人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIN500B7(言語学 / Linguistics 500)日本語の歴史と現在ⅡHistory and Present of the Japanese Language II
竹林 一志
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X1093 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(修士課程)-関連科目 |
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Outline (in English)
In this class we carefully read ‘The tale of Ise’ (from chapter 1 through 15) for studying about the linguistic expressions of Japanese classical literature and the methods of analyzing them. The aim of the class is to understand the characteristics of classical texts written in kana and interpret the linguistic expressions precisely in the context. This class is mainly intended for overseas students.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
『伊勢物語』第1段~第15段を丁寧に読み解きながら、日本古典文学の言語表現と、その解析法について学ぶ(本授業は、おもに留学生を対象とする)。仮名文の性質を理解し、ディスコースの中で表現を読み解けるようになることを目指す。
到達目標Goal
1.『伊勢物語』の言語表現の特徴について、具体例を挙げつつ説明することができる。
2.日本古典文学の言語表現を的確に解析するための方法・姿勢を身につける。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
オンライン授業の形式で行う(Zoomを使用する予定)。資料の配付や課題の提出は学習支援システムを用い、授業内でフィードバックをする。この授業では、テキストを用い、おもに演習形式(受講者の分担発表と出席者全員による討議)で進める。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:テキスト「読者のみなさんへのよびかけ」の読解
本授業の全体像を伝えた後、テキスト「読者のみなさんへのよびかけ」を一緒に読む。発表の分担も行う。
第2回:テキスト「イントロダクション」の読解
担当教員作成のワークシートをもとに、テキスト「イントロダクション」を読み解く。
第3回:第1段「昔、をとこ」~「心地まどひにけり」の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第1段「昔、をとこ」~「心地まどひにけり」の表現を解析する。
第4回:第1段「をとこの着たりける」~「雅をなむしける」の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第1段「をとこの着たりける」~「雅をなむしける」の表現を解析する。
第5回:第2段・第3段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第2段・第3段の表現を解析する。
第6回:第4段・第5段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第4段・第5段の表現を解析する。
第7回:第6段~第8段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第6段~第8段の表現を解析する。
第8回:第9段「昔、をとこありけり」~「ほとびにけり」の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第9段「昔、をとこありけり」~「ほとびにけり」の表現を解析する。
第9回:第9段「行き行きて」~「しほじりのやうになむ、ありける」の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第9段「行き行きて」~「しほじりのやうになむ、ありける」の表現を解析する
第10回:第9段「なほ行き行きて」~「こぞりて泣きにけり」の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第9段「なほ行き行きて」~「こぞりて泣きにけり」の表現を解析する。
第11回:第10段~第12段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第10段~第12段の表現を解析する。
第12回:第13段・第14段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第13段・第14段の表現を解析する。
第13回:第15段の読解
先行研究を検討しながら『伊勢物語』第15段の表現を解析する。
第14回:総括
本授業の要点をまとめつつ、受講者の理解度を確認する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各3時間を標準とする。
各回の授業までに、所定のテキスト箇所を一読しておくこと。
授業後は、テキストやノート、発表者のレジュメを見直しておくこと。
テキスト(教科書)Textbooks
『伊勢物語の表現を掘り起こす』小松英雄、笠間書院、2010年、1,900円(税別)
参考書References
『日本古典文学の表現をどう解析するか』竹林一志、笠間書院
『みそひと文字の抒情詩』小松英雄、笠間書院
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(発表・提出物・受講姿勢):60%
レポート(上記の到達目標に関連する課題を出す):40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
専門的な内容を分かりやすく解説するように努めます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
Zoom授業を受けるために必要なデバイスや通信環境を整えておいてください。
その他の重要事項Others
春学期科目「日本語・日本文学の基礎A」(「日本語の歴史と現在Ⅰ」)を受講していることが望ましい。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
日本語文法、日本古典文学の表現、三浦綾子文学
<研究テーマ>
文の本質、助詞・助動詞の意味・用法、文学表現の解析など
<主要研究業績>
単著:
『日本古典文学の表現をどう解析するか』笠間書院、2009年
『聖書で読み解く『氷点』『続 氷点』』いのちのことば社、2014年
『文の成立と主語・述語』花鳥社、2020年