経営学部Faculty of Business Administration
ECN100FA(経済学 / Economics 100)経済学入門Essentials of Economics
大木 良子,高橋 理香
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学部Faculty of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A4017 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※ クラス指定があります。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2019年度以降)Category (2019~) | 専門入門科目100番台 |
カテゴリー(2018年度以前)Category (~2018) |
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Outline (in English)
Everyone who wants to study business may have a strong interest in decision-making of individuals and firms and the fundamental structure of economy in a whole society. By learning economics, you can understand them. This class is the first step for you to study economics.
This class consists of two parts: theoretical and empirical studies. In the theoretical study, we will learn principles of microeconomics necessary to grasp consumer and corporate behavior logically. In the empirical study, we will deepen our understanding of mechanisms and trends of the Japanese and the world economies through data, history, and current topics.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
経営学を学ぼうとするみなさんは、個々人や個々の企業の選択、そしてその土台となる経済の仕組みやその動きなどについて強い関心を持っていると思います。経済学を学ぶことで、それらの読み解き方を身につけることができます。この講義によって、その経済学の学びの最初の一歩を踏み出すことができます。
14回の講義は、理論編7回と実証編7回で構成されています。
理論編では、消費者行動や企業行動を論理的に考えるために必要なミクロ経済学の基礎を学びます。実証編では、日本経済と国際経済の実態やトレンド、そして経済のしくみについて、具体的な数字や事象の解説を通じて理解を深めます。
到達目標Goal
市場、インセンティブ、競争、バブル、金融、為替など、身近な経済学の基本用語の定義を正しく理解した上で、経済の仕組みの基本を身につける。また、履修を通じて学んだ経済学の基本的な理論や経済の仕組みを現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する力を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1-3」に関連が特に強く、「DP1-1」、「DP1-4」、「DP3」、「DP4」に関連がかなりある
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業では、教員の専門性を活かし、理論編7回を担当する教員1名(大木)と実証編7回を担当する教員1名(髙橋)とで協力して授業を進めます。また、オンライン教材などを活用して宿題を出題し、簡単な問題を自分の力で考えて解くトレーニングを積み重ねていきます。
各回、教員による授業動画をオンラインで配信します。宿題もオンラインで提出して頂きます。学習支援システムの掲示板やオフィスアワーを活用して、受講者とインタラクションを持つ機会を確保します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期および秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション+
理論編第1回:ミクロ経済学とは?
授業の概要を確認するとともに、経済学とはどのような学問か?経済学ではどのような考え方をするのか?経営学部生が経済学を学ぶ意義は何か?という疑問について、一緒に考えていきます。
①授業概要の紹介
②経済とは?経済学とは?
③経済学の考え方
④経済学を学ぶ意義
引き続いて、理論編第1回として、ミクロ経済学の全体像、考え方を紹介します。
第2回:理論編第2回:市場と需要・供給(1)
市場経済を機能させている最も重要な要素である需要と供給について学びます。「猛暑がアイスクリームの需要を増加させる」「台風が農作物の供給を減少させる」など現実に観察される現象について、グラフを描いて考察します。
①市場と競争
②需要(需要の決まり方、需要曲線のシフト)
③供給(供給の決まり方、供給曲線のシフト)
第3回:理論編第3回:市場と需要・供給(2)
需要と供給は1つ1つの財の生産量と販売価格を決定します。市場において、売り手と買い手がどのように行動し、影響し合うのかを考察します。
①市場均衡(需要と供給を一緒に考える)
②需要と供給の弾力性(価格などの変化に対して、需要や供給はどのように変化するか?)
第4回:理論編第4回:ミクロ経済学理論を応用した問題演習
いくつかの例題を通してここまでに学んだ内容を組み合わせて、より詳細に市場とその均衡の変化を分析します。
①税金が上がると市場均衡はどう変わる?
②猛暑でアイスが売れ、台風でさとうきびが取れなくなって砂糖の価格が上がったら、アイス市場の均衡はどう変わる?
第5回:理論編第5回:市場の効率性
売り手と買い手が市場に参加することによって得られる便益(ベネフィット)について考え、どうしればそれらの便益をできるだけ大きくできるかについて考えます。そして市場が望ましい結果をもたらしてくれる理由を探ります。
①消費者余剰とは?(買い手はどれくらい満足しているの?)
②生産者余剰とは?(売り手はどれくらい満足しているの?)
③市場の効率性(売り手と買い手による交換の利益が一番大きいのはどこ?)
④課税の死荷重(課税によって失われるものがある?)(時間があれば)
第6回:理論編第6回:市場の失敗(1)
市場に任せておくと問題が生じる場合として、取引当事者以外の満足に影響を及ぼすような場合と公共財と呼ばれる特殊な財を取引しようとする場合について考えます。
①外部性(取引当事者以外の満足に影響を及ぼす場合)
②公共財(特殊な性格を持つ財を取引しようとする場合)
第7回:理論編第7回:市場の失敗(2)
市場に任せておくと問題が生じる場合として、売り手が一人または少数しかいない状況について考えます。また、理論編のまとめを行います。さらに、より現実的な経済の現象を説明するために使われるミクロ経済学の分析道具を紹介します。
①独占と寡占(売り手が一人または少数の場合)
②理論編のまとめ
③ゲーム理論と情報の経済学の紹介
第8回:実証編第1回:日本のマクロ経済動向
日本経済をマクロ的な視点から捉えることの意味を理解した上で、時系列的・横断面的にデータを使って経済動向を考察してみます。
①マクロ経済のプレイヤー
②マクロ経済を把握する方法1(時系列的考察)
③マクロ経済を把握する方法2(横断面的考察)
④戦後日本経済の長期的概観
第9回:実証編第2回:戦後日本経済のあゆみ(1)
第二次世界大戦後の日本経済は、占領期の制度変化を経て、「高度成長」と呼ばれる歴史的な経済成長を経験します。高度成長が終焉し、安定成長へ移行する1970年代までの日本経済の動向について、経済政策や企業側の対応にも目配りしながら概観します。
①戦後復興
②高度成長
③高度成長の終焉
第10回:実証編第3回:戦後日本経済のあゆみ(2)
1980年代の日本経済ではバブルが発生、それが崩壊した後は「失われた20年」と呼ばれる長期の低迷、さらに世界金融危機を経験します。この間2000年代までの日本経済の動向について、様々な経済データを用いながら概観し、現状への理解を深めます。
①安定成長からバブル経済へ
②バブル崩壊と平成不況
③世界金融危機の発生
第11回:実証編第4回:日本の労働
皆さんは数年後に社会に出ます。すると、皆さんは消費者であると同時に、社会人(労働者)ともなります。皆さんの飛び込む労働市場はどのような特徴を持った市場なのか概観し、近年のトピックを紹介していきます。
①失業率と有効求人倍率
②労働時間と賃金
③就業形態と労働力率
第12回:実証編第5回:日本の世界経済とのかかわり(1)
日本はモノ・サービス・カネ・ヒトの国際移動を通じて、多くの国とさまざまな関わりを持っています。この回では日本と他国とのモノやサービスの移動に焦点をあて、日本の貿易の特徴についてデータを用いながら概観します。
①日本の貿易の現状
②日本の貿易政策の転換
第13回:実証編第6回:日本の世界経済とのかかわり(2)
モノやサービスの国際取引が行われると、その裏で必ずカネの国際間移動が起きます。この回では日本と他国と国際取引で用いられるカネに焦点をあて、為替の仕組みや制度を理解し、国際金融にまつわる大きな出来事の及ぼす影響を概観します。
①為替レートとは
②円ドル為替レートの軌跡
③国際通貨体制の変遷
④金融危機(アジア通貨危機、世界金融危機)による日本経済への影響
第14回:実証編第7回:地域経済統合とグローバル経済の変遷
近年、他国と協力して経済のルールやシステムを構築しようとする経済統合の動きと各国が自己の利益を追求する動きの両方がせめぎあっています。過去の経緯や近年のトピックを紹介しながら主要な地域経済統合の構造や動向を考察します。また、実証編のまとめ、理論編とのつながり、2年次以降の専門科目との関連性についても説明します。
①多様な国際通商システム(GATT-WTO, RTA)
②地域経済統合の形態
③EUとユーロ
④グローバル経済への批判と保護主義への回帰
⑤実証編のまとめ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各回の復習に重点を置いてください。各回の授業は相互に関連していますので、宿題などの復習を通じてそれまで学んだ内容を定着させることが次回以降の予習につながります。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
理論編では、以下のテキストを使用します。テキストに準拠したオンライン教材を使って宿題を提出して頂きます。
マンキュー(足立ほか訳)『マンキュー経済学 ミクロ編(第4版)』東洋経済新報社 2019 年
実証編では、テキストを指定しません。毎回、授業で使用する資料を配布する予定です。
参考書References
理論編の学習には以下の参考書が役に立ちます。
伊藤元重 『ミクロ経済学 (第3版)』日本評論社 2018 年
伊藤元重・下井直毅『ミクロ経済学パーフェクトマスター』日本評論社 2007 年
安藤至大『ミクロ経済学の第一歩』 有斐閣 2013 年
実証編では、適宜参考になる文献を授業で紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
実証編の評価50%と理論編の評価50%で成績を付けます。
実証編は、期末テストもしくは期末レポート(40%)、授業中の小テストや宿題(60%)で評価します。
理論編は、期末テスト(60%)、授業中の小テストや宿題(40%)で評価します。
期末テストや期末レポート、小テストの詳細については、確定次第、学習支援システム、また授業動画内で説明しますので、各自頻繁にチェックしてください。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
受講生の皆さんからのフィードバックを反映しながら、政治・経済関連科目
初学者の方も高校で学ばれた方にも配慮した授業内容となるように心がけて
います。スライドを投影したり、黒板をつかったり、オンライン教材を使っ
たり、ワークシートを配布するなど複数種類の教材を活用して学習効果の向
上を目指します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンラインシステム(学習支援システム)を活用し、授業資料の配布や重要なお知らせなどを行います。詳細は第1回の授業で説明します。
学習支援システムへの頻繁なアクセスや、オンラインでの動画の視聴や宿題の提出が出来る環境が必要になります。
関連科目
『マクロ経済学』(ILAC科目),『ミクロ経済学入門』,『経営のための経済学』,『産業組織論』,『日本経済論』,『金融論』,『組織経済学』,『国際金融論』,『国際経済論』,『日本経営史』,『産業史』
実務経験のある教員による授業
該当なし