人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B4(史学 / History 500)西洋古代史研究ⅠOccidental Ancient History Ⅰ
後藤 篤子
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0374 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 史学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This course deals with the history of the Roman empire from the late 2nd century through the 5th century, considering such themes as the division of the Roman empire into the western and eastern parts, and the relationship between the 'Romans' and the 'Germans'.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、2世紀後半~5世紀のローマ帝国の詳しい歴史を政治史を中心に学び、帝政後期のローマ社会を概観することで、ローマ帝国の「東西分裂」という表現や、「ローマ」対「ゲルマン」という二項対立的見方の妥当性について考える。
到達目標Goal
2世紀後半~5世紀のローマ帝国の政治と社会についての基本的知識を習得する。
帝政前期からの変化をもたらしら諸要因について、自分で考察できる。
ローマ帝国の「東西分裂」という表現や、「ローマ」対「ゲルマン」という二項対立的見方の妥当性について、根拠を明示しつつ自分で考察できる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本的には対面授業の講義形式で進めるが、講義レジュメは原則として1週間前に学習支援システムの教材欄にアップするので、受講者は事前によく目を通し、予習したうえで授業に臨むこと。教室授業は講義レジュメの補足説明と、学習支援システム上に設定する質問受付コーナーに事前に投稿される質問や、その場で出される質問・意見へのフィードバックを中心に進める。グループディスカッションを行う回は各グループから討議内容を報告してもらい、最後に全体へのフィードバックを行うが、時間が足りない場合は学習支援システムを利用しての報告提出とフィードバックに切り替える。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
帝政前期ローマ社会の概要
第2回:「ローマの平和」の終焉
「五賢帝」時代末期からセウェルス朝期の政治史
第3回:「アフリカ人皇帝」の復讐?
セプティミウス・セウェルス帝の評価をめぐるグループディスカッション
第4回:3世紀のローマ帝国(1)
「軍人皇帝時代」の開始
第5回:3世紀のローマ帝国(2)
「軍人皇帝時代」の展開
第6回:「3世紀の危機」?
「危機」の諸相。軍人皇帝への再評価をめぐるグループディスカッション。
第7回:「危機」の克服
ディオクレティアヌス登位からコンスタンティヌス帝死去までの政治史
第8回:「大きな政府」の出現
ディオクレティアヌス・コンスタンティヌス両帝の諸改革と帝政後期の社会
第9回:4世紀のローマ帝国
コンスタンティヌス帝死去から「ゲルマン民族大移動」の開始まで
第10回:「ローマ」と「ゲルマン」
ローマ・ゲルマン関係史と「ゲルマン民族大移動」開始後の状況。
第11回:ローマ帝国の「東西分裂」?
4世紀末~5世紀初頭の政治史
第12回:5世紀前半のローマ帝国
ローマとコンスタンティノープル
第13回:5世紀後半のローマ帝国
テオドシウス朝断絶後の状況
第14回:まとめ
到達度の確認
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の講義レジュメは原則として1週間前に学習支援システムの教材欄にアップするので、受講生は事前に目を通し、知らない人名や事項についてはまず自分で調べてみること。そのうえで、不明点や疑問点は授業時の質疑応答で解決を図ること。授業後は講義や質疑応答の内容を復習し、まだ理解が不十分と思われる点や疑問点について、まず自分で講義時のノートや参考文献を利用して考えてみる。それでも残る不明点・疑問点については、学習支援システムの授業内掲示板等に設定する質問受付コーナーか、次回授業の質疑応答時間に必ず解決するようにする。また、ディスカッションの素材は1週間前に配布する講義レジュメに記載するので、よく読んで自分の意見をまとめておくこと。本授業の予習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない。講義概要と関連史料・図版等を記載したレジュメを、原則として講義の1週間前に、学習支援システムの教材欄にアップする。
参考書References
井上文則『軍人皇帝のローマ―変貌する元老院と帝国の衰亡』講談社選書メチエ、2015年。
ベルナール・レミィ『ディオクレティアヌスと四分統治』、大清水裕訳、白水社(文庫クセジュ)、2010年。
ベルトラン・ランソン『コンスタンティヌス―その生涯と治世』、大清水裕訳、白水社(文庫クセジュ)、2012年。
弓削達『永遠のローマ』講談社学術文庫、1991年。
田中創『ローマ史再考―なぜ「首都」コンスタンティノープルが生まれたのか』NHKブックス、2020年。
その他の参考文献は、講義レジュメで随時紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(質問やディスカッションでの発言等、授業への積極的参加度)20%、期末筆記試験80%で評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
2020年度は全科目がオンライン授業となり、それへの対応で授業準備に例年をはるかに上回る時間を要したため、予習時間を十分に確保できるようなタイミングで講義レジュメを事前アップできなかったことが、最大の反省点です。2021年度は1週間前のアップを心がけ、諸般の事情で遅れる場合でも、2020年度のような大幅な遅れにはならないようにします。