法学部Faculty of Law
LAW200AB(法学 / law 200)生命倫理と人権Ⅰ生命倫理と人権Ⅰ
鵜澤 和彦Kazuhiko UZAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0019 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
Bioethics has developed into today's form from the background of inhumane human experiments in the middle of the 20th century. Taking into account such historical human rights issues, we learn in this class the four principles of bioethics (respect for autonomy, beneficence, nonmaleficence, justice) and three concepts of consent (informed consent, informed ascent, proxy consent). At that time, we will watch medical dramas related to the lecture contents and deepen our understanding of bioethical concepts and human rights issues. This course is suitable for legal education, such as those listed in the Culture, Society, and Law Course. It also belongs to the course of an Administration, Public Policy, and Law.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
生命倫理は、20世紀中葉の非人道的な人体実験を背景にして、今日の形態へと発展してきました。本授業は、このような歴史的な人権問題を考慮しながら、生命倫理の四原則(自律尊重、仁恵、無危害、正義)並びに三種類の同意概念(インフォームド・コンセント、インフォームド・アセント、代理同意)を学んでいきます。その際、授業内容に関連する医療ドラマを視聴し、生命倫理の諸概念や人権問題の理解を深めていきます。なお、本科目は「文化・社会と法コース」にあげられているような、法的教養を深めるに適した科目です。また「行政・公共政策と法」の各コースにも配置されています。
到達目標Goal
①生命倫理と人権思想の連関を把握し、日常生活の出来事から倫理的及び法律的問題を見つけることができる。
②具体的な事例に基づいて、生命倫理の土台を成す四原則(自律尊重、仁恵、無危害、正義)を把握することができる。
③インフォームド・コンセント、インフォームド・アセント、代理同意という三種類の同意概念、そして、それらに関連する法規定(法律およびガイドラインなど)を理解することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は、オンデマンド型オンライン授業となります。学習支援システムHoppiiを通じて、ナレーション付きのパワーポイント教材、解説動画、授業資料、課題等が提供され、Q&A動画による質疑応答も行われます。課題は主に医療ドラマから出されます。受講生は、このドラマを視聴し、課題に答えて送信してください。課題の提出をもって出席と判断します。課題等の提出・フィードバックは「学習支援システム」を通じて行う予定です。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:授業ガイダンス
教員の自己紹介、到達目標、授業内容、授業の進め方について説明します。また、スピッツの「ホスピタリズム」研究から人間の生命について考えます。
第2回:生命倫理と人権思想の歴史①
生命倫理の成立史(ニュルンベルク綱領、ヘルシンキ宣言、ベルモントレポート)を解説します。
第3回:生命倫理と人権思想の歴史②
ロバート・J・リフトンによるナチズムの研究から、生命倫理と人権、とくに差別、抑圧、暴力の問題について考えます。
第4回:終末期医療と人権①:第1 章「いのちの終わりは誰が決めるのか」
死の概念、患者の自己決定権、インフォームド・コンセント(IC)、パターナリズム、いのちの「終わり」の選択(①セデーション、②自然死、③安楽死、④延命治療)を解説し、それぞれの問題点とそれに関するモラル・ジレンマを明らかにします。
第5回:終末期医療と人権②:第1 章「いのちの終わりは誰が決めるのか」
がん告知に関する法整備、がん告知についての統計、がん告知の問題、終末期患者への対応、死の受容に関する五段階説(エリザベス・キューブラーロス)、医療資源の配分などの問題を考えていきます。
第6回:終末期医療と人権③:第1 章「いのちの終わりは誰が決めるのか」
第4回と第5回の授業及び課題をふまえて、そのテーマに関してグループディスカッションと全体発表を行います。
第7回:小児医療と人権①:第2 章「子供の医療は誰が決めるのか」
ホスピタリズムと幼児の能力(ヤヌシュ・コルチャック、内藤寿七郎)、幼児の精神的な病気(スピッツ)、インフォームド・アセント(IA)の概念、親の許諾、患児の賛同、IA の適用例、日本におけるIAの実施率について考察します。
第8回:小児医療と人権②:第2 章「子供の医療は誰が決めるのか」
拒食症と宗教的理由から輸血を拒否する事例を取り上げ、パターナリズムと治療の拒否権について考えます。
第9回:小児医療と人権③:第2 章「子供の医療は誰が決めるのか」
第7回と第8回の授業及び課題をふまえて、そのテーマに関してグループディスカッションと全体発表を行います。
第10回:コンピテンスと人権①:第3 章「判断能力は誰が決めるのか」
判断能力のない患者(生まれながらに判断能力を持ちえない患者と事故や病気で判断能力を失った患者)、リビング・ウィル、成年後見、代理同意とその基準(最高利益と代理判断)及び問題点、臓器移植法改正、家族の範囲について考察します。
第11回:コンピテンスと人権②:第3 章「判断能力は誰が決めるのか」
自律、コンピテンス、人権との関係、及びコンピテンスの臨床基準について説明します。
第12回:コンピテンスと人権③:第3 章「判断能力は誰が決めるのか」
第11回と第12回の授業及び課題をふまえて、そのテーマに関してグループディスカッションと全体発表を行います。
第13回:生命倫理の四原則と人権
自律尊重、仁恵、無危害、正義の諸原則を整理し、それらの原則と人権思想との関連をまとめます。
第14回:生命倫理における同意概念と人権
人権との関連でインフォームド・コンセント、インフォームド・アセント、代理同意の概念をまとめます。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
予習:受講生は授業前に教科書の該当箇所を読み、あらかじめ概要を把握しておいて下さい。また、参考書を使って、専門用語の意味等を理解してください(2 時間)。復習:授業時に配布された資料(講義原稿と参考資料)を読み直してください。そして、授業支援システムを使って、各授業後に出される課題に答え、その内容を送信してください(3時間)。さらに、ディスカッションでの他の受講生の意見を参考にしながら、そのテーマに関する自分の考えをまとめてください。
テキスト(教科書)Textbooks
小林亜津子著『はじめて学ぶ生命倫理』、ちくまプリマー新書、780 円、ISBN-10:4480688684
参考書References
①トム・L・ビーチャム他著『生命医学倫理』、成文堂、7,560 円、ISBN-10:4792360641
成績評価の方法と基準Grading criteria
試験方法:筆記試験、実施時期:定期試験期間内。定期試験50%、課題50%の総合評価。課題は授業内容を正しく理解しているかどうか、そして、自分の考えを筋道を立てて表現しているかどうか、という基準で評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
病気などで体調が悪くなっても、すべての学習教材は、学習支援システムHoppiiにアップロードされてあります。このシステムを活用して自習してください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業時そして予習や復習の際にも、学習支援システムHoppiiを利用するため、インターネット、パソコンあるいはノートブックを使用します。もし可能であれば、Webカメラとプリンターを用意してください。
その他の重要事項Others
オンデマンド型オンライン授業の詳細は、すでに学習支援システムHoppiiに掲載していますので、そちらをご覧ください。