムのあり方について、討論を重ねる。その結果、ローカルガバナンスについての自説を説明することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP3」「DP4」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP3」は特に強く関連している。ディプロマポリシーのうち、サステイナビリティ学専攻においては「DP1」「DP4」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
コンサルティングとは、専門性を活かして、企業や行政などに対して外部から客観的に現状を把握し、問題点を指摘し、対策案を提示する業務を行うことである。 地域コンサルティングは、自治体や住民に対して行うことが多い。ローカルガバナンスの主体である住民、NPO、行政、企業とは異なり、意志決定に参画するものではないが、それらに与える影響は小さくない。
本講義ではケーススタディや手法のスタディ・演習を行う中で、地域コンサルティングに関する理論や方法論を実践的に学ぶ。
授業形式(対面)
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期前半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:講義概論
授業の概要や地域コンサルティングにおいて重要なキーワードを紹介する。手法としては「話し方」を学ぶ。
2:全市レベルの計画作成を支援するコンサルティング
練馬区や港区をケースに全市レベルの計画作成を支援するコンサルティングを学ぶ。手法としては「ファシリテーション」を学ぶ。
3:地域施設の運営組織形成を支援するコンサルティング
新宿区落合三世代モデル事業をケースに地域施設の運営組織形成を支援するコンサルティングを学ぶ。手法としては「ファシリテーション・グラフィックス」を学ぶ。
4:地縁型・テーマ型コミュニティ組織のコンサルティング
横浜市まち普請事業や川崎市の区民会議等をケースに地縁型・テーマ型コミュニティ組織のコンサルティングを学ぶ。手法としては「ロールプレイング」を学ぶ。
5:地域活性化(コミュニティビジネス)のコンサルティング
墨田区玉の井地区をケースに地域活性化のためのコミュニティビジネスへのコンサルティングを学ぶ。手法としては「プロセス・デザイン」を学ぶ。
6:社会貢献する人材育成のコンサルティング
江戸川総合人生大学をケースに社会貢献する人材育成のコンサルティングを学ぶ。手法としては「ワークショップのプログラム作成」を学ぶ。
7:講義の総括とレポート発表
これまでの講義の総括を行う。また、各自レポートを発表し、ディスカッションする。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各ケースのURLを下記に示すので、事前に概要を把握する。
○第2回:練馬区都市計画マスタープラン改定支援/12 ~ 15 年度
http://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/machi/masterplan/
港区まちづくりマスタープラン改定支援/15 ~ 16年度https://www.city.minato.tokyo.jp/sougoukeikaku/kankyo-machi/toshikekaku/kekaku/master-plan.html
○第3回:新宿区落合三世代モデル事業/06 年度~ 08 年度
http://wp.3sedai.com/
○第4回:横浜市まち普請事業 左近山地区/07 年度
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/toshiseibi/suishin/machibushin/machibusin.html
川崎市「区民会議運営」/10 年度~現在
http://www.city.kawasaki.jp/250/page/0000017573.html
○第5回:墨田区玉の井地区/08 ~ 11 年度
https://teratama.tokyo/
http://ameblo.jp/tamanoicafe/
○第6回:江戸川総合人生大学/04 年度~現在
http://www.sougou-jinsei-daigaku.net/
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。講義時に資料を配付する。
参考書References
①都市のイメージ/ケヴィン・リンチ/1960、翻訳1968、新版2007/岩波書店
②アメリカ大都市の死と生/ジェイン・ジェイコブス/1961、翻訳2010/鹿島出版会
③人間の街: 公共空間のデザイン/ヤン・ゲール/2014/鹿島出版会
④まちづくりキーワード事典/三船康道+まちづくりコラボレーション/2009/学芸出版
⑤稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則/木下 斉/2015/NHK出版新書
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点30%:地域コンサルティングに関する理論や方法論を積極的に学んでいるか。
討論への参加40%:基礎的なコンサルティング能力の習得のための演習等に積極的に取り組んでいるか。
レポート・発表30%:地域コンサルティングの位置づけなどについて、具体的なケースを踏まえて方向性を検討し、発表してもらうが、その際、適切なケースを把握し、十分に考察を行っているか。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
紹介する事例を更新するとともに、それぞれのケースにおいて、各主体の関わり方をわかりやすく説明する。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
都市計画、地域計画、コミュニティマネジメント
<研究テーマ>
自治体の都市政策、コミュニティのエンパワーメント、地区計画制度
<主要研究業績>
○60プロジェクトによむ日本の都市づくり/2011/朝倉書店
○まちづくりキーワード事典「市民まちづくり」/2009/学芸出版
○逗子市まちづくり条例にみる四つの条例の意義/2005/季刊まちづくりNo.5/学芸出版
○市民参加と非営利市民組織~NPOの発展は市民参加をどのように促進しているのか~/2003/地域開発Vol.471/(財)日本地域開発センター
○コミュニティをエンパワーメントするための制度設計の研究-新潟県岩船地域ニューにいがた里創プラン事業をケースとして-/2001/日本都市計画学会学術研究論文集/日本都市計画学会