人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B7(史学 / History 500)王権の政治文化ⅠPolitical Culture of Imperial Power I
春名 宏昭
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X1123 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(修士課程)-関連科目 |
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Outline (in English)
This lecture is attended under the heading of “The Heian period and the aristcracy". We try to understand how should be the nation and aristcrats in the former term of the Heian period when the political innovation was extensively carried out.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「平安時代と貴族社会」と題して講義します。平安前期の改革の時代の国家・政治のあり方、貴族たちのあり方を理解するようつとめます。
到達目標Goal
平安時代の貴族社会のあり方の把握を目指します。基礎的な知識を得、その上でそれぞれの事象に興味を持ってアプローチし、国家・政治の本質を理解できる能力を身につけることができます。平安時代の官僚のあり方は現代の日本にも通じるオンタイムの問題ですから、現代の政治が抱える問題点も理解できるようになるでしょう。そのような視点から課題レポートにも取り組んで下さい。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
平安前期の改革の時代から平安中期の王朝貴族の時代への移行期間に関しては、嵯峨天皇・藤原良房・藤原基経・宇多天皇に注目して国家・政治のあり方の変化を見ていきます。この授業では、一般啓蒙書に書かれることのない貴族たちのあり方を見ていきます。
講義ですが、聴いているだけでは話が耳を通り抜けていきますから、問題意識をもって授業に取り組むことが必要です。授業を聴いて問題意識をもった後、参考書等をあらためて読み直すと新しい理解が見えてきます。就職活動や教育実習等あるでしょうが、十分な聴講(もちろん遅刻は含まず)が最低限の必須条件です。心して下さい。
課題を課した場合は、次の授業でコメントします。
本科目は対面授業で行いますが、参加が難しい場合はハイフレックス授業を検討します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
授業の概容の説明
第2回:〈時代〉の変化
ワンランク上の国家を目指して
第3回:官人たちの変化
良吏政治のスタート=大同元年勅
第4回:天皇の性格変化
桓武天皇と平城天皇
第5回:良吏政治の展開
嵯峨朝への政策継承
第6回:良吏政治の実践
弘仁三年勅から天長元年官符へ
第7回:承和の変の前奏
淳和朝・仁明朝の政治状況
第8回:承和の変
母橘嘉智子と娘正子内親王
第9回:貴族の時代へ
文徳朝・清和朝の様相
第10回:応天門の変
安定の時代、摂関政治へ
第11回:源氏と藤原氏
源氏の左大臣と藤原氏の右大臣
第12回:藤原基経の国政運営
清和天皇の悲嘆と陽成天皇の廃位
第13回:阿衡の紛議
昌泰の変へ
第14回:平安前期という時代
平安時代史概観
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
平安時代に関して問題意識を持つには、その前提として平安前期・中期の知識が必要ですし、奈良時代から平安時代への推移についても概括的な理解は必要です。それらを得るためには、どれでもいいですから参考書(該当巻)を読んでみましょう。ただし、著者の理解・興味関心によって内容はずいぶん違います。
この講義では、現在の通説的理解がいかに不十分(言葉足らず)かということを述べます。それを確認するためにも参考書(該当巻)を読んでおいて下さい。また、講義の対象とする嵯峨朝の前の時代を知るには私の『平城天皇』(吉川弘文館人物叢書)を、延喜年間以降については『岩波講座日本歴史』第5巻の「摂関時代と政治構造」を読んで下さい。この講義の準備・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
春名宏昭『〈謀反〉の古代史』(吉川弘文館)。
授業に必要な史料はプリントして配布します。
参考書References
中央公論社(文庫)・小学館(文庫)・集英社・講談社(文庫)から出版された『日本の歴史』や、吉川弘文館の『日本の時代史』・『日本古代の歴史』、東京大学出版会の『日本史講座』、岩波書店の『シリーズ日本の古代史』(新書)、『岩波講座日本歴史』の該当巻。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点とレポートで評価します。
基準は平常点30%、レポート70%です。レポートで取り上げるテーマは学生各人で選んでよいことにしていますが、どのようなテーマを選んでも授業の理解の度合いはおのずとレポートの内容にあらわれます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書は教師の書いたものをただ写すだけでは身につきません。人物名・事象名・年号や学術用語などのキーワードを書きますから、それらも含めて、自分で工夫して自分なりのノートを作って下さい。