法務研究科Law School
LAW500A2(法学 / law 500)刑法判例演習ⅠSeminar on Criminal Law Cases Ⅰ
京藤 哲久Norihisa KYOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | V1961 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 3 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 選択 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
法律基本科目群(応用科目) 刑事系 |
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Outline (in English)
In this course,the case method is used to provide practical experience in analysis and decision making in the solution of problems including important general doctrines of substantive criminal law.Regarding important issues, you will acquire deep knowledge of supreme court decisions through questioning and answering and get more clear understanding of the range of these decisions( ratio decidendi) . The first few lectures will be used to confirm the basic knowledge to effectuate case method lectures thereafter following.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
刑法総論の分野の重要判例のポイントを、判例を素材とした事例や設問に即して検討する。重要論点については質疑応答を通じて知識を確認し、判例理論の射程についての理解をより確実なものにします。最初の数回は、基礎的な知識の確認にあてますが、その後は事例演習形式の授業です。
到達目標Goal
これまでに学習してきた刑法の基本的な理解を確実にして、これを論述に生かす能力が備わるようになることを目標としています。
各回に掲げられているテーマは、その論点が含まれる事例に即して検討する実践的な演習で、検討してもらう事例は、刑法のいろんな論点が含まれています。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
あらかじめ提供する事例形式の教材を事前に検討したうえで授業に臨んでもらい、基礎的な知識の確認と処理の仕方について、ディスカッションを通じて、レベルアップの向上をめざします。設問を出発点に学生に応答してもらい、また、ときには学生間の議論を通じ、これに講評をくわえながら、理解の深化をめざします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:犯罪論の知識を論述につなげるための予備知識
1ウォーミングアップ、2共犯論概説
第2回:犯罪論の知識を論述につなげるための予備知識
罪数処理
第3回:第1回設問
因果関係
第4回:第2回設問
不真正不作為犯
第5回:第3回設問
故意と錯誤
第6回:第4回設問
故意と錯誤
第7回:第5回設問
錯誤
第8回:理解度チェック
授業では課題を解いたものを検討し、基本的論点の所在を確認したうえで、担当教員が解説をする。
第9回:第6回設問
正当防衛・過剰防衛
第10回:第7回設問
誤想防衛
第11回:第8回設問
未遂・中止
第12回:第9回設問
間接正犯
第13回:第10回設問 犯罪論の原則と応用
原因において自由な行為、共犯関係の解消と因果関係
第14回:第11回設問
身分犯と共犯
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
回数は多くありませんが、課題が出されたときには、設問に対する解答を事前に提出したうえで授業に臨んでください。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
橋爪隆・判例講座・刑法総論(警察学論集に連載されたもので、比較的読みやすい)を利用する予定ですが、参加学生の要望をも考慮して、適宜、適切な教材を選択します。
その他の教材も適宜配付する予定です。
参考書References
特になし
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業期間中における評価
理解度チェックの出来25%、質疑応答25%
期末における評価 定期試験(ただし受講者が5人以内の場合には課題についての提出レポート(添削後の再提出可)に対する評価で代替する)50%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
履修する学生の学力にあわせた授業になるよう工夫しています。不得意な人は基本的な力が身につき、また、得意な人は、学問の世界は奥が深いので、さらに深化させることができます。簡単すぎる、難しすぎる等、感じた場合には、申し出てください。調整します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業時に指示します。
その他の重要事項Others
これまで蓄えてきた知識を事案処理に生かすには、自分なら与えられた事案をどのように処理するかを自分で考えて、練習することが大切です。知識だけでは事案処理を求められる問題についての良い法律論文は作成できません。
自分で考える力は、与えることができるような性質のものではなく、自分で苦労しながら身につけて行くしかないもので、対話型の授業が大切です。教師や参考書は、所詮、触媒でしかないことを正しく理解することが、自立への第一歩です。伊藤東涯の「用字格」に「師必ずしも良ならず。これを学ぶの法(方法)必ずしも備わらず。」という一句が引用されていました。学びの道の本質的な部分は昔も今も、そしておそらく将来も変わりません。
三年次の授業は教わることが目的ではないので、授業を生かすも殺すも、自分の姿勢次第であることを意識して、授業に臨んで欲しい。そうすれば必ず得るものがある。