人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT500B7(文学 / Literature 500)能と楽劇ⅠNoh and Musizal Performance I
山中 玲子
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X1086 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 国際日本学インスティテュート(修士課程)-関連科目 |
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Outline (in English)
In this class, students will read Zeami’s “Sarugaku dangi(Talks on Sarugaku)” and acquire the basic knowledge about noh plays in his period
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
能の大成者世阿弥の芸談『世子六十以後申楽談儀』を通読し、能楽研究のために必要な基本情報を知るとともに、世阿弥時代の能楽に関する断片的な記事を作品研究や演出研究に生かす方法を学ぶ。昨年度からの継続テーマ。
到達目標Goal
①世阿弥時代の能楽について『申楽談儀』に記されている内容を理解する。
②能の作品研究をする際に確認すべき項目やそのために参照すべき資料について習熟する。
③能の作品研究の様々な切り口を知る。
④世阿弥時代の断片的な記事を作品研究や演出研究に生かす方法を学ぶ。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
現代の能楽および、能楽研究に必須の基本文献の紹介等の後、『世子六十以後申楽談儀』を講読していく。世阿弥伝書や謡本など、能楽研究所所蔵の原本に触れる機会も採り入れる。新型コロナウィルスの感染状況により、オンライン授業となる場合も、許される範囲で、交代で研究所の原本資料に触れられるように工夫したい。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
『申楽談儀』を含む世阿弥伝書についての概説
第2回:『申楽談儀』の講読:18条
能の装束・道具など
第3回:『申楽談儀』の講読:18条続き・19条
能装束・道具・面
第4回:『申楽談儀』の講読:20条~21条
狂言の名人・田舎の風体
第5回:『申楽談儀』の講読:21条~22条
十二権守の手紙・面のこと
第6回:『申楽談儀』の講読:23条
猿楽諸座の由緒
第7回:『申楽談儀』の講読:23~24条
猿楽諸座の由緒(続き)・世阿弥をめぐる霊験談
第8回:『申楽談儀』の講読:25~28条
田楽の起源・松囃子・薪猿楽
第9回:『申楽談儀』の講読:29~31条
猿楽役者の日常の心がけ
第10回:『申楽談儀』の講読:結崎座座規
結崎座の座規・奥書
第11回:『申楽談儀』の講読:追記・別本聞書
獅子舞・声の薬・南都雨悦びの能・別本聞書
第12回:関連論文の輪読
大和猿楽の歴史に関する重要論文を選び輪読・討議
第13回:関連論文の輪読
申楽談儀の記事が重要なkン居となる作品研究を選び輪読
第14回:まとめ
これまでの内容の確認。作品研究に役立つ他の世阿弥伝書について。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業中に指定された関連論文を次回までに読んで、疑問点があればまとめておく。
授業で扱う作品について、どんな形でも本文を用意し、内容も把握しておく。本授業の準備学習・復習時間は、各2 時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
岩波思想大系『世阿弥・禅竹』(表章・加藤周一)が理想。
どうしても入手できない場合は岩波文庫『世子六十以後申楽談儀』(表章校注)
参考書References
授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末に課すレポート(60%)、輪読の担当箇所の理解度(30%)、通常の授業への貢献度(10%)等を総合して評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度一年間で『申楽談儀』を通読する予定だったが、同書の理解に必要な、能に関する基礎知識を共有するのに相当の時間を費やすことになった。そのため通読はあきらめてゆっくりと進んできた結果、今年度も前期は『申楽談儀』を続け、最後まで読み通すことになった。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
なし。
その他の重要事項Others
特に春学期は世阿弥伝書や謡曲本文の理解に基づいて授業を進めるため、古文が読めない場合は受講が難しいと思います。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 能楽研究
<研究テーマ> 能の作品研究・演出研究
<主要研究業績>
★「修羅能以前の「平家の能」―〈経盛〉の再検討を通して―」 軍記物語講座第二巻『無常の鐘声 平家物語』(松尾葦江編 花鳥社 2020年)
★「能〈通小町〉遡源」『国語と国文学』93巻3号・2016年3月
★「〈檀風〉「孝養」の習事―死者を悼む演技をめぐって―」『文学』16巻2号・2015年3月
★「「天女舞」応用の一形態―神と遊女が舞った菩薩の舞― 」 『中世文学と隣接諸学 7』(竹林舎2012 年)