法学部Faculty of Law
LAW100AB(法学 / law 100)概説刑事法概説刑事法
須藤 純正Sumimasa SUDOU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0197 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
In this department of law, you can learn as criminal law in a broad sense Criminal Law, Criminal Procedure, Criminology, Criminal Justice Policy. This is an introducing subject of Japanese criminal law in a broad sense.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
各コースに共通の選択必修科目である。法律学科で学ぶ刑事法の分野としては、刑法(総論・各論)のほか、刑事訴訟法、犯罪学、刑事政策などがある。この授業は、これらの各分野を関連付けながら個々の学問領域のおおよその内容と基本的な考え方を紹介するものであり、この授業を終えた学生が興味を持ったそのうちの科目の本格的な勉強に取り組もうとするときに役立つ刑事法入門であるとともに、刑事実用法学を習得する前提として必要となるリベラル・アーツ科目でもある。
到達目標Goal
刑事法をめぐるさまざまな社会事象(犯罪現象)について幅広い視点で自分なりに分析検討できるようになることを到達目標とするが、まずは、あまり普段の生活に縁がなく、とかく理屈っぽく、とっつきにくいと思われがちな刑事法への親しみを感じてもらい、理屈っぽいなりの面白さを発見したり、犯罪というもののイメージを新たにして、刑事法という学問分野を身近に感じてもらうことが第1の目的である。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業では刑事法の各分野を総合的に紹介するとともに、わが国及び世界の刑事法をめぐるアップ・ツー・デートな問題についても、比較法的な視点を加えつつ幅広くその要点を紹介する。それにより実用法学ないし法解釈学の領域を超えたリベラル・アーツ教育としての色彩が加わることとなるが、このように視野を広げることが法学に本格的に取り組んでいく上で必ず役に立つと思われる。
大教室での講義形式の授業であるが、各授業において希望者(又は指名)2名程度と教員がソクラテス・メソッド(対話形式)により議論をし、その授業のテーマとなる特定概念について、全受講者の理解度を深める。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
この授業の概要、授業の受け方、教員自己紹介
本論「刑事法とは」
第2回:犯罪とその原因
犯罪原因論、わが国の犯罪現象
第3回:民事責任との違い、刑罰理論
刑法の機能と目的
応報刑論と目的刑論
第4回:刑罰の種類、刑法学
刑罰と保安処分
わが国の死刑制度
刑法の解釈
第1回レポート提出
第5回:刑法各論
個人的法益の罪(殺人、窃盗、名誉棄損)
社会的法益の罪
国家的法益の罪
第6回:犯罪論、構成要件
実体法、手続法、処遇法
法的要件と法的効果
第7回:犯罪論、違法性と責任
正当業務行為
正当防衛、緊急避難
責任能力
第8回:故意と過失
故意犯と過失犯
錯誤
第2回レポートの提出
第9回:未遂犯と共犯、刑の量定
正犯と共犯
共同正犯、教唆と幇助
共謀罪
量刑、罪数論
第10回:刑事訴訟法(捜査)
刑事訴訟法の目的
憲法の人権規定と捜査
第11回:刑事訴訟法(公判・上訴・再審)
公訴の提起
公判手続
証拠能力と証明力
確定判決と再審
第12回:各種犯罪の特徴と対策
暴力団犯罪
ホワイトカラー犯罪
高齢者犯罪
ヘイト・スピーチ
第3回レポートの提出
第13回:犯罪者の処遇、少年法
施設内処遇
社会内処遇
非行少年の処遇手続
第14回:比較法
米国刑法
陪審制と裁判員裁判
死刑存廃論
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業前の予習として教科書の担当部分を読んでくること(第1回の授業には、次に掲げる教科書の第1章の部分を事前に読んで臨むこと)。分からない用語は法律学辞典で調べるとよい。
分からない部分は読み飛ばしても構わない。分からない部分は授業で理解するようにし、それでも分からない場合は教員や仲間に質問して疑問点の解消に努める。オフィスアワーも利用する。
課題として、中間に、犯罪原因論、落語(大岡裁きなど)を題材とする比較刑罰論、判例評釈についての2000字前後程度のレポート提出を3回予定している。提出されたレポートは評価した後、学生間の相互評価の機会を設けたい。
テキスト(教科書)Textbooks
井田良著『基礎から学ぶ刑事法(第6版)』(有斐閣2017年)。
小型の六法(例えば、三省堂の『デイリー六法』)を授業に持参すること。
参考書References
参考図書
王雲海著『日本の刑罰は重いか軽いか』(集英社新書)
ベッカリーア著『犯罪と刑罰』(岩波文庫)
コリンP.A.ジョーンズ著『アメリカ人弁護士が見た裁判員制度』(平凡社新書2008年)
鈴木伸元著『加害者家族』(幻冬舎新書2010年)
田中美知太郎著『ソクラテス』(岩波新書1957年)
宮崎学著『ヤクザに弁当を売ったら犯罪か?』(ちくま新書2012年)
成績評価の方法と基準Grading criteria
3回のレポートの提出、(20%×3=60%)と期末試験(40%)で評価する。
なお、ソクラテス・メソッドによる議論に参加した学生にはその内容を評価するわけではなく、積極的に授業参加した点においてボーナスポイント各2点を加算する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度も本授業を担当したが、すべてオンライン授業となった。ただ、中間レポートの提出の前に原稿についての助言・指導の機会を与えたところ、思いのほか希望者が多かった。オフィスアワーを利用した対面指導が若干あった。メールによる質問は少なくなく、以上により、刑事法に親しみを持ってくれた受講者が少なからずいたものと思われた。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
連絡事項、予習すべき課題、レポート提出などについては、授業支援システムを利用してする。
その他の重要事項Others
担当教員は検事、弁護士の実務経験を有するので、単なる刑事法の解釈にとどまらず、わが国の刑事裁判の特徴(例えば、有罪率99.9%の不思議など)についての話を交えた授業を行う。