通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
LIT200TC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講・演劇(夏期スクーリング)Special Study of Japanese Literary Arts(Drama)
上野 火山
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | 34013 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | 上野 火山 |
科目種別Class Type | スクーリング |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 夏期 |
期間Period | 2群午後 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
Course Outline: The theme of this course is "Comparative Dramatics." It represents a means of analyzing drama with a view to understanding the meaning and value of our current reality from sociological, ideological, political-economic and other perspectives.
Learning Objectives: On completing this course, students will be able to correctly understand how to think critically, without being passive or in a state of suspended thinking, and will be able to apply this knowledge not only to the appreciation of works of art but also to the real world.
Learning Activities Outside of the Classroom: If you attend this lecture, I would like you to be exposed to as many theatrical or visual works as possible. For preparation and review students should read the literature and view the works mentioned in the lecture. Standard preparation and review time for this class is 2 hours each, including the viewing of the works introduced in the lecture.
Grading Criteria/Policy: Ordinary marks including class participa- tion (70%); essay exam (30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この講義は『比較演劇学』といいます。ここでは古今東西、そしてジャンルを問わず、社会学的視点、思想史的視点、 及び政治経済的視点から人間の行う演劇的営為を観察し比較することで、現代に失われ理解されないままでいる価値観や倫理を再発見し、「今」を理解したいと思います。
到達目標Goal
< 到達目標> 受講者は、受身のまま、思考停止状態に甘んじることなく、批 判的及び批評的に思考することを正しく理解し、作品鑑賞のみならず現実世 界に応用できるようになる。
< 講義内容> 演劇とはドラマです。舞台芸術を始め、映画、テレビ、ラジオ、 インターネットといった様々なメディアを通じ、演劇は姿を変えながらも存 在し続けています。あるメディアと別のメディア、海外と日本、過去と現在、 日常と非日常、見えるものと見えないもの、見せられているものと隠れてい るもの、といった比較対照を通して、失われ見えにくくなったり、 あるいは また、あらかじめ隠されているものを発見 し、在るはずの、在るべきものを 見いだしてみたいと思います。演劇はどこへ向かう のだろうか。このまま権 力のプロパガンダに堕すのだろうか。それを考えることは我々自身がどこへ 向かっているのかを見据えることになると思います。作品自体の比較もさる ことながら、方法論の差異、世界観価値観の差異、時代の差異、思想の差異と いった比較を通して「ドラマ」あるいは「物語」の共通性や普遍性へ向かい、 単なる「消費者」ではない「真の良き観客」をめざしたいと思います。仮にあ なたが創作者であろうとも、すべては「真の良き観客」であるところから始 まるのですから。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義を中心に行います。 授業ごとにリアクションペーパーを出して頂き、各 講義の最初にリアクションペーパーの内容を一部取り上げ、質問等にも答え ていきます。 時にはディスカッションも組み 込みたいと思いますので、発言 を求められた場合は積極的にお願いします。講義中に映像等の資料も観てい きます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:演劇とは何か:妄想と隠喩としての演劇
比較演劇学とは何かを明らかにし
つつ、このリアルで自明であると
思われている世界と演劇的世界の
関係性を考えます。
第2回[対面/face to face]:テレビドラマと現在;この複雑な存在形式
テレビドラマというジャンルの昨今の形態論、及びその存在意義を見つめます。
第3回[対面/face to face]:80年代から;ポストモダニズムを超えて
現代につながる価値観の源泉は1
980年代にあった。今に対し、どのように、どれ程の影響を及ぼしたのか考えます。
第4回[対面/face to face]:■ 劇映画を観ます
劇映画を一本鑑賞します。
第5回[対面/face to face]:虚構の壁と認知
フィクションはノンフィクションに次ぐものなのか。虚構性の意義と価値について考えます。
第6回[対面/face to face]:日常の向こう側;創り
手と受け手
実作の現場から、演劇的営為を考えます。
第7回[対面/face to face]:メディア・コントロール;その演劇化された家畜化の方法
政治も経済も所詮は「メディア」によって如何様にも動かされ得る。演劇やドラマもまたその装置のひとつであることを自覚する。
第8回[対面/face to face]:日常という名の劇場;劇場化する政治、経済、そしてこの世界
日常を劇的空間と見なすことは日常に溢れる虚構性を告発することに他ならない。
第9回[対面/face to face]:■ ドキュメンタリーを観ます
現在を映し出すノンフィクションを観ることで、メディアに対する理解を深めたい。
第10回[対面/face to face]:沈黙の螺旋と希望の原理
民衆の思考停止を生み出し、更に悪化させるの、そして同時に希望を生むものとは。
第11回[対面/face to face]:共感の次元を超えて
共感とはいったい何だったのか。
そして、それを超えて僕らが向かうべき未来とは。
第12回[対面/face to face]:「比較演劇論」最終解説とまとめ、及び「最終小論文試験」
試験として、共通の「タイトル」で小論文を書いていただきます。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
この講義に出る限りは、できる限り多くの舞台作品、もしくは映像作品に触 れて欲しいと思います。そして講義で触れた文献の読書及び作品の鑑賞、それらが準備であり復習です。従って、本授業の準備・復習時間は、紹介作品の鑑賞を含め各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特定のテキストは使用致しません。
参考書References
特に用意して頂く参考書はございません。 毎回、レジュメ (プリントもしくは PDF) を講義内、もしくはオンライン(学習支援システムを予定)でお渡しします。参考文献及び参考ドラマ・映画・舞台作品等はレジュメに明記します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績評価は以下の通りに行います。
●平常点 (授業への参加態度を含む) 70%
●小論文試験 30%
※ 注意点!「試験」のみの参加では単位にはなりません。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
種々様々な問題が噴出しているこの萎縮した時代にあって、例年にも増して、 更に一層自分自身の言葉を大切に、学生諸君に伝えていきたいと思っています。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特にありません。