法学部Faculty of Law
LAW200AB(法学 / law 200)演習演習
須藤 純正Sumimasa SUDOU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0158 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | 演習 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
This is a seminar on Criminal Law in Japan. We examine various kinds of criminal cases- for example, white collar crimes which contain issues concerned with civil law and commercial law. We discuss such cases separating into both sides for guilty and not guilty.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
刑事法演習である。民法と交錯するホワイトカラー犯罪をはじめとして色々な刑事事件の具体的裁判例を素材とし、例えば公務員へのお歳暮の付け届けは贈賄罪になるか否などの論点についてディベート形式で検討する。判例は有罪と無罪の判断が分かれるようなきわどい事例やユニークであったり、ある意味議論して面白いものを積極的に取り上げたい。
到達目標Goal
刑法への理解を深め、事実認定(証拠に基づいて判決の基礎となる事実を認定する)や法律の適用についての直観力・応用力を身につける。
ゼミに入った当初は、「なんとなくこう思います。」とか、自分の常識(偏見?)からの根拠のあいまいな直感的な意見の発表でも全く差し支えない。回数を重ねるごとに先輩やほかの学生の意見を聴き、自分とはことなる視点や自分の発言の足りない部分に気づいていき、「Aという理由だからBだと思います」と自分の意見を論理的に話すことができるようになる。論理的思考力を高め、複雑な状況下でも正しい判断が下せるようなり、自分と考えの異なる人を説得するスキルを身につけることが到達目標となる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
判例を素材とした討論は、各週ごとに通常2人でテーマをレジュメにまとめて発表した後、争点についての各人の見解により、有罪・無罪の2チームに分かれて討論を行う。グループ内での議論を踏まえてのグループ相互のディベートをし、最後に教員がコメントをして終了となる。3年生と4年生が混成チームで議論を進めるので、4年生が3年生にアドバイスすることがあり、3年生も回数を重ねるごとに論理的な意見が言えるようになる。4年生にもなると、あえて自分の考えとは反対側に回って、議論を盛り上げようとする学生もいる。
模擬裁判を前期と後期に各1回ずつ行い、それぞれの役割において法律の適用を実際に体験すると共にプレゼンテーション力を養う。検察・弁護の両サイドがそれぞれ証拠を出して論理的に主張し、被告人の行為を一つひとつ刑法的に犯罪の構成要素にあてはめて、それが犯罪として評価できるか否かを明らかにする。最終的には裁判員が評議をして結論を下す。
模擬裁判は準備から捜査(検察官の取調べ)・公判・裁判員制度による評議・判決まで行い、締めくくりとして反省会を行う。正解やきっちりしたシナリオがある訳ではないため、証人の立て方や証人への質問の仕方で、自分たちの主張を有利に展開できるかどうかも変わってくる。模擬裁判に参加する学生にとって、法律の知識だけではなく、どのような展開に持ち込めば有利になるか、柔軟な企画力や発想力も大切といえる。
授業開始日は4月22日です。少なくとも5月6日まではオンラインでの開講となります。具体的方法は、学習支援システム、当ゼミのLine、メールで提示します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
ゼミの概要説明、自己紹介、ゼミ長など係の決定
第2回:建物賃借権を侵害する行為と正当防衛
裁判例討議(広島地判平成20・1・18)
第3回:喧嘩闘争と軽微な暴行
裁判例討議(八王子簡判平成10・11・6)
第4回:騒音による傷害の成否
裁判例討議(最決平成17・3・29)
第5回:エホバの証人事件
裁判例討議(最判平成12・2・29民集54巻2号582頁)
第6回:模擬裁判(窃盗被告事件)
役割分担、グループごとの打合せ
第7回:同上
検察官捜査、グループごとの証拠精査、争点の決定、裁判所進行打合せ、公判準備
第8回:同上
第1回公判(人定質問、起訴状朗読、証拠調べ、証人尋問)
第9回:同上
第2回公判(被告人質問から結審まで)
第10回:同上
裁判評議、判決宣告
第11回:同上(反省会)
役割ごとの感想発表、コメンテーターのコメント
第12回:安楽死
裁判例討議(横浜地判平成7・3・28)
第13回:生徒指導としての有形力の行使
裁判例討議(横浜地判平成20・11・12)
第14回:職場におけるハラスメント
裁判例討議(広島地判平成21・12・15)
第15回:裁判員裁判の死刑判決は控訴審で無期懲役に変更できるのか?
君は賛成か反対か?
裁判例討議(東京高判平成25年10月8日)
第16回:懲戒権と親権の濫用
裁判例討議(松江地判平成13・11・27)
第17回:乳児揺さぶられ衝撃性症候群
裁判例討議(大阪高判令和2・2・6)
第18回:預かった賄賂資金を目的に従って渡せば贈賄罪、では渡さずに使った方がマシか?
裁判例討議(最判昭和36・10・10)
第19回:自分名義のクレジットカードを使用して詐欺になることがあるのか?
裁判例討議(東京高判昭和59・11・19)
第20回:模擬裁判(殺人未遂被告事件)
役割分担など
第21回:同上
捜査、公判準備
第22回:同上
第1回公判
第23回:同上
第2回公判
第24回:同上
第3回公判
第25回:同上
反省会、レポート提出
第26回:満員電車の痴漢事件
裁判例討議(最判平成21・4・14)
第27回:被害者の同意
裁判例討議(最判昭和55・11・13)
第28回:所有権留保と横領
裁判例討議(岡山地判昭和43・5・31)
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
判例を素材とした討論に際しては、指示された参考文献、関係判例に基づく学習。模擬裁判に際しては、それぞれの役割に応じて指示された内容に基づく学習(起訴状など文書起案、証拠の精査、手続過程の理解など)及び法廷傍聴。
授業の準備と復習・発展に各2時間程度充てるのが望ましい。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストはなし。
参考書References
素材とする判例、模擬裁判の教材などについては適宜教示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
裁判例討議での発表、レジュメ作成、模擬裁判レポートのほか、議論に積極的に参加してくれたことなど授業への貢献度を平常点として評価する(100%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
ディベート、模擬裁判と夏季合宿における刑務所見学はこのゼミの独自性であるが、好評を得ていると自負している。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学生はPC,パワーポイントを用いてディベート事例を報告することが多い。
その他の重要事項Others
夏休み合宿ではアップ・ツー・デートな問題についてグループ討論を行ってもよい。その場合、テーマは複数の候補から学生の希望を入れて決定する。
裁判所、刑務所など施設見学を希望する学生が多い場合は、グループ討論に代えて、施設見学を企画する。
担当教員は検事、弁護士としての実務経験を有しており、毎回のディベートの講評においては、法律論ばかりではなく、刑事裁判、犯罪捜査、取調べに関する実務経験に基づいたエピソードを交える。
副題
刑事法
聴講について
模擬裁判を実施する授業についてのみ、面接の上5名までの聴講を許可する。