理工・生命科学部教養科目KLAC Course
BSP100LC(初年次教育、学部導入教育及びリテラシー教育 / Basic study practice 100)物理学基礎IBasic Physics I
池田 浩治Koji IKEDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工・生命科学部教養科目KLAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | H3314 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工・生命科学部教養科目>Category | 理系教養科目(理科系) |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Physics is divided into four major areas, such as dynamics, electromagnetism, thermal statistical mechanics, and quantum mechanics. This course focuses on the topics in classical mechanics, as the basics of whole treatment in physics.
Topics in classical mechanics are found as the phenomena you are familiar in daily life, and main stream in this course is as follows; to know that mathematical expression is proper than expression in text, and to know how to treat the mathematical expression.
The topics in this course will be the basic background for the studies in near future for your own specialities, then it is strongly recommended to master everything in this course.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
物理学は「力学」「電磁気学」「熱統計力学」「量子力学」に大別することができますが、この科目では物理学全般の基礎となる力学(いわゆる「古典力学」)において扱う基本的な運動を「どのように取り扱うかについて」学びます。
古典力学では日常目にする運動を対象としていますが、この科目では、それらの運動の特徴は文章を用いて表現するより、「数式を用いることにより正確に表現できること」、そしてその数式を数学的に変形したり他の物理的特徴と組み合わせたりすることによって「高校物理よりも拡張された取り扱いを理解すること」を学びます。
本科目で取り扱う内容は、物理学に限定された考え方や取り扱い方ではなく、「工学全般の基礎となる考え方や手法」です。経営システム工学科のみなさんにとっては、今後の専門科目において扱う内容とは直接関わり合いがないかもしれませんが、特徴を取り出して数式化する「モデル化」や、その数式を条件式として解いて、「現象の予測」を行うための基礎として、ぜひ「慣れる」「活用できる」ようにしてほしい内容です。
なお、この科目では大きさを無視できる「質点」を中心に扱います。
到達目標Goal
全ての工学における基礎的な取り扱いを身につけるため、物理的な自然現象を対象として、観察し、測定し、その結果から規則性を見出して、法則を考え出し、その取り扱いを検討する、という物理学の手法を追体験する経験を通じて、以下の各点を受講生諸君が実現できることが本科目の到達すべき目標です。
1)「位置」「速度」「加速度」などの測定量は、数学的な数値とは異なり、「誤差」を含み「精度」を意識して取り扱うことができること
2)「ニュートンの運動の法則」を理解し、場面に応じて数式の形に表すことができること
3)微分、積分、ベクトルの取り扱いを活用できること
4)運動方程式を微分方程式として考え、解を求めることができること
5)得られた解から運動の様子を具体的に説明できること
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
**********************************
2021年度はCOVID-19感染防止との兼ね合いによっては、オンライン授業となるかもしれません。具体的な授業のやり方などは、4月上旬から適宜「学習支援システム」経由でおしらせします。
オンライン授業の場合は、GoogleClassroomを用いて、出席確認、講義資料(動画)の視聴、小テストなどの実施、また、Zoomを用いてリアルタイムな質疑応答や追加説明を行うことになります。
対面式での授業実施が可能であれば、出席確認は教室に設置の「出席管理システム」により行い、小テストなどは学内ネットワーク経由でGoogleClassroomにより実施、となります。
***********************
_______________________________
(シラバス 2021_02_10:以下は対面式授業の場合です。オンライン授業でも大筋同様に行います)
授業は指定した教科書の内容にしたがって行います。
教科書を予習して授業に臨んでもらうことが必要です。
ただし、自力では理解しにくいかもしれない部分に関する補助資料を授業前に公開しますので、それも参照して予習を行うこと。
授業では、予習の段階で理解しにくそうなところ、また、予習の段階で重要さを見落としそうなところを中心として説明するため、補助資料をスクリーンに投影したり、板書したりしながら説明します。
学期初めは、導入部分は高校で習ったことの復習から始めますが、途中から新たに説明される考え方、そして将来にわたって通用する考え方へと拡張されるので、気がつかないうちに高度な内容へ移っていることになります。
そのような展開についてきてもらうとき、「納得して理解すること」に注意を払ってください。ゲームの攻略本のように「丸覚え」したり、単に繰り返しを通じて「反射的に作業する」では応用が効きません。知識の積み重ねる努力が実力に直結することにも注意してください。
毎回、小テストを実施しますが、「不十分な回答だった場合、何が不十分なのか」「誤っている場合、何をどのように誤解していて、本来どのように理解すべきだったか」をはっきりしてもらうことが重要です。
そのため、小テストは、まず自力で答案を作成してもらったのち、続いて解説を聞きながら自分の答案を添削、修正することを行ってもらいます。
この作業を通じて、「正しい内容」を理解し、「簡潔に記す」を意識してもらうことを目指します。いわゆる「部分点狙い」のために、だらだらとなんでも答案に盛り込む答案が不適切であることを実感してください。
なお、課題等に対しては学習支援システムを用いてフィードバックします。春学期の授業は,原則としてオンラインで行う。 詳細は学習支援システムで伝達する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:ガイダンス、
測定に関連した基礎知識
(テキスト第0章)
国際単位系、実測値における有効数字と誤差、測定結果を用いた計算の仕方
2:運動の表し方(1:直交座標系における表現)
(テキスト 1.1-1.3)
一般の運動における位置、速度、加速度の関係。
平面内での等速円運動
3:運動の表し方(2:極座標系における表現)
(テキスト 1.4)
平面内での等速でない円運動、
平面内での極座標を用いた、位置、速度、加速度。
4:運動の法則(1:運動方程式)
第1章の復習
(テキスト 2.1-2.3)
運動方程式を用いた基本的な取り扱い。
1)作用する力が与えられている場合、
2)作用する加速度が与えられている場合
3)等速円運動の場合
5:運動の法則(2:運動量)
運動方程式を解く(1:解を仮定して解く)
(テキスト 2.4)
4)運動量と運動の法則
(テキスト 3.1)
速度に比例する抵抗のみを受ける物体の運動について運動方程式を「解を仮定」により解く。
6:運動方程式を解く(2:変数分離により解く)
(テキスト 3.1)
速度に比例する抵抗のみを受ける物体の運動について運動方程式を「変数分離法」により解く。
7:前半のまとめ(第1回ー第6回)
第1回から第6回までの内容に関するまとめとして、中間試験を実施。
8:運動方程式を解く
(3:重力を含む場合)
(4:速度の2乗に比例する抵抗の場合)
(テキスト 3.2-3.3)
一定の重力が作用する場合など定数項が含まれている時の取り扱い。
速度の2乗に比例する力を受ける場合の取り扱い。
9:運動方程式を解く
(5:単振動)
(テキスト 4.1)
バネの復元力のみで往復運動するときの運動方程式を第3章の手順が適用できるかどうかを確かめながら解く。
10:運動の解析
(5:単振動)
(テキスト 4.1)
前回の取り扱いを、テイラー展開と結びつける。
振り子の運動と単振動についても検討する。
11:運動の解析
(6:減衰振動)
(テキスト 4.2)
復元力だけでなく抵抗を受ける運動、の場合について検討する。
12:運動の解析
(7:強制振動)
(テキスト 4.3)
外部から力を周期的に受ける時の運動について検討する。
13:ポテンシャルエネルギーとエネルギー保存(1)
(テキスト 5.1& 5.2)
仕事の定義。
運動方程式から「エネルギー原理」を導く。
14:ポテンシャルエネルギーとエネルギー保存(2)
(テキスト 5.3-5.5)
特殊な場面として「保存力」に注目し、ポテンシャルエネルギーの定義を行い、「力学的エネルギー保存則」を導く。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】授業計画に沿って授業を実施するので、各回に対応する部分のテキストを予習して授業に臨むこと。
あらかじめ「どこがわかりにくいか」「どこが納得できないか」をはっきりさせておくと、授業が理解しやすくなる。
復習においては、テキスト、板書を丸覚えするのではなく、「自分が理解できる言葉を使って表現すること」「略図やグラフを描いて、視覚的に里香雨を促す」に徹すること。
微分・積分について、高校での理解が不十分な人は,教科書レベルでよいので、復習しておくこと.
テキスト(教科書)Textbooks
理工系のための解く! シリーズ 「力学」 第2版第7刷
著者:平山修、篠原俊二郎、 出版社:講談社
*古い版等では、誤りや内容の変更に対応していませんので、上記の「第2版第7刷」を入手してください。
*「物理学基礎 II (担当:池田)」でも教科書として使用します。
参考書References
必要に応じて講義中に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
**********************************
2021年度の講義が「対面式講義」「オンライン式講義」いずれかによって評価手法を変えざるを得ません。
具体的な方法と基準は、授業開始日までに学習支援システムで提示します。
**********************************
_______________________________
(シラバス 2021_02_10:対面式講義の場合)
定期試験60%(中間試験30%、最終試験30%)、授業中に実施する小テスト(20%)、および、平常点(20%)などをもとに総合的に評価する。
いずれも、到達目標に対して、最低限のレベルに到達している場合を6割以上、若干の理解不足が見られるがほぼ到達目標に到達している場合を7割以上、ほぼ必要な知識を身につけていると考えられる場合を8割以上、知識を自由に運用でいるとみなすことができる場合を9割以上の評価とする。
(シラバス 2021_02_10:オンライン式講義の場合)
授業中に実施する小テスト(80%)、および、平常点(20%)などをもとに総合的に評価する。(手書き答案を作成してその画像を送ってもらう「試験」を2020年度に実施しましたが、通信環境の問題、画像取得手段や画像送付手段に関する慣れの問題などが、特に春学期は大きく影響したため、手書き答案の送付は避けることとしました)
なお、学期途中から対面式講義に変更された場合は、上述の「(シラバス 2021_02_10:対面式講義の場合)」に準ずる定期試験を実施する予定です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回行う小テストは「正解」「不正解」だけでは力を伸ばすことに繋がりません。
「不正解」なら「何が欠けているのか」「何が誤りなのか」を学生本人が理解することが一番の勉強です。
そのための自己採点、自己添削であることを活用してください。
中間試験、最終試験の結果によれば、「だらだら計算式を並べている」「文字がはっきり書かれていないために採点できない」という答案の場合、内容を理解することをせずに「教科書や補助資料の丸写し」で済ませていることがほとんどです。
「異なる考え方を理解する」が学生諸君の思考の柔軟性を養う、ということをよく理解してください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし
その他の重要事項Others
対面式講義の場合、講義中にスマートフォンなどを使って写真を撮ることは勧めません。
講義中に「ここは重要」と発言すると、スマートフォンで写真を撮る諸君がいます。
「自分の手を使って書く」という作業を行うと、理解しやすかったり、記憶に残りやすかったりすることも、お手軽に写真を撮るだけで済ませている諸君は手元にデータがあるだけで安心するだけで止まるのか、理解すること自体を行っていない雰囲気があります。