法学部Faculty of Law
LAW200AB(法学 / law 200)労働法総論・労働契約法労働法総論・労働契約法
浜村 彰Akira HAMAMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0092 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
· General Labor Law theory introduces recent trends in labor law reforms and lectures on what of influence the changes of Japanese employment practices have for legal system and theory.
・Regarding the Labor Contract Law,we learn the legal issues concerning labor contracts that arise in the process from the conclusion of labor contracts to the termination, specifically the problems such as recruitment and relocation, decision and change of working conditions by work rules, restrictions on dismissal etc.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・この講義は、企業・経営と法コース(労働法中心)に属する科目であり、労働法総論では、労働法全体の基本的仕組みや労働法の基本理念・原理に関する最近の論議の状況を踏まえたうえで、昨今の労働法の改正動向を紹介し、日本的雇用慣行の変化が労働法の法制度や理論にどのような影響を与えているのか、という点について講義を行う。
・労働契約法については、労働契約法の全体の概観をしたうえで、労働契約の締結から終了にいたる過程で発生する労働契約をめぐる法的問題を学習する。労働契約上の労働条件の決定の仕組みを理解したうえで、採用や配転・出向、就業規則による労働条件の決定と変更、解雇規制の問題のほかに、最近の企業の雇用管理の変化と年俸制などの賃金制度をめぐる最近の問題を取り上げる。
到達目標Goal
・労働法全体の仕組みを正確に理解し、説明することができる。
・労働法の基本的考え方、理念・原理に基づき、労働法の問題を思考することができる。
・労働契約法の意義、目的を正確に把握し、労働契約法制全体を説明することができる。
・労働契約上の労働条件決定の仕組みを理解し、採用・試用期間、配転・出向、就業規則による労働条件の決定と変更、解雇、賃金などをめぐる応用的な問題について自分で解決方法を思考することができる。
・労働相談を受けたときに、自分でその問題を調べ、整理、思考して課題解決策を見出し、自分なりの答えをアドバイスすることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
対面授業を基本として開講する予定であるが、状況に応じてハイフレックス型またはハイブリット型授業を行うこととする。授業計画の変更については、学習支援システムでその都度提示する。
オフィス・アワーで,課題(試験やレポート等)に対して講評する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:労働法総論-日本型雇用社会の変容と労働法の改編
労働法とはなにか、労働法の基本理念と原理を踏まえたうえで、最近の雇用・労務管理の変化と労働法制の動向、労働法理論の新しい問題を扱う。
第2回:個別的労働紛争処理法
使用者と労働者との間で発生する個別的労働関係紛争を処理・解決する法制度について勉強する。
第3回:労働契約法・労働基準法の適用範囲
労働法上の保護の対象となる労働者とは何か、使用者と何か、という労働法の入り口の問題を講義する。
第4回:労使対等決定原則と労働憲章
労働契約上の労働条件決定に関する労使対等決定原則と思想・信条の自由などの労基法の労働憲章について学ぶ。
第5回:労働契約の終了
労働契約法の様々な問題のかなめ石となる解雇法制と退職、解雇の金銭解決制度などの労働契約の終了をめぐる法的問題を講義する。
第6回:労働契約の締結
労基法上の労働条件明示義務、採用内定、試用期間などの労働契約の締結をめぐる法的問題を理解する。
第7回:労働契約の期間
労基法上の労働契約の期間に関する規定と有期労働契約をめぐる法的問題を労働契約法の規制を含めて講義する。
第8回:就業規則による労働条件の決定と変更①
労基法上の就業規則法制を踏まえたうえで、労働契約上の労働条件を決定する就業規則の法的性質と労働契約法の仕組みついて学ぶ。
第9回:就業規則による労働条件の決定と変更②
就業規則による労働契約上の労働条件の不利益変更をめぐる問題について判例法理を整理し、労働契約法の仕組みを理解する。
第10回:労働契約上の権利・義務
労働契約の主たる権利・義務と個別的労働条件の決定と変更に関して配転・出向を素材に講義する。
第11回:労基法上の賃金規制と最低賃金法
労基法上の賃金とは何か、賃金保護規定、休業手当、最低賃金制度などについて講義する。
第12回:能力・成果主義的賃金制度と最低賃金法
年功的賃金制度、年俸制、能力・成果主義的賃金制度など伝統的な賃金制度と最近の賃金制度の変容を扱う。
第13回:労働災害
労働災害と補償制度の仕組み、過労死・過労自死問題について学習する。
第14回:試験・まとめと解説
13回の授業をまとめ・解説し、試験を実施する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とする。
・指定教科書であるベーシック労働法(第8版)の該当部分を必ず読むこと。授業でも随時使用する。また、裁判資料などあらかじめ配布、授業支援システムに掲載されたものは必ず読んでくること。
テキスト(教科書)Textbooks
指定教科書:浜村・唐津・青野・奥田著『ベーシック労働法』(第8版)(有斐閣、2020年)。六法は必ず持参してくること(ただし、タブレット等を用いても構わないが、定期試験の時には参照できないことに注意)。
参考書References
授業で使う裁判資料等は当日配布するか、事後に授業支援システムにアップする。
成績評価の方法と基準Grading criteria
春学期の少なくとも前半がオンラインでの開講になったことにともない、成績評価の方法と基準も変更する。具体的な方法と基準は、授業開始日に学習支援システムで提示する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
リアクションペーパーや授業改善アンケートの結果を踏まえ、継続的に授業の改善を行う。
その他の重要事項Others
授業中にスマホやタブレットで参考資料を見ることは禁じないが、私用で用いることは厳禁し、また、試験中は禁止。
専門領域と研究業績
<専門領域>労働法
<研究テーマ>従業員代表制、労働契約法、労働時間法
<主要研究業績>
『ベーシック労働法第8版』(有斐閣、2020年)、『ライフステージと法(第8版)』(有斐閣、2020年)、「改正労働者派遣法による派遣労働者の均等・均衡待遇」季労268号(2020年)、「最高裁判例法理の再検討⑥秋北バス事件-就業規則の法的性質」労旬1957号(2020年)、「プラットホームエコノミーと就労者の法的保護」労委労協762号(2020年)、「タクシー乗務員の歩合給からの残業手当相当額の控除」ジュリスト令和2年度重要判例解説(2021年)